名無しさん 2024-06-23 15:07:43 |
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本当におすすめですよ、あ、でもピザも美味しくて───
( 雑談をしながら歩いていけば、数分で目的の店に辿り着いた。落ち着いた雰囲気の店内で半個室の席へ案内される。テーブルを挟んで向かい合う形で座ると、暖かなオレンジ系色の照明に照らされたユキさんを見て『そのアクセサリーすごく似合ってますね』と一言。外にいた時は暗くて気づかなかったが、ピアスなんてつけるんだとまじまじ見つめる。彼の耳にピアス穴が開いていることすら知らなかった。自分の勉強不足を実感して内心悔しがっていると、ふとメニュー表を持ってきた女性店員に声をかけられて )
『すみません、もしかして住岡美風くんですか?私、妹と一緒にいつも応援してて……!』
( 突然のことに少し戸惑ってちらりとユキさんの方を見るが、彼の存在は店員の視界に入っていないのか、どうやら正体に気づいていないようだ。こういうのは極力バレない方が良いだろう。店員の注意を引くようにマスクをずらして顔を晒すと、にこりと笑いかけて感謝の言葉をかけた。それから握手やお店に向けてのサインを快く受け入れていけば、店員は満足そうに店の奥へ戻っていった。ここまで対応すれば、彼女も仕事に集中して再度ファンとして話しかけてくることはないだろう。まさかお店側にファンがいたとは思わず、不測の事態に驚いたが、自分を応援してくれる人と話せるのは素直に嬉しかった。ほったらかしにしてしまっていたユキさんの方に向き直り、苦笑しながら肩の力を抜いてぐでんと背もたれに身を預けた )
あはは、バレちゃいましたね。でも、ファンの子に会えて嬉しかったなぁ
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