通りすがりさん 2024-10-19 20:23:00 |
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……そうか、分かった。
(彼の口から飛び出す言葉は、正直なところ半分ほど理解出来なかったが─自分と組むのが嫌でない、という部分は聞き取れた。そうこうしている内に青白い炎のカーテンが少しだけ開き、髪と同じ色のアイラインが乗せられている─自分とよく似た、金色の瞳がちらりと覗く。まあ、視線は他の生徒と同じように自分を捉えてはいないが─早く終わらせよう、と言いながら自分にほんの少しだけ近付いてくる彼の様子に軽く頷いてみせ、こちらを見つめるバルガスにペアを組んだことを目配せした。出された課題は腕立て伏せ30回、腹筋40回、そしてスクワット20回。それを聞き、立ち上がった彼の身体を観察する─どちらかと言えば華奢な体格をしている彼にこの課題はどうなのだろうか、と頭の隅でぼんやり考えながら片手に持っていた箒を側で待たせ、彼に声を掛けて)
……始める、か?
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