通りすがりさん 2024-10-19 20:23:00 |
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(涼しい顔で腕立て伏せをこなす片手間、横から聞こえてくる彼の声に耳を傾けてみる。『スター・ローグ』…やら、『推し』…やら、相変わらず彼の言葉は半分も理解できないが、何やら彼なりに頑張ろうとしているのは見て取れた。─人間が何かに向かって頑張る姿とは、いつの時代も良いものだ─そんな事を頭の隅で考えながら、ほんの少しだけ柔らかさを帯びた瞳で彼の姿をぼんやりと見つめつつ、早々に腕立て伏せを終えてスクワットに移る。他の生徒達の中には課題を終えたらしい者もちらほらと見える─と言うよりは、かく言う自分もそろそろ課題が終わりそうである。この授業が終わったら彼の言っていた言葉について、リリアにでも詳しく聞いてみるか─と一人で納得した後、まだ序盤にして既に息も絶え絶え、と言った様子の彼に声を掛けてみて)
…大丈夫、か。
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