Enthusiasm 　／　〆　

ん、ああ…寝ぼけてんのか。
(　目を覚ました事を確認しては肩から手を離すも、不意に子供の様に名前を呼ばれては此方も相手の顔を見つめたまま首を傾げ。恐らく寝惚けているだけなのだろうが、その様子にふと幼い頃を思い出したのか無意識の内に薄らとではあるものの表情を緩ませて。　)

んー‥？…あれ‥あわわっ！？

(寝ぼけてると言われればまだ眠たい目をこすりながら首を傾げ、段々と意識がはっきりしていく中…制服に皺をつけながら、だらしのない格好で寝転んでいる自分に気が付き、慌てて起きる)

うおっ、
(　今まで緩慢な動作であった相手が慌てて起き上がると、驚いて小さく声を漏らし。どうやら完全に目を覚ました様で安心しつつも、疲れて眠っていたのであろう所を起こしてしまった事に「勝手に起こしちまってわりィ、けど…そのままだとマズいと思って」と申し訳なさそうに眉尻を少し下げて。　)

ううんっ！！全然大丈夫だよ。

(相手から謝られると、こんな所で眠っていた自分も自分だし…と、心の隅に罪悪感が生まれて、首を振りつつ平気だと言い。しかし、さっきの相手の言葉に引っかかる部分があり眉を潜めれば「轟、マズいってなんで？」ときょとんとした様子で首を傾げつつ尋ねてみて)

(/すみませんっ！早速の下げ忘れ…申し訳ない…><｡)

そうか、なら良いんだが…。
(　大丈夫、その返答にホッと一安心したのも束の間。まさか自身の発言に何故なのか理由を問われるとは考えてもおらず、返答に一拍遅れてしまうも「…それは…女子がこんな所で無防備に寝てたら危なくねえか？」と相変わらず変化に乏しい表情のまま思っていた事を正直に答えて。　)


（／いえいえ、大丈夫ですよ。お気になさらず…！ ）

あ、そういうこと…か。

(一泊遅れる相手の返事とその内容に何となく察しがついたのか、ぽんと手を打つと頷きつつ、しかし相手は自分のことを女として見てくれていたことに若干動揺していて、それらを隠すように立ち上がると「私まだ眠いし、制服もしわくちゃだし部屋戻るね！轟もあんまり夜更かしせんようにしなよぉ～？」と、わざわざにやりと笑って語尾に特有の抑揚をつけつつ言ってみて)

(/ありがとうございます‥！)

…？おう、分かってる。
(　恐らく納得してくれたのであろう反応に、これで今後はもう少し気を付けてくれるだろうかと内心では安堵しつつ。立ち上がった相手の態度を不思議に思いながらも、自身のせいで動揺しているとは露知らずマイペースに返事を返して。部屋に戻ろうとする彼女を前に、ふと「あ、」と思い出した様に声を上げれば「戻る前に一つ聞きたい事っつうか、頼みがあるんだが…いいか？」なんて伺うようにじーっと見つめ　)


（／すみません、諸事情で遅くなってしまいました…！勝手ながら今回は上げさせて頂きましたが、まだいらっしゃいますでしょうか…？ ）

ん？
頼み事…、私にできることなら何でもやってあげるよ！！

(　特に何時もと変わらず返事をよこす相手に苦笑を浮かべつつ「じゃあ、行くね。」と挨拶をしようとすれば、不意に呼び止められて…しかも頼み事があるとのこと。昔から頼み事をすることなんて滅っ多になかった相手の行動につい嬉しくなり、満面の笑みで見つめ返すと、興奮気味に上記を述べて　)

(/ まだ居ますよ～！レスペース関しましては、あまり気にしないで下さい！此方は全然怒ってませんし平気ですから^^)

明日…いや、今度の休日でもいい。買い物に付き合ってくれねえか？
(　何故か興奮気味の様子に「お、おぉ」と若干圧倒されつつも、自身の頼みであれば何でもとまで言い切ってくれた幼馴染の優しさを嬉しく感じていて。引き止めてしまったのだからとなるべく簡潔に話を伝えては、どうだろうかと首を傾げて返事を待ち。　)


（／わわ、お優しいお言葉ありがとうございます…。今後もゆっくりになる時があるかもしれませんが、事情が一旦落ち着きましたのでなるべく早く返しますね…！よろしくお願いします。／※此方は蹴って頂いて大丈夫です！）

ん、もちろん良いよ！なんなら明日とかでも、特に予定とかないし。

(　首を傾げる動作をとる相手が、数十年一緒に居るというのに何故か可愛く思えてきて、頬が自然と緩んだ状態のまま了承すれば“明日”と言いかけた相手に気を使って…というよりか自分も行きたくて、遠まわしに明日も行けると言って。　)

