東 2024-07-20 01:24:27 |
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『平は彼女「出来ない」ってより「いらない」派かと思ってたわ』
(あたまの中で何度も再生される友人のセリフが、俺の心に重みを含ませていく。)
――はあ。
(朝。あくびともため息ともとれるそんな吐息で唇が震える。受験勉強の疲れなのか、それともいつもの憂鬱なのか俺自身よくわからない。
ふと顔をあげて周囲へ視線を巡らせる。
同時にあくび。今度はホントにあくびだ。
朝、この駅構内で電車を待つ時間が微妙に苦手だった。知ってる顔を見ようものなら俺は全力で気づかないふりをするし向こうにもぜひそうして欲しいと思う。電車から降りた時に階段から遠くなろうとも、なるべく知り合いに会わないような端に近い車両を選ぶ癖も身についた。だというのに今の俺はいかにも誰かに見つかりそうな階段付近に陣取っていた。ふと、またも顔を上げる。ああ嫌だ。俺は。多分。いや多分とかじゃなくて。でも、ああ。つまるところ。
俺はいま、アイツが来るんじゃないかと目で探しているんだろう。)
(あちらでお声掛けさせていただいた者です。トピック作成ありがとうございました。相性などもあるかと存じますので上記でご判断いただきお返事或いは蹴っていただければと思います。よろしくお願いいたします。)
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