十六夜 2011-10-30 23:38:07 |
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次の日、俺はインターホンの音で目が覚めた。
葎(誰だ…。こんな朝っぱらから…。)
と、多少不機嫌ながらも玄関に来て見ると…
昌「り~つ~君。遊びましょ。」
葎(小学生か…こいつの頭は…。)
などと思いながらもドアを開けた。
昌「よっ葎!お…お前…包帯が解れてる上所々血が付いてて怖いんだけど…。」
葎「包帯は…まぁ後で良い…。入れよ。」
と、昌を家に上げリビングに行った。
葎「ふぅ…。」
家の中に煙が広がっている。
昌に珈琲を出して煙草を吸い始めた。
昌「今日は土曜だし暇なんだよな~。ところで葎!また人助けでもしたか?」
葎「別に助けるつもりはなかった…。」
昨日の事は俺が職員室にいた先生に伝えておいた。
この学校の数名の男子が無月美央を襲っていた…と。
その話をした後、教師は俺を病院に送り帰って来た…。
昌「葎…。今度さ、遠足があるんだけどさ…どうする?」
葎「遠足か…。」
軽く珈琲を飲み少し考える。
昌「何でも1~3年合同らしくて…好きな子と組みなさ~い、って言ってた。」
葎「遠足…面倒だな…。」
昌「そう言わないで行こうぜ遠足~!」
葎「だからお前は小学生かっての…。」
昌「んで…どうする?」
葎「そうだな…。たまには行くか。そうゆう行事に…。」
昌は叫びながら喜んでいる。
俺は煙草を吸い尽くし、灰皿に入れ着替えに向かった。
着替えた後…髪を結んで顔がさらけ出された。
目立つのは額から右目を通って頬についている傷だ。
右目は開くがあんまり見えない。
昌「久しぶりだな。その顔拝むの。」
葎「まぁ…そうだな。」
昌「その傷は…悪かったな…。」
思いつめた様に謝る昌に、
葎「気にするな…。お前のせいじゃない…。」
この傷が俺が【赤き死神】をやめる原因となったものだ…。
確か俺と昌が中学2年になったばっかりの時だ…。
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