センターコート　　

　　　集合、及川さんからのありがたーいお言葉を聞きなさい！　　（　　春高準決勝、中学生の頃の後輩がいる高校の烏野高校に惜敗。皆全力を出しきり、何かをしっかりと収穫できたと共に全力を出しきれていたからこそ悔しさを感じる。もう体育館へと行っても自分の居場所はないし、練習してもあのチームで戦える日は永遠と来ない。青城でオレンジコートに立つと誓ったのに。今日は宮城県春高決勝の日、戦うは烏野高校と白鳥沢学園高校。どっちも負けろと何度願ったことか。考えれば考えるほどに嫌になり、考えることをストップする。後に県の決勝試合は見に行くのだが、まずは後輩達に受け継ぎをしなければならないのだ。目の前で涙を必死に堪える後輩、金田一といつもと変わらない表情で飄々と此方を見る国見。どちらも可愛い後輩であり、実力は他校の１年とは比べ物に何かならないと親馬鹿のような物もあるだろうが自信を持って思える。にっこりと普段と変わらない笑みを浮かべ、今名を述べた１年以外の後輩達を見渡す。よし、このメンバーなら来年を任せられるな。両手を広げ、いつも幼なじみである岩泉にうざいと言われるポーズを取れば後輩へ言葉を向けた　　）　　来年こそは全国に行くんだよ！及川さんに恥をかかせないよーに！