2020-08-23 21:10:29 |
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>宗三
───おお、こわ。まるで生きているみたいに僕達の事を睨んでいるね。
( 彼に反対側の絵画を任せると自分も水彩画、油絵などの絵画を1つずつ見て回り。淡い色彩で描かれた湖畔の絵や油絵の重ね塗りが見事な紅葉の風景、吸い込まれそうな蒼を深さによって色の濃度で表現された海の絵。逢魔時の空に田舎の家が連なる何処か寂しい風景画。様々な絵画が並ぶ中、どの絵からも部屋を入る前に感じた気配はせず。複数の気配は何だったのか。嵐前の静けさに何かの予兆を感じた瞬間に彼から徒ならぬ声色で名を呼ばれ、咄嗟に刀を抜き相手の元へ。そこで目にしたのはあらゆる感情を混ぜて黒になった憎悪の瞳。今にも飛び出してきそうな迫力に僅かに圧倒され上記を述べて。すると本来なら動くはずのない絵画が此方に向かって両腕を伸ばし、絵の中のポーズのみに留まるかと思われたがそれは実態を持って此方の空間に出て来て。「 この肖像画も付喪神だったのかな。でも鬼と似た気配だね。──その腕、貰った! 」完全に絵の中から出る前に肖像画の青年の腕を切り落とすと動きが止まり恨めしそうに睨んで。だが肖像画の青年はそれで終わらず、切り落とされた腕で目にも留まらぬ速さで自分の刀を握る利き腕を掴むと、ぐいっと絵画の方へ引っ張り。青年とは思えぬ桁違いの腕力に中々振りほどけず、じわじわ引き摺られていき )
>大和守
千年も刀をやってきたけれど、この人ならざぬ者は初めて見たなぁ。
( 接近されて漸く人影の姿が見え。3人とも怪我の具合は違うが、生きている者なら痛みが酷く動けたとしてもここまでは歩けないはずだ。そして生きている人間とは決定的に違う生気の無い目。遡行軍に対しての戦い方ではこの歩く死人は通用しないだろう。彼がしていた様に首を狙い落とそうと抜き身の刀を構え、1番近くまで来ていた歩く死人を斬りつけて。だが普段の戦場なら一撃で仕留められたはずだったが、此処は本棚が並び太刀の自分にとって狭い室内であり、薄暗い空間では狙いが外れてしまう。切っ先が斬りつけたのは首ではなく肩の部分だったらしく、歩く速度は押さえられたものの倒すまでには至らず。「 うーん…これは分が悪いね。 」更に続けざま斬りつけるものの、相手の顔を斬るか伸ばす腕を切り落とす事しか出来ずに )
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