東 2024-07-20 01:24:27 |
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いや俺が悪りぃのはわかってんだよ……。
(開き直ってるわけじゃねぇし、でもな……という言い分で東が納得するわけもなく。まーそりゃそーだわな、と俺も甘んじて攻撃を受け入れる。背中で。すまんリュックよ……。
などと考えていると下り階段に差し掛かる。降りる時の階段ってどういうわけかたまに怖い時あるんだよな、アレ次どっちの足だっけってなるっつーか。上がる時はねーのになんなんだ……。
いつしか東の攻撃も止まっていて。いや、まあ階段降りてる時に背中押されたら殺意高すぎだろってなるけど。その時、頭上背後から――そんな言葉が聞こえたものだから)
…………は?
(俺は立ち止まった。すぐ後ろからついてきているだろう東のことなんかまるで考えずに。階段の途中で振り返った。
――こいつ今なんつった?
断る理由ないじゃん。
コトワルリユウナイジャン……?
一度胸中に入り込んで理解したはずの言葉がまるでわからない言語かのようにその意図を誰何せずにいられなかった。喧騒に包まれていたはずの周りの音が、止まった気がした。)
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