検索 2022-07-09 20:46:55 |
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そうだね。…、本当にどれだけ心配したと思っているんだい。幾ら眷属になろうとも人の性質、君のハーフボイルドな所までは変わりやしない
(屋上に降り立って相手を下ろし、出迎えの言葉をかけるとその顔に笑みが浮かんで呼応する帰宅の挨拶がされる。漸く元に戻すことが出来たと表情を緩めていれば夜明けが近いと手を取られてしっかり繋がれた手をこちらからも握り返して事務所の中に入った。遮光カーテンで太陽の光を遮って安全な空間にすると相手が帽子を外して傍らに置いてから正面に立って目を僅かに開く。そして頭を下げて謝罪されると突然のことに固まってしまった。なんてことのない人間相手ならばそもそも心配しない、したとしても強く拒否された時点で去っていただろう。相手だからこそ気になって心配してこちらのいう事を聞かない態度に腹を立てて、心乱されて傷ついたのは間違いない。そしてそれはこれからずっと一緒にいるなら伝えるべき感情だと思えば数秒沈黙した後、溜息交じりに相手の言葉を肯定する。体が変わろうとも魂までは変わらない。相手の良い部分も悪い部分もそのままで今回はその未熟な所が吸血鬼の体と悪い様に噛み合ってしまった結果だろう。一歩近づいて相手の肩にぽんと手を置き、顔を上げさせながらその頬に手を添えるように移す。普段言われているワードを使いながら相手を見つめ「でも今の君には僕が居るだろう?」と自らの存在を伝えて)
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