伏見静 2024-05-20 07:55:48 |
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(大和川も伏見も、貴方の挨拶に─大和川は軽く会釈を、伏見は銀色の刃から微かに顔を上げただけであったが─まあとにかく、何かしらの反応を返す。その後は暫く、気まずい沈黙が部屋の中を包んでいたものの─今日は珍しく、伏見がその重苦しい沈黙を破った。「…大和川警視。調査記録って何処に有りましたっけ?」唐突とも言える伏見の問いだったが、大和川は特に驚くでもなく考え込むような素振りを見せた後─普段通りの温厚な笑みを浮かべ、これまた冗談混じりに口を開く。「資料室の隅だね。…まあ古紙として廃棄されていなければ、だけれど。」伏見はその回答に軽く頷いた後、正面のデスクに座る貴方にちらりと目線を向けて「来るならご勝手に」と言い残し─部屋の扉の隙間をすり抜け、一人で資料室へと向かってしまった。資料室までの道中、何人かの職員─恐らくは捜査二課の、所謂「普通の」刑事たち─とすれ違うと、驚愕の表情を浮かべるもの、軽蔑の眼差しを向けてくるもの、そして嘲るような笑い声を上げるもの。反応は様々だったが、どれも好意的とは呼べなかった─が、それを気にする様子など微塵もなく、伏見は資料室の中へと足を踏み入れる。ファイリングされた資料が所狭しと並べられた棚の迷路を、迷うことなく進み─「少年犯罪対策課」とラベルの貼られた棚の隣、居心地が悪そうに縮こまっている「怪異犯罪対策課」の棚を発見した。とりあえず目に留まったらしいファイル─『黒鉄の神』なるものを手に取り、興味の無さそうな表情でぱらぱらと捲り始め)
(そうですね…では、これまでの調査・殲滅記録の閲覧タイム…にしましょうか…!先に伏見が向かっていますので、ご自由にどうぞ…!)
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