パラボラ　(　締切　)　

あー、ちょ、矢継ぎ早に……なんか、カードだらけになっちゃいましたね。
(　満面の笑みで此方へと来る彼女を見て、お互い高校生で、学校で普通に会っていたときのことを思い出した。やはり子犬のように愛らしく、楽しげで好感がもてる。あの頃より髪も長くなり、自分の知っている彼女よりもいくらか大人に見えた。前より綺麗だ、なんて口にしたら、さすがに怒られてしまうだろうか。怒った彼女もきっと可愛いから、それもありかもしれない。しかしながら、見惚れている間もなく取り出されたプレゼントたちについつい笑みが溢れて。変わっているようで全然変わっていない、自分の好きな彼女のまま。家族ぐるみでの付き合いもあり、彼女の兄弟も歓迎してくれているであろうことが感じられるのも嬉しい。ちらと横目で見た親友カップルたちに微笑まれたのは不本意でしかないが。じゃあそろそろ行くね、と気を遣って去っていく後ろ姿にこっそりと感謝しつつ、彼女へと向き直り。手の中の卒業証書を軽く揺らしながら問い掛け、首を傾げて。制服の自分と私服の彼女、これでデートするのは耐え難いと心の底では考えており　)
俺の家、行きますか？これ、持ったままで寄り道もあれなんで。


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ううん、大丈夫。元気だよ！
(　本当は緊張してしまっているだけで、体調不良などではない。寧ろしっかり休息を取って整えていたため、万全の状態である。心配させてしまうのは申し訳ないと思いつつも、優しくして貰えることは素直に嬉しくて。ぎこちなさの実際の理由を口にしたら、きっとそんなことで、なんて揶揄われることだろう。そもそも予感が的外れであったとしたら、恥ずかしすぎて消えてなくなってしまいたい。もし自分だけが考えていたとしたら辛すぎて、さすがに言い出す気にはなれず。繋いでいない方の手を握り締めて、問題ないと意思表示を。なんだか付き合ったばかりの頃のデートを思い出してしまいながら、首をふるふると横に振って否定し。休憩せずとも、予定通りの時間でいい。それとなく伝えた言葉は、今のこの曖昧な気持ちを正しく届けてくれるだろうか　)
有り難う、三咲。また疲れたら休憩するかもだけど、今は全然！にしても、こうして二人で旅行、って初めてだよね。ちょっと緊張しちゃうなあ。


(　／　いえいえ、大丈夫です！ゆったりのんびりで……！もちろん早いと嬉しいですけど、癒しであり大好きなので(　早口　)ついつい早く返してしまうと思いますが(　←　)例のごとくリアル優先にてお相手頂ければと思いますー！　)