「 100日だけ 」

【 1日目 】

あー、あー。ﾃｽﾃｽ…ｳｰﾝ、これちゃんと届いてるのだろうか…。初めてだからよくﾜｶﾗﾝな…まぁいい、届いてると信じよう。

…さて、ｺｲﾂが本当に機能しているならば…恐らくこの声は多くの世界に届いてると思う。でないとﾒﾁｬ困る、色々とね。まぁとにかく、届いてる前提で早速話を進ませて貰おう。

まずは初めまして、私の名は…あー、ｲﾔそれはいいか。どうせ無くなるものだし、それよりも伝えておくべきことを率先して話そうか。突然だが、私は100日後に消滅する世界…その住人さ。これはもう避けられない運命みたいでね、私はもう受け入れてるが…まぁ当然そうでない奴もいる。だから確定した死を迎える前に、この世界の慈悲かは知らﾝが…何と異世界へ干渉出来る許可を得たのさ！…ま、といっても映像と声だけだがね…しかも何故か私のは映像送信はまだ未実装なのだが…ｯ。

…ｺﾎﾝ。すまない、少し逸れてしまった…まぁこのお恵みを使って最期は自分の存在を他に知って貰えということだろうな。つまり、確定した死を少しでも良い迎え方にしろというこった。

とまぁ、軽く此方の紹介をさせて貰ったが…本番はこっからだ。もしこの声が聞こえてる者がいるなら、是非とも私とお喋りの相手となってくれないだろうか？折角異世界の者と関係を得られる機会だ、どうせ死ぬなら刺激的な体験をしてもいいだろう。

もし相手になってくれるなら、多分君も私と同じく此方の世界に声やら映像を届けられる手段がある筈だ。それを使って、是非とも私のｵﾄﾓﾀﾞﾁになって貰いたい…あ、当然それ以下の関係でもいい。その場合はｼﾘｱｲかな？ま、関係さえ持ってくれたら何でもいいさ！

【 1日目 】　2/3

それと、そちらから送られたものだが…すまないが、それは直ぐに此方へ届かない。最低でも1日は掛かる…つまり、その日に送られた声に反応するには次の日になるな。欲を言えば、ﾘｱﾙﾀｲﾑで話したかったが…ま、そこは仕方ない。文句を言ったらこの機能さえ使わせて貰えなくなったら最悪だし。

あと、此方から君達の世界へ干渉出来る回数は3回までと限られているらしい…利用者が多いせいか、理由はわからないが。だから、可能なら朝昼晩に私から君達に送らせて貰おう。

さて、大体話すべきことは話したかな…まだ言うべきことはあるかもしれないが、今回はここまでに。色々ｺｲﾂの使い方とか見て疲れたし、時間もまだある…焦る必要はないしな。

では、生きてたらまた…反応を貰えることを期待しているよ。さて、どんな世界からお便りが来るか…ｱﾆﾒや漫画の様な世界や、私の常識とは全く違った世界から来るのか。ﾌﾌ、楽しみだ…来なかったら、そうだな…豪華に揚げﾊﾟﾝでも食べようか。

【 終了 】

【 1日目 】 1/3

はい、ｺﾝﾊﾞﾝﾊｰ。そうじゃない時間帯の人もｺﾝﾊﾞﾝﾊ。ちゃんと声は入ってるな…あー、相変わらず映像は無理と。はいはい、私のﾄｺだけ不良品でも送り付けられたﾝかこれ。ﾎﾟﾝｺﾂじゃねーか。

まぁそれはさて置き、2回目だな。まだあと1回分残ってるが…流石に今日はもうない…かも。はぁ、使わなかった分は明日にでも引き継いでくれないﾓﾉかね…ｯと、愚痴はいいﾝだ。それは全部ﾁﾗｼの裏にでも書き殴っておくさ。

さて、早速今回の本題に入ろう。まだ私宛のﾒｯｾｰｼﾞとか何もないのでね、ｻｸｻｸ進めようじゃないか。昼頃、私は君達のような異世界人と関係を持ちたいと言ったが…突然そﾝなことを振られても困るだろう。うんうん、わかるぞー。

だからまず、お互い自己紹介といこうじゃないか？ｺﾐｭﾆｹｰｼｮﾝの始まりはまず必須、声だけの交流だとしても情報が欠けていては会話も何も成り立たﾝさ。ま、難しくは考えなくていい、名前と後なﾝだ。特技？…まぁ何でもいい、君にしかないような特徴を教えて欲しい。別にﾎﾞｹたり一発ｷﾞｬｸﾞをしろとかいった鬼畜なことは要求しない。

そこからは自由だ、私に聞きたいことや逆に聞いて欲しいこと…時に私は相談役にもなろう。どうだ、悪い話ではないとは思うのだが…？勿論私だけがﾒﾘｯﾄを得ようとは思ってないよ、此方からも出来るだけ君たちが得することをしよう。さぁ死への一方通行しか残されていない寂しい少女の頼み、普通なら聞かない手は無いと思う…のだが？

…ま、そこは君たちの判断に任せよう。この声が耳障りと言うなら私を好きに罵倒してから去るといい、別にMという訳ではないが…ｿﾚも貴重な声なのでね。ま、嫌なことを強制させるﾏﾈはしない、無言のｻﾖﾅﾗも大歓迎さ。

