用心棒の小娘 2024-10-05 18:32:43 |
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(/本当に多々のご配慮と、確り用心棒をされている可愛らしい娘様の描写をありがとうございます…!つらつらと適当に客人の設定を書き連ねておりますが、NPCの動きや設定の追加、改変などはご都合の良いように行っていただけますと幸いです。それでは、こちらこそ次の場面でもどうかよろしくお願いいたします)
これがその品だと?……とてもそう売れる“香り”とは思えないが。
(そう気怠げに首を緩く振って香炉に蓋をし、カウンター越しに返却した先は馴染みのない魁偉な男が二人。面や首筋に這う仰々しい蛇の刺青を見るに、最近この地域に台頭した新興ギャングの組員だろう彼らが、つい先程猛々しくも腰へ柳葉刀を携え来店したかと思えば。“良い香木を見付けた、これからさぞ流行るだろう”などと、薄ら細まる二対の瞳へ隠し切れぬ剣呑な光がまあギラギラと。手渡された香炉に煙は上っておらず、上蓋を開くと中には小さな氷片のような青白い結晶体──西方に由来する薬物が鎮座していたという次第であり。元よりこの近辺は巨大マフィア白幇の縄張りにある以上、それらを大口の取引先とする身として易々と他の組織の薬物など流せない。破格の見返りでもあるなら耳を貸さないでもないが、如何にも恫喝を下地とする気満々といった雰囲気に内心嘆息を零しつつ、先刻より棚影に隠れる寝坊助娘を泰然と呼んで。…この程度の輩、わざわざ背後を陣取る意味もあるまい。美しくも奇抜な双玉を眼窩に収める愛玩染みたそれを招いたなら、カウンター裏へ密やかに立て掛けた相手好みの鈍器が一本見えるだろうが、未だ開始の音までは出さずに)
…あぁ、うちの猫が見えたようだ。──宵、ここへ。お客人にご挨拶を。
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