『蚕繭』 2024-08-25 20:21:07 |
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(/桑嶋語も解説も楽しみ~~!は?って顔する春翔とニコニコで解説を聞いてる背後……。
思ったよりも怖かった……。普段は可愛いのにご飯食べる時だけめっちゃ怖い顔する小動物?無表情にほぼ棒読みで言われたら、ふざけてるだろお前って言いたくなっちゃいます~!!
めっちゃ絵画展に来てる~!と背後は勝手にワクワクしております。
めっちゃ綺麗な絵ばっかりでほぼほぼスルーなのが申し訳なるぐらい……!白い背景に赤の獅子ってめっちゃセンス良すぎません!?!?普通に生で見たかった~~!!ちょっと春翔がこれ以上しょうもないこと言わないように切り上げたいけど、しょうもない事も言わせたくて……。返信に関してはお気になさらず!といいつつも楽しみにしているのは恥ずかしいのでここだけの話で…。)
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(揺らしていた脚から生温かさが消え、代わりに冷房の空気がヒヤッとした。そして加わったのは無遠慮に掴まれた手首に感じる温度。見た目通り握力がないのか振り解けば簡単に離れていきそうな手に従い、早歩きで着いて行き。「へぇー、夏は普通に嫌いだわ」会話のキャッチボールにもならない返しはきっとお互い様で、そしてこれからは興味もない一方的な会話を浴びせられることを考えられないほどバカじゃなく。見せられた絵、大きい檻に入れられたライオンは太陽らしい。特に感想も出ることがなく素通り。次はカラフルな幾何学模様の絵。偉そうに講釈垂れ流すやばそうな男性が此方に話を振ってきたのに対し無意識に舌打ちが出てしまい。そんな事も意に介さず自分の世界を作り上げている男にビビったらしい講釈おじさんを横目に絵のことはすっかり抜け落ちて、帰りに30だか32のアイスを食べるのもありだと頭の片隅に置きながら足を進め。暫くするとどうやら目玉らしき展示物の部屋。見上げるほど大きなキャンパスにはコップの中で泳ぐ金魚。その1匹1匹が自分の顔より大きいものもあり、中々の迫力だと珍しく絵を見て感想が出た。しかしそれ以上はなく、細部に至るまでの表現もなにも気付かなないでぼんやりと眺めているだけ。ぽつぽつ聞こえた言葉はどうやら売れたことを言っているようで。悲しいか嬉しいか何なのか全く感情の想像がつかず、男の前に立っているから表情も仕草も見えず余計に。片脚に体重をかけ、片手はポケット、片手は掴まれたまま。首を傾けても絵から涼しい風が吹いてくる事も心動かされることもない。そんな感性を悔しがる事も悲しがることもなく「ふーん。コレ、いくらで売れんの?」率直に聞いたのは歯に衣着せぬ下世話なこと。男の呟きから時間にして数秒か数分か、はたまた数十分か、ガヤガヤした周辺から切り離されたような空間の静寂を破ったのはいいが隣のブースから女の甲高い声が聞こえたような気がして。其方を振り向くのは少しばかり億劫に思えてしまい、それだったら絵を見ていた方がマシだと心の何処かで思ったような思わないような。)
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