→

【 1日目 】 1/3

さーて、それじゃ今日伝えるべきことは終わったﾝで私はごはんを食べてお風呂に入ってｵﾈﾝﾈさせて貰おう…。

もうﾎﾝﾄこいつを使う為に時間使い過ぎて目ぇｼｮﾎﾞｼｮﾎﾞするし身体中ｲﾀｲｲﾀｲなんだ。…言っておくが、まだご老体とかじゃないぞ。ﾎﾝﾄだぞ。

…じゃ、また明日に。ﾌﾌﾝ、沢山の声を期待しているぞー。…何も来てなかったら、贅沢に鮭茶漬けでも食べようかな。

【 終了 】

あ ー … テステス 。
これって ほんとに聞こえてんの ？
… まぁ 聞こえてなかったらそこまでってことで 。

なにやら 楽しそうな声と100日後でどうとかの壮大な事が聞こえたんで 来てみたんだけど… 録画か ？ これ、
記録みたら結構日にちが経ってるもんだからさぁ 、
そこんとこわかんねーけど 、知ってどうこうとかねぇし…どうでもいいか 。

いきなり初対面…ってより対談って言った方がいいか 、そんな人同士が話す話題ってなんかあんの ？
全然思いつかねーから あんたが言うように自己紹介でもしようか 。
え ー 、自己紹介って言ったら名前からが普通なんだけど、それは君の返事が来てから言おうかな 、なんて 。
一人で語る 、寂しい奴にはなりたくねぇからな 。
いま言える事と言ったら 、好きなもんとかか ？
好きな事は 、食べる事とゲームする事 。
あとは 、情報を集める事だな 。
嫌いなもんは 苦いやつ 、あと野菜 。
珈琲なんて飲めたもんじゃねぇ 、アイスココアが一番だろ 。
っと 色々話が脱線してる気がするんだけど 、時間もやべーし今回はこんくらいにしとくわ 。
もしこの音声が其方に届いてんなら 、返事くれると助かる 。
機会があればまた今度 。

【26日目】 2/3

…おい。おいおいおいｯ。
まさか本当に異世界の声が来てるじゃないかｯ！

繋がる何ぞ、そﾝな訳ないと初日に物置へ突っ込ﾝでから今日まで放置していて、何となくまた見てみたら…全く、ここまで色々昂ったのは何時振りだったか。

あー、しかしまぁ…随分と経ってしまったか。ま、1ヶ月内に気付けたし誤差だよ誤差。

…さてと、私の喜びと驚きの声は一先ず置いておこう。えー、そうだな。うむ…いざこの声が誰かに届いてると分かると少し気恥ずかしいな。映像機能も何時の間にか使える様になっているが…それはまぁ、もう少しｺｲﾂに慣れてからで頼むよ。

では早速本題に移ろうか！

んー、声からして…ｽﾞﾊﾞﾘ若者だな。ほうほう、私のｷｭｰﾄなﾎﾞｲｽに惹かれたかぁ？…冗談だよ、ｼﾞｮｰﾀﾞﾝ。それより好きな事は食べること、そしてｹﾞｰﾑか。ああ、ｹﾞｰﾑはいいな。時間が許してくれるならずっと続けていたいし、太るという概念が無ければ永遠に美味いものを食べ続けたいものだ。

まぁ私はｹﾞｰﾑの対戦で友人に勝ったことはないし、少食派だからあまり多くは食えﾝがね！

…あと、情報を集めること…と言ったか。ふむ、情報というのは如何なる時でも必要なものだ。物を買う時、何かを作る時…此方に有利な状況を得る為には必要不可欠なものだろう。因みに、ｷﾐはどんな情報が一番好みなのかな？何、これは単なる興味から出た質問さ。ﾃｽﾄでも何でもない…つまり、ｺﾚに答えるかは任意ってことさ。

そﾝで嫌いなものは苦いやつと野菜、ねぇ。珈琲かぁ…そういえばｱﾚを普通の飲み方はしたことがないな。砂糖とﾐﾙｸは当然、そして甘いｽｲｰﾂも無いと無理だ。ただ、ﾌﾞﾗｯｸを飲める者には素直に尊敬するがね。だが野菜は嫌いではない…まぁ、好きでもないが。

…ｺｺｱはいいな、ふとした時に飲みたくなる。ｶﾞｷの頃はｺｺｱの粉をそのまま食べてたっけな。

【26日目】 2/3

それから自己紹介についてだが…正直、するか迷っている。どうせ私はどのみち消える存在、そﾝな者の名前など覚えたところで、ｯて話だろう？

私とｷﾐ達の関係は、ただのお話相手。
それで十分じゃないか？

…何て、決め付けは良くないな。
ｺﾚについては、私がその気になったら話すとしよう。

さて。もっとお話をしたいのだが、私にも用事というものがあるのでね。まぁ焦るな、今日もまだ2回話せるﾝだ。覚えていれば、今日あった出来事を教えてやろう。

ではまたな！お互い、生きていればまた会おうじゃないか。

【終了】