わたあめ　〆

くそっ…このヤロー…！年がら年中仕事せず、ぶらぶらしてる奴よりマシだと思うけどなァ？
(痛いところをつかれれば、拳をワナワナと震わせるも、顔を引き攣らせながら、反撃の意味も込めて嫌味を言い返し、レジに金をおくと、踵を返し店の外に出る。店先で煙草を1本取り出すと、口の端に咥え火をつけると、ふと1人で店にいる相手を見やって)

…そういや、今日はチャイナやら眼鏡やらはいねェのか。

うるせー、仕事してないんじゃねェし。仕事が来ねーだけだし。
（反論できない反撃を受けると屁理屈を言い、自分も急いでいちご牛乳を購入すると店の外へ出て行った相手を追いかけるように外へ出て）

神楽は遊びに行ってるし新八はライブに行ってんだよ。つーかテメェが万事屋のこと気にするなんて明日はイチゴパフェでも降ってくんのか？
（珍しく万事屋の事を聞いてきた相手を煽るようにそう言い、早速買ったいちご牛乳を取り出して飲み始め）

1ミリも気にしてねェよ。
つーか、そんな甘い物よくがぶがぶ飲めるな…。
(相手が1人で行動しているところを最近見ていなかったことからそう言っただけで、特に深い意味合いはなかったが、そんな風にとられていたとは思わず、ぶっきらぼうにこたえると。煙草の煙をはいた側から香る甘ったるいにおいに横目で相手を見やれば、自分にはその飲み物の良さがわからない、といったように呟き)

へェー、そうですかー。
甘いもん飲めば頭良くなるんだぞ？俺にゃマヨネーズみてェな体に悪そうなモンがぶがぶ食ってるおめーのほうが理解できねェよ。
（ぶっきらぼうに答えられると自分から聞いておいてどうでもよさそうな返事をし。甘いものの良さを理解できていない相手に対してそう憎たらしく言うと飲んでみるか？と差し出してみて）

糖尿になってるヤツに言われても説得力ないけどな。マヨネーズの良さがわからねェなんて残念だな。
(甘い物をとりすぎて、病気になるなんてと半分馬鹿にしながら、マヨネーズのよさについては理解してもらえないこともしっているので、軽く流し。差し出されたそれを見て、いらないとばかりに首を振り、半分灰になった煙草を落として足の下で火を消せば、仕事に戻らねばならない時間であることを腕時計を見て確認するも、なんとなく後ろ髪を引かれる思いを滲ませ)

…仕事に戻る。

まだなってねェし。糖尿病予備軍だし。オメーは極端にマヨネーズ食いすぎなんだよ。そんなもんばっか食ってると頭悪くなるぞ。
（馬鹿にされると少々機嫌悪そうに予備軍であると訂正し、マヨネーズの良さがわからないと言われると相手が極端すぎるのだと言い返し。いらないとでもいうように首を振られると少し残念がりながらまた自分で飲み始め。相手はどうやら仕事に戻る時間のようだがなんだかまだ名残惜しく、声を掛けたくなり）

…お前ホントにいつかマヨネーズの取りすぎで死にそうだから近いうちに俺が最近見つけた美味い店に連れてってやるよ。

…不味かったら、逮捕な。
(去り際に告げられたご飯の誘いともとれる言葉に、心の中からなんとも言えない感情が湧き上がるのを悟られないように、言い放つ。きっと、今自分の顔は腑抜けた顔になってるに違いないと髪をくしゃくしゃとかきあげながら、相手に背を向けたまま歩きはじめ)

いやいやそれだけで逮捕とか罪重くね？まァいいけどよ…忘れんなよ？
（逮捕と言われるとそうツッコみつつ、内心断られなくて少しホッとし。思わず顔がにやけそうになるのを堪えながら自分に背を向けて歩き始めた相手を見ると自分も帰ろうと万事屋へと歩みを進め）

(数日が経ち、相手との約束の日。いつもの隊服とは違い、私服の浴衣の上から黒の羽織を肩にかければ、待ち合わせ場所に幾分早く到着したため、煙草を取り出し火をつけながら煙とともに溜息を吐き出し。)

はァ…、遠足楽しみにしてるガキかよ。
(実は昨夜あまり寝付けず、若干寝不足を抱えながら、煙草を口の端に加えたまま呟き。自分がこんなにも子供だったかと、自嘲じみた笑いを零す)

