検索 2022-07-09 20:46:55 |
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良い朝だな。……ただいま、フィリップ。…とりあえず中入るか
(相手の腕の中で澄んだ風を受けて事務所へと帰っていく、もうすぐ朝日に耐えられなくなりそうだがそれでも誰もいない風.都の空を二人きりで移動するのは特別な時間にも思えた。やがてさらにスピードがあがってあっという間に事務所の屋上へと帰ってくる、腕の中からそっと降ろされてふらつかないよう支えられ随分な好待遇だ。それを数時間前は過保護だと切り捨てていたが今は大切にされているのだと素直に受け止めることが出来る。相手から出迎えの言葉を掛けられれば無事に二人の場所へ帰ってこれたのだと、そして相手の傍に居ていいのだと、また思えて小さく笑みを浮かべながらこちらも挨拶を返した。喧騒が落ち着いていろいろと言わなければならないことはあるがもうすぐ太陽が登ってくる、ひとまずはそれを避けようと手を取るとしっかりと繋いで事務所へと戻っていった。カーテンを締め切り陽の入らない事務所へやってくれば帽子を傍らに置きそっと手を離して相手の正面に立つ、そして深く頭を下げると「すまなかった」と改めて謝罪した。今回の事態を招いたのは間違いなく自分だ、舞い上がって見誤って相手を心身共に傷つけた。「俺が無茶して怪我を軽んじてた事もちゃんと警告してくれてたのに、意地張って聞かなくてすまねぇ。お前の血を飲んだら何とかなるって甘えてたんだ。それでお前に嘘も着いたし、傷つけちまって…俺が未熟だった」と反省を口にして)
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