検索 2022-07-09 20:46:55 |
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翔太郎、…大丈夫、これくらいじゃ死んだりはしないよ。…ん、
(なんとかすべての力を使い人間と相手の間に割り込むと振り下ろされたナイフを自分の体で受け止める。ふらりとしながらその身体を抱きしめて名前を呼ぶと意識が戻ったかのように身体の動きが止まって目を合わせた。こちらの存在を認識した途端悲痛な叫び声をあげて先ほどとは違う乱れ方をすると腕に力を込めてもう一度名前を呼び何とか落ち着かせようと試みる。刺された箇所はじくじくと痛み絶えず血を溢れさせていてくっついている二人の服を赤く染めていく、パニックになっている相手の背中を擦って落ち着かせていると力いっぱいに引き寄せられ胸元に顔が近づく。そこにはさっきまで無かった貫通した穴があって何があったかを想像すれば顔を顰めた。冷静な頭で体の方は大丈夫だと告げるも目の前の傷から溢れる血の匂いが、そして痛々しく残った傷に目が奪われると本能のまま口を近づける。傷口に唇を当て軽く吸い付くとこんな状況でも甘美で力が満ち溢れるような特別な味が口に広がって至福の息が零れる。全身が喜び指先まで広がっていくような感覚を覚えながら血を啜れば肩口の傷は少し癒えて流れる血の勢いも収まっていく。完全に治りきらない内に離れてその傷に舌を這わせて穴や傷を塞ぐ。周囲の血も舐め取って綺麗にすると再度相手と目を合わせて「苦しい目に合わせてすまない、飲んでいいよ」とまだ血の流れ出している肩の方に顔を抱き寄せて)
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