保健室とは名ばかりで【オリナリ】

あっはは…いやぁ、無理…しすぎた、かなぁ…？最近寝てないのと……ああ、あとは……ｾﾞｪ…貧血、とか……原因は、まぁ……ひひっ、察してくれよ……ｹﾞﾎｯ。
(顔を覗き込んできた相手に少し無理した様な笑みをむけて。少しでも心配させまいと笑顔で話すが、時折口を抑えながら相当しんどそうな様子で)

…解った、それ以上喋らなくて良い。症状は倦怠感と、吐き気といったところか…熱は…少しあるな。…準備するから、取り敢えずこれ、持ってろ
(相手の状態を察すると取り敢えず、とゴミ箱を持って来て抱えさせ。自分は諸々の準備に取り掛かり)

遠慮は要らないからな。不調があったらすぐ言えよ

あぁ、そうするよ……ありがとねぇ、ヤマト………ｹﾎ……いや～、参った参ったぁ…無理は、するもんじゃ…ないねぇ……ｾﾞｪ………
(微笑みながら相手に礼を言うが、辛そうな顔に戻り、壁にもたれかかりながら)

当たり前だろう。それをせずに動く事に、普通のヤツは頭違うんだ
(しんどそうにする相手に少し眉を顰めると、準備して来たものをベッドサイドの棚に並べ。冷えピタを１枚相手の額に貼り)

先ずはこれ、な。…んで、一旦横になれ。…いつから具合悪かったんだ？

ん～…朝から、少し…？かねぇ……ｹﾞﾎ………いや、いけると……思った、んだが………ｾﾞｪ……さっき、授業………終わって……あ、だめだなってぇ………ひひ、やっちったぁ……ｹﾞﾎｯ、ﾊｧ……
(壁にもたれたまま少し首をひねって考える仕草をして。弁明するかの様に右手を振ると、自分に呆れるように笑って)

…行けると思った時は大抵いけねぇんだよ。…漫画の展開もある意味同じだろ、そこだ、いけ！って時に失敗して、挫折して、過去編に突入、みたいな
(途切れ途切れに言葉を発する相手に、呆れた様に返し。少しでも耳を傾けられれば、と今の状況を漫画に例えて。いいから寝ろ、と肩を少し押して)

おぉ～……分かり、やすぅい……ｹﾞﾎｯ…あんがとぉ……んじゃ、お言葉に………あま、えて………ｾﾞｪ、ｾﾞｪ…………ﾋｭｯ
(相手の例えににやりと笑いながら小さな拍手を送ると、言葉通り横になろうとして。突然目を見開き口を塞ぐと、あっちを向いて欲しいと身振り手振りで相手に伝えようと試みて)

…？おい、まさか…
(一瞬相手の行動に疑問を感じたが、そこは養護教諭、次の瞬間には状況を把握し相手の口元にゴミ箱を寄せて)

詰まってむせたら余計辛いだろ。…俺は気にしないから
(そのまま相手の背中をさすり)

…！……ｯ、げぇぇ…………っ、はぁ、ぅえっ……待って、まだ……うぇぇ…………っ、はっ、あ゛～………胃の中全部出たぁ…………背中、さすってくれてありがと………
(涙目になりながら一瞬ふるふると首を横に振ったが耐えきれず、全て吐き出して。二回に分けて出し切ると、ぐったりとしているが先ほどよりかは顔色がマシになっていて)

よしよし、大丈夫だからな…
(予想通りの展開にそっと背中をさすり続け、出し切ったのを見届けるとゴミ箱を置き、袋の口を縛って)

ん、楽になったのなら良かった。立てるなら口ゆすいでこい、流しに紙コップ置いてるから

ん、何から何まで、ありがとぉ……うん、まだ、さっきよか歩けるなぁ………じゃ、ゆすいでくる………
(へにゃりと笑って礼を言うと、勢いをつけて立ち上がる。やはりマシになっているようで、先ほどよりすっすと進む様になった足で洗面台へ向かい)

…しっかし、無茶するなぁ…原因はまたあいつか？
(落ち着いたらしい相手に思い当たる原因を尋ね。吐物を処理すると手を洗い消毒をして、また椅子に座り)

あんまり気負うなよ。あいつに手ぇ焼いてんのは、先生だけじゃ無いんだから

あー、関係はしてそう、だねぇ………あいつのせいで、ここ何日か寝れてない、から………ひひっ。やっぱり一発、殴っちゃだめ、かねぇ？
(相手の言葉にああ、と少し頷いて。悪い笑みを浮かべ、「こう、一発」とげんこつするような動きをして)

…関係してそう、ていうかモロそいつだろ…殴るなら枕とかぬいぐるみにしとけ。誰も傷付けないから
(悪い笑みを浮かべる相手に少し狼狽えながら答え。やはり同職として生徒を殴るのは推奨出来ない為、代替案を示して)

あっはは……だよ、ねぇ。うん、元気、なってから……いや。ヤマト、話、付き合ってよぉ。ヤマトと、話してっと…楽しいし、ヤなこと、忘れられるし…何か殴るよりも、ずっと良い………おっと。言い方、変じゃない、かねぇ？
(やっぱりか、と笑うと相手の言葉に頷きかけて。相手を見て、優しく微笑みながら話すが、先日の自分の反省を思い出したのか心配そうにしながら)

俺で良ければ幾らでも？…それくらいの言い回しなら、大丈夫だと思うぞ。良い伝え方、だ
(先日の話を少し気にしている様子の相手に安心する様に伝え。にっ、と笑い)

俺も、先生と話出来るのは、楽しい

はは、嬉しいねぇ……あり、がと。
(相手の言葉に素直に喜んだ様子で微笑んで)

ああ、そうかい………よかっ、たぁ………ところで、さ。ヤマトも、それ……反則だと、思うん、だよぉ。ボクが、生徒なら…惚れてたぜぇ？やぁーい、この、色男ぉ。
(ほっとした様子で笑って。相手の発言と表情に対して目を見開き、すぐにけらけらといたずらっぽく笑い始めて)

…っ、俺は、良いんだよ。こんな男に惚れる様な残念な生徒はここにはいねぇからな！…はぁ、言ってて悲しくなってきた。つぅか、キラッキラなJKが俺みたいなのに惚れると思うか？…あいつらのあれは恋愛とはまた違った感情、だよ
(相手の言動に言い返すと溜息をついて、肩をすくめ。保健室に顔を出したり話をしに来たりしてくれている子たちの事を思い浮かべて、しみじみとした表情になり)

あぁ～…？ヤマトは、綺麗じゃねぇのぉ……その茶色の髪、とかぁ……ボク、気に入ってんだけど、なぁ……？……ｹﾎｯ……つぅか、ボクにゃ言っといて………自分は、良いとか……ふざけるなよぉ、このこのぉ。
(相手の言葉に不思議そうに首を傾げて。不服そうに頬を膨らませると、弱々しく肘でこづいて)

…俺は、いいの。…そうやって線引きでもしなきゃ、なぁ…？
(相手の言葉を否定する様に首を振って。頬杖をついて溢すと、やれやれと言った風に相手を見て眉を下げ)

…少し休んだ方が良いぜ～先生。【寝ている生徒がいます】にプレート変えとくから、な
(未だ本調子では無い様子の相手を見て、他の人が入って来られない様に入口のプレートを入れ替えて戻って来て)