匿名さん 2022-05-28 14:28:01 |
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はぁい。じゃあ失礼しますね。
( 素直に乗っては来ないだろうと思っていたが、困るでも叱るでもなく、大人な対応をされてしまえば、流石に諦めて小さく肩を竦める。ギデオンとじゃれあって(ビビとしては本気だったわけだが結果として)いた間に、軟膏もしっかりとなじんだのを確認すれば、患部にそっと手を当て、魔素に集中するように目を閉じて。『丁度良い練習台もいるんですから、この期にもっと魔力効率の良い方法も学んだら如何です。長生きしたいならですがね。』とは、大きなお世話ですが、と始まった意地悪な医者の言である。そうでなくとも以前から師や父、魔法使いやヒーラーの先輩から散々言われ続けて来たことで、そろそろ引き伸ばしてきた年貢の納め時だろう。普段はその精霊に愛されたかのような豊満な魔力を利かし、一気に治療するばかりで、あまり行わない繊細な調整は別の神経を使う。執拗い闇の魔素の分布を3分ほどかけて根まで辿り、聖の魔素を最低量流し込み終わった時、入浴後にも関わらず額の生え際にはうっすらと汗が滲んで、その柔らかい産毛を額に張り付かせていた。無意識に寄せていた眉間の皺をゆっくりと解せば、手の軟膏を布で拭いながら、不安そうな心配そうな、これでもかとギデオンへの愛が詰まった表情で張本人の顔を覗き込んで。 )
──うん、いかがですか?
大方取り除いたと思うんですけど、変なところはないですか?
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