検索 2022-07-09 20:46:55 |
|
通報 |
それでお前が……フィリップ!!くそっ!
(電話口の向こうで誰かの悲鳴が聞こえる、きっと今回のターゲットたるパティシエだろう。その人を守るのはもちろん重要だがその代わりに相棒が拐われるなんて、どう考えても無謀で危険だ。だが検索するときと同じく相棒はこちらの話に耳を傾けもしない。好機だなんて今はどうでも良かった。今はただ相棒がこの手の平からこぼれ落ちていく感覚に焦っている。さらに不穏さを増すようにス.タ.ッ.グ.フ.ォ.ンの音声がブツリと切れる。それで相棒が完全に敵の手中に落ちたことを悟った。どっと汗が吹き出し、額から流れ落ちる。相棒の影さえ消えようとしている、そんな感覚だった。ギリと歯を食いしばる。苛立ちと焦りに支配されながら発信機の信号を確認する。どうやら相棒は森の方へ連れて行かれているようだ。おそらく行き着く先に敵のアジトがある。ハ.ー.ド.ボ.イ.ル.ダ.ーのエンジンを最大出力にすると、発信機の場所へまっすぐと走り)
| トピック検索 |