そんじゃ、出かけてくるわ。
（部屋にいる神楽と新八にそう声を掛けると大きなあくびをしながら待ち合わせ場所へと向かい。あまりいつもと変わらない服装だが、どこか変ではないかと気にしてたまに店のガラスに映る自分を見ては何やってるんだと思い、また歩き出すことを何度か繰り返しているとすでに待ち合わせ場所にいる相手を見付け）

アイツ来るの早くね？俺は昨日あんま寝れなくて今朝起きるの大変だったのによ。
（男と飯を食うだけなのになぜか眠れず、危うく約束の時間に遅れそうになった自分とは違い、早めに来ている相手に少々驚きながらそう呟き）

オイ、おせェぞ。
待ってる間に煙草何本吸ったかわかんねェ。
(向こうから歩いてくる相手を見遣れば、緊張している様子を悟られまいと、つい嫌味を言ってしまい。咥えていた煙草をおとし足裏を何度も地面にすりつければ、ふと自分のまわりが煙草の吸殻だらけになっていることに気付き)

うっわ、多串くんてばそのうち肺炎になるんじゃないの？もしかしてもうなってる？お前も人の事糖尿病だの言ってられないんじゃない？
（相手の足元にある煙草の吸殻を見ると自分の妙な緊張をほぐすためにも煽るような口調でそう言い。とりあえず自分の言いたいことを好きなだけ言うと行くか、と言ってつい最近見つけた居酒屋へと案内するように相手の前を歩き）

だから多串じゃねェっつんだよ！
(お決まりの名前間違いに思わず思いっきりツッコミを入れたことがよかったのか、その後は緊張も少しとれ、先導する相手の少し後ろを歩くことにし)

あ、ほらほら、ここだよ。いやァ、ここの料理って酒のつまみに丁度いいんだよー。
（ちゃんとついてきているか何度か確認しながら目的の居酒屋を見つけると、酒のつまみに丁度いいといいながら酒を飲むジェスチャーをして）

へぇ…。前を通ったことはあるが、来たのは初めてだな。
(巡回中に何度か通ったなと、思い出しながら店を見ていれば、居酒屋特有のいい香りに、たしかに美味そうな店だと期待する。進む相手の後ろから店内を見渡し、通された席に進むと相手の向かい側に腰を下ろしメニューを見て)

俺のおすすめは鳥ユッケだな。これがまた酒に合うんだよォ。
（向かい側に座った相手を見るとメニューにある鳥ユッケを指差しながら自分のおすすめを説明し）

じゃあそれと…とりあえずビールか？
(メニューを見てもどれがいいかさっぱり決めきれないため、相手の勧めた料理を頼むことにし。店員を呼んで注文をすると、いま一度店内を見渡し、今度から飲む時はこの店も候補に入れようと思い巡らせ。)

どうだ？良い店だろ～？この前たまたま見つけたんだけどよ、今じゃすっかり常連だ。お前もきっと気に入るぜ？鳥ユッケ以外のメニューも美味いからあとで食ってみろよ。
（店内を見渡す相手ににこにこと嬉しそうに笑いながらまるで自分のことを自慢するかのように店のことを話し。相手が気に入ればまた一緒に来ようかなどと考えてみるものの、今回は勢いだけで誘ったけれど次回も勢いだけで誘えるだろうかと少し悩みながら）

おう。思ってたより悪くねぇな。
…お前いつも誰と飲みに来るんだ？
(相手の言うことには素直に頷くも、いつもはこういった店には誰と来ているのだろうかなどと気にして。これから飲む相手が自分になればいい、そんなことを考えている自分が気持ち悪いと思いながらも、この意味のわからない感情を持て余しながら料理や酒が来るのを待ち)

だろ～？
そうだなァ、基本一人で来るけどたまにここに来る途中で沖田くんとかに会ったらそのまま一緒に飲んだりするなァ。
（相手が素直に頷くと嬉しそうに笑い、誰と飲むのか聞かれると基本は一人だがたまに沖田などと飲むと答え。これからは相手とも飲むことができるようになればいいなァ、なんて考えては何を考えているんだと少し戸惑いつつ、早く料理などが来ることを願い）