！──…ありがとな、一人だと色々悩んじまいそうだったから助かる。
(　突然の誘いという事もあり多少不安があったものの、無事に了承を得られるとホッと笑みを浮かべ。先程は幾ら何でも急過ぎるだろうかと咄嗟に訂正したが、折角相手が明日でも良いと言ってくれているのだ。気を遣わせた様で申し訳ないなと思いつつもその言葉に甘える事にして。　)
なら…早速になっちまうが、明日で良いか？

ふふっ、どういたしまして～。

(　どこか安堵したような相手の様子に微笑みを向けつつくすっと笑い、そこまで大したことをしたわけでも無いのにお礼を言われて苦笑を浮かべたい気分だったが、素直に言葉を受け取って、「もちろん良いよ！じゃあ明日の朝10:30くらい‥とかどう？」と尋ね返し)

あぁ、その時間で大丈夫だ。
(　提案に同意しこくりと頷く。無事に約束は出来た、まだ眠たいと言っていたのだからこれ以上長々と話しては辛いだろうかと思慮し「引き止めて悪かった、そんじゃまた明日…って事で。」そう告げた直後、よくよく考えれば付き合いは長いのに二人きりで出掛ける事なんて殆ど無かったな…なんて思い起こし。すると何故だか妙に照れ臭くなってきて、感情を誤魔化すべくそっと目を伏せて。　)

ん、ありがと！

(　相手から了承を貰えば、安心したように目を細めて頷き。相手と一緒にいる年月は多くとも二人っきりで買い物なんて初めての経験で、どんな服装で行くか…どこか寄り道したりとかも面白そう…！なんて想像して如何にも明日への期待に胸を膨らませつつ、それらを表に出さないように気をつけながら「いいのいいのっ！じゃ、おやすみ轟。」と返事を返して大きな欠伸をしながら、相手の変わった様子に気がつくことなく部屋へと足を進めて　)

(　翌朝、普段通りの変わらぬ時間に目を覚ます。起きて直ぐ頭を過ぎるのは昨日した外出の約束で、内心どこかそわそわとしながらも身支度を整えたり、朝食を摂ったりと色々している内に淡々と時間は過ぎて行き──現在は約束の時間10分前。天気も晴天で一安心しつつ、自室で外出の準備を済ませては一階の共同スペースへ。そこで居合わせた緑谷から『轟くん、何処か出掛けるの？』なんて問われ、軽く会話をしながら彼女が来るのを待っており。　)


（／少し変な感じになってしまいましたが、出掛ける直前まで進めさせて頂きました…！ ）

(　起きてすぐ、昨晩選んだ可愛いワンピースやストッキングに手を伸ばし、ドレッサーの前で髪を整え、気合いを入れる為かキウイフルーツのような甘い香りの香水を軽く掛ける。…起きて数分でこれらをこなす彼女は__寝坊した。とは言え約束まで5.6分あるからまだセーフ。朝の弱さを内心呪い、昨晩荷物を準備していた過去の自分を内心褒め、一人十面相しながら全ての準備を終えると、肩掛けカバンを持って自室を出る。やや小走りになりながら共有スペースへと向かうと、やはりそこには幼なじみが来ており、隣にクラスメイトを確認すれば「お待たせ轟！…と、おはよー緑谷！！」と、二人に挨拶をして)

お、……
(　聞き慣れた声が聞こえ其方の方へ視線を向けると、可愛らしいワンピースを身に纏う幼馴染の姿が視界に映り。似合ってるな、と素直な感想を抱きつつも無意識的に暫しの間まじまじと眺めてしまい、数秒後ハッとしては「あ…わりィ、ぼーっとしちまった。」なんて後頭部を掻きながら慌てて視線を外して。そんな光景を見ていた同級生は『お…おはよう風燈さん。えっとー…二人で出掛けるんだね。行ってらっしゃい…！』と妙に気まずそうな態度でいそいそとその場から立ち去って　)

ええっと‥あ、いや大丈夫っ！

(ジーッと此方を見つめてくる相手に気付くと、気まずそうに頬を人差し指で掻きながら苦笑を浮かべ、たかだ買い物に気合いを入れすぎたかな…と少し後悔しつつ慌ただしく首を振り。更にはクラスメイトまでもがぎこちない声色で此方に言葉を掛けてくるため、何も言えずに離れて行く背中を見つめて小さくため息を漏らし。ツンとキウイの香りが鼻をくすぐり、せっかくの休日なんだ、気分を入れ替えよう！と正面を向くと、「じゃあそろそろ行きますかね～！」と相手に視線を送り)

…おまえに…似合ってるなと思ってさ、その服。
(　苦笑を浮かべたり、ため息を漏らすその姿にもしや自身の態度のせいで何か誤解を招いてしまっただろうかと内心慌て、やはり先程抱いた感想を素直に伝える事に決めれば不器用な褒め方ではあるもののぽつりと呟き。気を回してくれたのか明るい声色と共に送られた視線に、此方もなるべく気持ちを切り替えると「あぁ、行こう。」と短く返事をしてから玄関扉を開き寮の外へと歩を進め　)