盗 × 欺。( 〆 )　

遅くなってごめんね。
いや、昨日はあの後すぐに寝ちゃったみたいなんだよね。（他人事とでも言いたげで、おどけたようにやれやれと肩を竦め）

おお、グッドタイミング！
全然大丈夫っすよ、こうして来てくれたんだし。…逢えてめちゃくちゃ嬉しいっす。( 背中に腕を回しぎゅう、突然抱き寄せ )

わっ…ちょ…セト？
全く…いきなり過ぎでしょ…。本っ当セトはそういうとこ昔と変わんないよね。（呆れたように呟くも宥めるように背中をポンポンと撫で）

へへ、嬉しくてつい…でも他は大分変わったっすよ？昔みたいに泣かなくなったし。( 背中を撫でられると更に嬉し気に顔を綻ばせ、甘える様肩口に額を擦り付けて )

キドだって昔はもっと可愛げあったしね。
セトが一番変わったのは身長じゃない？昔はそんなに変わらなかったのにさぁ…。（普段はその身長差からどうしても見上げる相手。その相手が肩口にいることで、相手の頭が今は伸ばさなくてもいい位置にあり、先程背中を撫でた時と同様にポンポンと頭を撫で）

まあ今に比べたら…。寧ろ昔はカノが一番背ぇ高かったっすよね。今となってはキドにまで越されて、( 撫でられる感覚心地好く思わず表情緩めるもくす、笑み溢しては少しからかう様な口調で呟き )

ちょっと。それは言わないでくれる？
これでも僕もそこは気にしてるんだからさぁ。僕は意外と繊細なんだから大事に扱ってくれないと。（身長のことを指摘されると少し不満げな表情を浮かべるも、最後はおどけたように冗談交じりに告げ）

ははっ、ごめんごめん。…でもこうして腕の中にすっぽり収まるし、俺としてはこのまま伸びないで欲しいっすね。( 今度は此方が宥めるように柔らかい猫毛をぽんぽんと撫で、抱き締める力を少し強めては本音を口にし )

せめて女の子のキドよりは大きくなりたいんだけど…セト程とはいかなくてもさ。
シンタローくんも高いしキサラギちゃんも高くなりそうだよね。キサラギちゃんにも越されたら流石にショックかなぁ…。（団長である少女以外の女の子よりは高いものの、あまり差がないのも事実で。女の子としては高めの少女。その兄がかなり高いため、妹も大きくなるのでは、越されるのではという不安を抱え）

まあキドも女の子にしては身長高い方っすからねぇ。キサラギさんは……んー、このまま止まりそうな気もするっすけど…──そんなに気にすることないっすよ、背が低くても3人の中じゃカノが一番大人っぽいと思うし。( 身長のことを気にしてる彼に思わず笑みが溢れて、恐らく自身以外には見せないであろう一面に何処か嬉しさ覚えつつ優しく撫で続け )

大人っぽい、ねぇ…。寧ろしっかりしてるのは僕よりキドのほうだと思うけど？セトだって僕と違ってちゃんとバイトしてるしさ。
逆にセトは僕のどこを見て大人っぽいって言ってるの？（相手の言葉に思い当たる節はなく、不思議そうに首傾げ）

キドもキドでしっかりしてるけど、カノはいざという時一番冷静な気がするし頼りになるというか…上手く言い表せないんすけど、とにかく昔から大人っぽいなって思ってたんす。…それに俺なんて全然…、泣き虫こそ直ったものの2人に比べたら子供っすよ。( 少し身体を離せば相手を見下ろし乍言葉を連ねた後、苦笑気味に自虐的な台詞を述べて )

うーん…、セトさぁ、僕の能力のこと忘れてない？案外、そう見せてるだけかもよ？
まぁ大人ぶったところで僕らはまだ子供だし、無理して大人っぽくなる必要もないんじゃない？
確かに子供の頃のセトが泣き虫だったのは否定しないけどさ。（大人の定義は曖昧で、人によっては大人に見えても別の人から見たら子供に見えることも多々。自分は能力をコントロール出来るようになってからはなるべく他人に弱みを見せないように生きてきたつもりで。相手が子供の頃はよく泣いているのは今も覚えていて、泣いた原因か自分であったことも幾度かあり）