用心棒の小娘 2024-10-05 18:32:43 |
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アングラな世界観を完璧に表現した、なおかつ娘様の心中も痛々しい程伝わる大変巧みな初回ロルをありがとうございます…!背後はこの辺りで引っ込ませていただきますが、何かご相談事などございましたらいつでもお呼びください。それでは、これから何卒よろしくお願いいたします!
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──おかえり。…ちゃんと取って来いは出来たか?
(朱に塗装された扉が開かれると共に、後ろ暗い店の来客としてはあまりに不釣合いな年若い少女を仄かな香煙が招き入れる。壁に沿って並べられた木製の棚には種々の香炉が展示されており、その奥懐にひっそりと佇むのは些か年季の入ったカウンター。その更に奥、龍や雲の模様が複雑に絡み合った重厚な木椅子に腰掛けて、細長い煙管を燻らせる身が正式な出迎えの句を紡ぎ。まるで金属製の筒に落下する煙草の灰諸共、主の感情まで失したかのような淡白さはいつもの事。裾の長い黒色の上衣を揺らして席を立つと、相手の眼前にまで悠然と歩を進め。随分と背丈に差のある小さな頭の天辺から爪先までを視線でざっと撫でては、生者の醜い最後の足掻きだろう手首の赤に一拍ほど留めて。冷然と双眸を細めての一言は叱責と言うより、少女の反応を見る為の煽りといった側面が強く。その返答如何に関わらず、一先ずは合格、と言わんばかりに小粒の宝石が幾らか収まる筈の小袋を貰い受けるべく片手を差し出すだろうか)
思ったよりもかかったな。…同類に憐憫でも誘われたか。
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