2020-08-23 21:10:29 |
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>髭切
分かりました。僕はこちらの方を見てみます。
(最大限の警戒をして突入した絵画鑑賞室は、拍子抜けするほど何の変哲もない美術館の一室のよう。相手の提案を受けて一方の壁に近寄り、ずらりと並ぶ絵画を一つずつ見ていって。飾られている絵画は見覚えのある名画ではないもののそれぞれの保存状態は良く、持ち主に大事に扱われていた事が分かり。そんな中、こちらを睨み見る若い男の肖像画が目に入り。穏やかな風景画が多い中で異様な存在感を放つそれと目が合った瞬間、急に激しい目眩が襲って。「髭切、この絵……っ!」素早く抜刀しつつ、相手に叫び)
>大和守安定
ええ、任せてください。
(事態は予想以上に深刻らしい。怪異に苦手意識があると言っていたにもかかわらず進んで危険そうな着物の調査を買って出た相手の言葉に頷くと、せめて彼が集中して調査できるようにしようと周辺を警戒する体勢に入り。背筋がぞくりとしたのは、急激に下がった室温のせいだろうか。寒さがちりちりと肌を刺すも、焼けるような暑さよりはましだと自分を奮い立たせ)
>鳴狐
ええ、貴方の方も気をつけて。悪い気配はありませんが、何が起きるか分かりませんからね。
(相手の指示に従い、部屋の奥の方へ移動して。まず目についたのは、豪華な彫刻が施されたキャビネット。何か目ぼしいものは無いかと一つ一つ引き出しを開けると、そのほとんどは空だったものの、最後の引き出しにだけ一枚の紙切れが入っており。古びて茶色く変色したそれを丁寧につまみ上げると、「何でしょう、これ」と呟き)
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