青葉 2012-01-06 22:03:27 |
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青葉:本当にピンチだ。
木山:ナイトメアは微笑しながら、こう言った。
せっかく、あたしと話をしてくれる気になったんでしょう。何で行っちゃうの?
俺は小さな声で答える。
用事があるから……家に帰らないと……。
俺は、諦めずに逃げようとしていたんだ。
青葉:君らしい。
木山:そこから、俺とナイトメアの会話がしばらく続く。
青葉:うん。
木山:ナイトメアが、
あなた、あたしが何者か解っているのね。だから、そんな顔をしてるのね。あたしが怖いんでしょう?
と問う。よほど俺の顔は強ばっていたんだろうな。それには答えず、俺は
もう帰らないと……。伯母さんとお母さんに怒られるから……。
と言った。すると、ナイトメアは、
怖いのね。でも、今は心配しなくて大丈夫よ。あたしはね、人の中に入っていない時は狩りをしないの。入ってない時に殺しても命をエネルギーには出来ないから無意味なのよ。だから殺すのは人の中に入っている間よ。それにね、起きている人の中には入れないの。
と、訊いてもいないこと話し出した。
青葉:でも、話してくれたおかげでナイトメアの特質が解るね。それに、現状は思ったよりピンチじゃないことも。少し安心出来る。
木山:そうだな。ナイトメアは、さらに訊いてないことを言い続ける。
それに、もうこの国で狩はしないわ。他の土地に行くの。故郷には帰らないけど……違うわね、帰れないけど。
青葉:帰れない?
木山:そう言った。
青葉:理由は?
木山:その理由が最初の鐘の音に繋がるんだ。
それをナイトメアは喋り始めた。
青葉:あの、事件の始まりの鐘の音だね。存在しない鐘が山に鳴り響いた。
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