青葉 2012-01-06 22:03:27 |
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青葉:どんなこと?
木山:戦いの前の準備だよ。おばあさんが眠りについたら勝負が開始される。そして、いつになったら終わるのか見当もつかない。だから、貘ではなく、おばあさんに準備が必要だったんだ。
貘は先ず、おばあさんに事情を話し、これからおばあさんの身がどうなるかを説明した。今度眠ったらナイトメアが狩りに来ることを。だけど、貘がそれを阻むことを。
青葉:事情を話しても信じてもらえないと思うけど。
木山:簡単にはいかなかっただろうな。でも、信じたんだ。
青葉:簡単とかどうとかではなく、どうやっても信じてもらえないような気がするんだけど。
木山:確かに普通に話したらそうだっただろう。ナイトメアが襲ってくるなんて話。
でも、おばさんは信じたんだ。もしかしたら貘は本来の姿をおばあさんに見せたのかもしれない。
青葉:本来の姿を見せたらパニックに陥りそうだけど、その手もあるか。それくらいのインパクトがないとね。
それで、おばあさんにどんな準備が必要なの?
木山:いつ終わるかもしれない戦いだからな、長期になった場合の準備をしなければならなかった。
先ずは、おばあさんの身の置き所だ。
青葉:身の置き所?
木山:自らが勝つにせよ、貘は長期戦を覚悟していた。その間、ナイトメアの結界に入るおばあさんは眠り続けることになる。そして、結界の範囲は誰も入れない。おばあさんには家族がいるから、家の中に結界を張られるのは迷惑なこと。でも、幸い家の地下に部屋があった。貘はそこで、おばあさんを眠りに就かせることにした。
青葉:結界の影響を最小限にする場所を先ず選んだわけか。
木山:次に貘は、おばあさんのお母さんを家に呼び寄せるよう提案をした。
青葉:君の曾祖母だね。何故そんな提案を?
木山:おばあさんには二人の娘がいたからさ。伯母と母のことだけど。二人は、父親をナイトメアに狩られている。そのうえ母親も次に眠りに就いたらいつ目覚めるか分からない状況。二人はまだ子供だったから保護者が必要だったんだ。
青葉:二人がおばあさんの実家に行くという方法もあったんじゃない?
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