用心棒の小娘 2024-10-05 18:32:43 |
|
通報 |
(/滅相もないことでございます、本当に名だたる文学に匹敵する表現ばかりで…お返事のスピードに関しましてはどうかご無理のないようにご対応いただけましたら幸いです、急かす意図は全くございません!
展開につきましては本当に素晴らしいご提案あってのことでございます、ありがとうございます。ぜひ、少し距離が縮んだように見える中でお茶をしたり買い物に出たり毒を飲んだり武器を握ったりさせていただけましたら…とても幸せでございます。それでは、僭越ながら続きを落とさせていただきます!本体は一度こちらで失礼いたしますが、また折を見てお声掛けをさせていただくかと存じますので引き続きよろしくお願いいたします)
(喉が引き攣るような感覚に重たい瞼を持ち上げた。小さな窓の向こうに見える空は僅かに朱を孕み、街の様子からして朝日の代わりに夕日に迎えられたようだと軽く乱れた浴衣らしい寝間着の前を合わせて立ち上がる…飼い主様の気配は近くにない。自室の戸を開けば薄暗い廊下は昨夜のまま、一方の先には飼い主様が居るであろう表向きの店が、もう一方には表沙汰には出来ない部屋がある。一先ずは、飼い主様に会う前に顔を洗おうと廊下の隅に備え付けられている流しの桶に両手をつけて、適当に顔に浸した。ぽたぽたと垂れる水滴を寝間着の袖で拭いながら、店の方へと歩いていく──あと数歩のところで足音を消したのは、気配が飼い主様のものだけではなかったからだ。少しだけ開けた扉の隙間から身体を滑らせ、棚の影に身を寄せながら飼い主様とお客人の両人の動きが見える位置へと移動する。お客人は武器を持っているのか、常連か新顔か…パッと見は発育の悪い奴隷にしか見えないであろう己の今の姿が飼い主様の仕事に差し障っては困ってしまう、けれど命令に反応出来ない片目は役立たずだ。獲物を狙う蛇のように、じっと、長い前髪の向こうで宝石のような目を光らせ)
| トピック検索 |