青葉 2012-01-06 22:03:27 |
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よく晴れた日だった。
僕達従兄弟同士の五人は川に来ていた。
ヤス君が僕の背中に乗り掛かってくる。僕はヤス君を背負いながら、川の中を歩く。ヤス君の笑い声が背中越しに聞こえた。
川辺では円とユズちゃんは、ボールで遊んでいる。
「ねえー!せっかく持ってきたんだから乗ろうよ!」
円とユズちゃんの後方から、女の子の声が響く。
小桃(コモモ)の声だ。小桃は、モモちゃんと、呼ばれている。僕とは同級生だ。
モモちゃんは、祖父の家から皆で担いで持ってきたビーチボートを引きずりながら、川に入ろうとしていた。
「モモちゃん、僕も乗る!行こう、ルイ兄ちゃん!」
ヤス君は僕の背中から降りて川から上がると、モモちゃんとビーチボートの方に走り出す。そして、
「ルイ兄ちゃん、早く行こうよ!」
と、僕を促す。
円もユズちゃんの手を引っ張って、モモちゃんの所に走り出していた。
僕も急いで駆けつける。
「集まったわね!さあ、出発しよう!」
モモちゃんは、バランスを取りながらビーチボートと最初に乗る。僕を含む四人はその後に続き乗り込んだ。
緩やかな流れの川でスリルは物足りなかったが、冒険をしているようで楽しかった。
皆で笑い声を上げて、川下りを楽しんだ。ある程度下ると、ボートを川から上げて、元の位置まで皆で運び、また川下りをする。そんなことを全く飽きることなく繰り返した。
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