伏見静 2024-05-20 07:55:48 |
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(時折欠伸を一つ、かなり退屈そうな顔で膨大な量の資料のページを捲っている様子からも分かる通り、資料に夢中、という訳では当然無かったらしい─貴方が入り組んだ棚の迷路を抜けて近付いてくる音に反応した伏見はひょいと顔を上げ、潜めた声に「…はあ、まあ…それなりに長いですからねえ、この仕事も。」と何とも曖昧な返事を返した。そのままの流れで手に持っていた『黒鉄の神』のファイルをぱたんと閉じ、元あった場所へと戻す。何処を映しているのか分からない、酷く空虚な眼差しのまま─不審死、だの溶解、だのと物騒な文字が様々に踊るファイルの背表紙を手袋越しの指先でなぞり、一冊のファイルの背表紙─『鬼火の怪異』でその手を止めた。「……大狼巡査。大和川警視の火傷の理由、知ってますかあ?」貴方に向けてそう問い掛けた後、間髪入れずにまあ知りませんよねえ、と自虐的に笑う。そのまま『鬼火の怪異』のファイルを手に取り、手慣れた様子でページを捲った。数十ページ捲った所で手を止め、その見開きを貴方に向けて見せつける─そこには「鬼火の怪異 担当調査員:大和川葉月/高槻康弘」「調査員死亡・重傷のため調査不可 未解決」と書かれた素っ気ない文字が見て取れた。伏見はそのページを貴方に見せたまま、普段通りの─何処か鬱屈としたような声色で口を開く。「…高槻警部はこの怪異の調査中に殉職。……大和川警視によると、人間の形をした黒い炭の塊になっていたらしいですねえ。大和川警視も全身に大火傷を負って調査の続行は不可能…そしてその後、この怪異は行方をくらましたそうですよお。」他人事のような口調でそう述べた後、そのファイルを再び元の場所へと戻した。─ゆらり、空虚な瞳が一度揺れてから貴方を真っ直ぐに見据える。「…ま、ですから…死なないで貰えると助かるんですよねえ。」そこまで言ったところで一旦言葉を切り、後はご自由に─と言い残し、伏見はくるりと踵を返して資料室を立ち去ろうと)
(バックボーンを作り込むタイプの人間なので、大和川さんの右頬に残る火傷痕の理由を大公開してみました…!どうでしょう…?一応治療を受けて大半は完治したのですが、右頬だけ度合いが酷くケロイドのようになって残っている…というような形です…!
分かります…!ロングウルフヘア、カッコいいですよね…!個人的にはオールバックも好きです…!)
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