【BL】親友だけど親友じゃない。

引いたり嫌ったりって…どんだけだよ。そんなことしないよ、絶対に。言ってみろ(真剣な眼差しにこちらも視線を返す。たかが好きな奴を告白しただけでそんな酷い扱いしないよ、と優しく目を見た)

ははw そんだけ心配なんだよ、…爽のこと、信じるぞ…？俺が好きなのはさ、…(ぎゅっと目を瞑ってちゃんと言おうと決心して)爽、お前だよ、(顔を赤くして爽に向かって指を指して片手で頭をかかえて)

…は、はぁぁぁああっっ？！(目も口も大きく開き叫ぶ)お、俺…？じょ、冗談じゃ、ない、よな(こんなことで冗談を言う奴ではないと知っている。だが、どうしても理解が追いつかないのは許してほしい。人生で初めて告白され、しかもその相手が同性の親友なのだ。誰しもが困惑するであろうシチュエーションに、思わず頭を抱える)ひ、日和が…俺のこと、すき……(うるさく高鳴る鼓動と、もう真っ赤に染まって熱い顔。元々偏見などは無かったが、多少抵抗があってもいいはずだ。しかし、なぜか嫌な気がしない。いやむしろ、嬉しい…と思えた自分に、驚いていた)

冗談じゃねえよ、本気...(今にも心臓が飛び出しそうなくらいドキドキしていて)お前、顔赤くしすぎじゃね？期待しちゃうじゃんwね、返事求めてもいいの？今すぐにとは言わないからさ、一週間後？くらいに...はは...(空笑いをして)

返事…？あ、ああ、つ、付き合うか、どうか、ってことか……分かった。一週間、考えさせて…俺、人と付き合うことすら初めてなんだよ…キャパオーバーすぎて……(もう泣いてしまいそうなほど目を潤ませ視線を逸らす)
……よし。(覚悟を決めたように)この一週間で、俺を惚れさせてみろ(最後にじっ、と日和と視線を交えたところで、休み時間終了の合図のチャイムが鳴った)

お、おい？泣くのか、大丈夫か？(オロオロして)...お、何それおもしろそ?じゃん、のった！惚れすぎて離れたくないよおって駄々こねても知らねえからな？(冗談混じりに笑って爽の頭をわしゃわしゃと撫でて)っお、もう終わり？なんか早かった気がする?、w(気の抜けたように言って)

じゃあ、早速放課後からだ。構えとく…(この数十分の昼休みの間にガラッと変わってしまった関係に居心地の悪さを覚えつつ、自分で言ったものの、"惚れさせる"と意気込むこれからの彼の対応がどんなものになるのか、今から緊張が解けなかった)

別に構えなくても大丈夫だぞ？w(爽の肩を叩き) んじゃまたな！(席に戻ったはものの惚れさせるなんて簡単に言ったが何も考えておらずこれからどうしよう...なんて考えだんだん顔が熱くなってきたことに気づき恥ずかしくなり頭をかかえていると友人やら女子やらが集まってきて)ちょ、今俺考え中だから、(とだけ呟き色々考えていた)

＿放課後＿

日和。(日和の元へやって来て名を呼ぶ。ガッチガチに緊張しているのが丸わかりだ。爽から声をかけることは滅多にないので、周囲の女子達に変な目で見られているが気にしない。陰キャが調子乗るなよとか思われてない。ない)

爽！(爽から声をかけてくるなんて珍しいと思いながらも嬉しく思い周りをかき分けていき)爽から声かけてくるなんて珍しいな、どうした？震えてんぞ？リラックスリラックス！(といつも通りな笑顔を見せて)別に俺はなんら変わりないしただアピるってだけなんだからいつも通りでいいんだぜ？(と周りには聞こえないよう爽の耳元で)

…っ、そう、だよな。(至近距離で囁かれ本能的にぴくりと身体が反応し)緊張すること、ないよな。わかった…。(いつもの笑顔に安堵して、緊張が少し解けた気がした)よし、帰るか。(鞄を持って廊下へ出る。)

そうそう、いつも通り...♪(爽がビクッとしたのでこいつ可愛いなと思い) よっしゃ、帰ろうぜ！(いつもよりニコニコしながら嬉しそうに爽の隣を歩いて)
なんか今日は濃い一日だったわ、俺だけ？なんて似たような会話さっきもした気がすんな、！

ああ…濃すぎたよ……(二人きりの時間というものはそんなに無いので、昼休みから始まり放課後まで二人一緒というのはなんだか久しぶりでいつもより濃い時間を過ごしていると感じるのは爽も同じだった)うっ、さっむ……。この時間は冷えるな。(校舎から出た瞬間身を包む冷気に縮こまる)もっと着込んでくればよかったな(にこりと困ったように笑いかけ)

これからもっと濃くなるぞ、大丈夫か、？w(と言って笑い)...(笑顔可愛いなと考えているとついぼーっとしてしまい)っあ、寒いよなほんと、俺五枚着込んでるよ？俺くらい着込め！それか俺カイロポケットに入れててずっと手つっこんでるから手でも繋ぐか？なんてw繋がねえかw(おちゃらけた風に言うも恥ずかしくて)

五枚？多すぎだろ。俺なんか二枚しか……って、別に、手ぐらい繋いでやってもいいけど(ぼそっと呟き、おもむろに手を差し出し)ほら、寒いんだよ。早くしろ(顔を染め手を繋ぐよう急かす)

俺寒がりだもん！え、まじか？(予想外の返事に驚き)え、あ、じゃあ...(口をパクパクさせポケットから手を出し爽の手を握って)なんか照れるな、あったかいだろ？(チラッと爽を見て)

あったかい…けど、っ…あんま顔見るな…(視線に気づき顔を背け)俺の照れ顔なんて見ても需要無いだろ、前見ろ前！(見られるたびにみるみる赤くなりまた目を潤ませる。こんなに照れ屋だったのかと自分でも驚きだ)…大通り出たら離すからな。(周りの目も気になるし、なにより日和を好きな女子達に見つかったら何をされるか分からないからな、と心の中で苦笑して)

需要ないわけないだろ？好きな人の照れ顔だぜ？(目を潤ませる爽が可愛くて見ていたかったが泣かせては悪いと思ったので前を向き)え?？はいはい、話分かりました?、(不服そうに返事をしてどうせ離すならと思い恋人繋ぎに変えて)ね、ドキッてした？(爽の顔を覗き込んで頭の中では思ったよりガツガツいけんなと思いながら)

っ……！！！ばか、あほっ、まぬけ、なにしてるんだよ…っ(恋人繋ぎされた手を見た途端に幼稚な暴言を浴びせる。なお顔は真っ赤なまま。強く握られているため離すこともできず諦め)なんでそんなに余裕そうなんだよ…悔しいな……顔、見るな…(一筋の線がほおを伝い、涙が零れ)

っはは、ボロカス言われてんなw(暴言を吐かれているというのに嬉しそうに笑って)余裕に見えるか？(かっこ悪いところはできれば見せたくないので安堵して)...っおい泣くなよ、(泣かせないよう気をつけていたつもりでも泣かせてしまい申し訳なさが込み上げてきて手を離し)俺が泣かせたみたいになってるだろ、って俺が泣かせたのか、爽...ごめんな？俺ハンカチ持ってねえんだわ、(指で優しく涙をぬぐって)