アスティ 2024-06-05 12:58:40 |
|
通報 |
…!ごめん、ロゼ。遅くなっちゃって…っ
(幸運なことに今日は前夜祭ということもあって、街中の服屋では商機を逃すまいと前夜祭参加者向けの衣装の用意から髪のセットまで請け負ってくれていて。王宮でのパーティではあまり着飾り自分を綺麗に見せることには無頓着、ドレスの選定なんかも付き人任せだったが今日はなんとなく相方に良いところを見せたいという気持ちがずっと頭の片隅にあり、ついついドレス選びにも熱が入ってしまって、気がつけば集合予定時間にギリギリ間に合うかどうかという時間になってしまい。待ち合わせ場所まで出来るだけ急ぎ駆けつけると、見慣れた背中の面影を背負ったタキシード姿の美丈夫が待ち人探すかのように辺りを見回しているのを見つけ、見目よい立ち姿には似つかわしくない物騒な腰の得物に相方である事を確信すると側まで駆け寄り、声をかけて)
っ………見違えちゃった…ロゼ素敵だよ、カッコいい!
(こちらを振り返る相方、トレードマークの無精髭が無いだけでだいぶ印象が変わり、より精悍さが際立って見えるその顔立ちに見惚れハッと息を呑み言葉を失ってしまう。普段とは違う、慣れない服装になんとなく本人は収まりが悪そうな顔をしているが、そんな事など気にならないぐらいに心の琴線に触れ、頬に微かな熱感を感じながらシンプルに飾らない言葉で、そう賛辞を送り)
えっと……私はどうかな……?ドレス自分で選んだのは初めてなんだ、変じゃないかな…?
(自身が選んだのはビスチェ風の、レースのついたスカートが広がったふんわりしたシルエットのドレス。色は悩んだが、ありのままの自分、相方が受け入れてくれた堕天使としての自分を象徴する黒色で。髪は高めの位置で一つに纏め、白い花飾りのついたヘッドドレス、胸元にも真っ白な花のコサージュがあしらわれていて。少し小走りでここまで来たため、服装に乱れや汚れがない事を改めて確認するよう視線下に落とし、再び顔を上げると相方と真っ直ぐに目を合わすのは気恥ずかしく少し目線横に流しつつ、こういう時自分から感想を聞きにいくのは無理矢理に褒め言葉を引き出すようであまりよろしくないとは思いつつ、気まずさに耐えかねてそう尋ねて)
| トピック検索 |