名無しさん 2024-06-23 15:07:43 |
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──あ、いや、住岡くん達が、とかそういう訳やないねん!俺の勝手な偏見というか…その、個人的にアイドルとかタレントっていう職種にいい思い出がないだけやねんけど…。
…正直、アイドルもタレントも“顔が良ければええんかい”って思ったこともあって、あんまり努力しないイメージがあって嫌いやった。俺らはこんな必死にやってんのにって…。
でもな、住岡くん達はそんなんと違うって分かってる、ちゃんと努力しとるし。ホンマ、好きやないって言うのも、単なる俺の私情やねん。
( 身を乗り出す相手に、首を横に振りながら慌てて弁解しつつ、少しばかり気まずそうに話を続ける。
良い思い出がないと言うのも、直接アイドルやタレントに嫌がらせをされた訳ではなく家族の問題であり、このことを相手に言うのは筋違いかもしれないが。…8つ年上のでタレントの兄、雪田冬馬(ゆきた とうま)は、その容姿に加え俳優としても人気が高かった。しかし、対して努力をする訳でもなく周りにチヤホヤされて育ったせいか弟の自分にも高圧的で、兄のタレント業に味をしめた両親も自分に同じ道を強要しようとしていた。昔からお笑いが好きだったもののそれを否定され続け、芸人を卑下し真面目に努力する人間を嘲笑っていた。“顔が良いんだからアイドルにでもなれば稼げるのに”そう言われ続けたおかげで、アイドルだとからタレントとか、俗に言うキラキラとした人間が鼻につくようになってしまった。相方とマネージャーは兄の存在を知っており裏でこっそりと共演NGにして貰っている。未だ兄も現役だが、自分は本名を公開していないし、少しばかり顔が似てるだけで兄弟だとバレはしないはずだ。勿論、バレたところで真っ向否定してやるつもりだが。
──先程注文を済ませていたらしく、店員が料理を運んでくると小さく会釈して礼を良い、相手の料理を目の前へと運ぶ。自分が注文したたらこスパゲティに視線を落としながら、今度は「ごめんな」と小さく呟いた。)
住岡くんにこうやって誘われんのも、話しかけてもらえるのもめっちゃ嬉しいねん。けど、俺の中のその偏見はすぐ消えるもんやないし、多分、今後絡んでくれたとして、キツイ言い方をしてしまうこともあると思うねん…。
…何言うてんねんって感じやろ?そういう訳やから、今後、俺の事嫌になったら無理して話さんでもええからなーって思て。
( 卓上に置かれたカトラリーケースからフォークを1つ取り出せば、それを相手へ手渡しつつ、上記を述べると眉尻を下げたまま少し申し訳なさそうに笑い)
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