伏見静 2024-05-20 07:55:48 |
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(書類を整理していた大和川が伏見の─小さいが、何処か切実な響きを持っているように聞こえる─呟きを耳聡く拾い、「…伏見。大狼くんは─"前"の彼とは違う、と信じようじゃないか。…何せ彼は、君の相棒なんだから。」と、普段の笑みを浮かべたままに労るような言葉を掛けた所で─貴方がドアを開き、部屋の中へと入ってくる。伏見は手渡されたアイスコーヒーを片手で受け取りつつ、貴方に礼を言う代わり─瞬きを伴う、ごく軽い会釈をした。そのままプルタブを引き開け、のろのろとした怠慢な動作でコーヒーを啜る。書類を整理していた大和川も貴方の声に反応して顔を上げ、火傷痕の残る美貌で穏やかに微笑みながら「ああ、お帰り。……疲れている所悪いが、また業務が入った。この怪異に関わった女性のみが行方不明になっている…そうだ。詳しくはこの資料に書いてある。」と手短に告げた後、伏見と貴方に見えるような形で資料をどさり、とデスクに置いた。『怪異犯罪 名称未定』と記されたその資料にはメモが貼り付けられ、大和川のものと思しき字で『対象 今のところ女性のみ』『発現条件 特定の物品を閲覧またはその物品に接触』と走り書きが残されている。伏見はその資料をまじまじと見つめた後、「女性のみ…女装でもしろと?」と大和川に問い掛けた。彼女はその問いを乾いた笑いで笑い飛ばし、「私が囮として同行する、というだけさ。…宜しく頼むよ。」と微笑んだ後─段ボールの中から、柄が赤い手斧を取り出して二人を見据える。伏見はぱちり、と一度瞬きをしただけで特に渋る様子もなく、お前はどうするのか、とでも言わんばかりに貴方を空虚な瞳で見つめ)
(いえいえ、嫌どころか寧ろ大好きです…!!ところで早速二件目の怪異犯罪事件に入ってしまったんですが、大丈夫でしょうか…?)
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