Cat foot Paint(〆)

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『蚕繭』  2024-08-25 20:21:07 
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  • No.40 by 桑嶋 紬  2024-09-23 17:07:51 



( 彼の回答へもう一声返す直前、響いた着信音が互いを遮った。気を取り直すよりも先に去っていく彼の足元――己が描き出したものや本を器用に避けていくその様をじっと目で追い掛けていれば、動く事を忘れていた己はあっという間に置いていかれた。「……猫ですね。」しかしそれに慌てる事も無く呑気にぽつり呟きを溢せば、新たに捲った手元の頁にもう一つ描き始める。――その途中で、不意と蘇る彼との会話。「……殺されるのは、困りますね。絵が描けなくなります。絵が描けないと、オレ死んじゃいます。」恐怖でも焦りでもない、聞いた人全てに疑問符を呼び起こすような、本人以外誰も解らない謎かけ同然の淡々とした独り言。届く相手の居ないそれが悄気た鉛筆の音に消されていったその後、手元が止まった代わりに彼が出た部屋の向こうに視線は留まって。「………普通、ですか。」またもテンポのズレた言葉を今頃返し、暫し首を傾げて正面を見詰めた後、徐にのそのそと立ち上がってその部屋から外へ踏み出す。「春翔さん、」廊下をきょろきょろ見回し名を呼ぶ。直ぐには見付けられない姿を追ってそのまま少し徘徊し、やっと視界に彼を認識出来た瞬間に手を伸ばす。「あの、」掴んだのは携帯を持たない側の手首。それから遅れて掛けた声と視線は、真っ直ぐと彼の瞳を向いて。「オレの家、住んでいいです。」そこらの一般人ならきっと世辞か冗談だと流すだろう彼の言葉に、真正面からそう答えをぶつける。その反応も見ない内から、「…いつでもどうぞ。」そう手前勝手に話を締め括り、元より大した力も入っていなかった手をするりと解放して。「オレ、絵を描きに行きます。」正にマイペースそのもの、またぱちり切り替わった思考のまま唐突と言葉を放る。それと殆ど同時、もう雨の音も響かなくなった廊下の更に奥へ裸足の踵を回せば、幾つか有るアトリエの内の一つ、水彩向けの画材を置いてある部屋へふらふらと向かっていく。)


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