奏歌翔音 2020-03-03 18:33:56 ID:5762b1903 |
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>11462 >11467 >11472 >11484 >刹那さん&烏丸さん&禁忌さん
【ニシの組織 本部】
初めは目を開いて放心していた蘭花は3秒後には目を閉じて安らかに天に召されていく死人の如き穏やかな顔をして精神的な息を引き取る。
それには自分が心臓を撃ち抜かれた美女が禁忌さんである驚きもあったが何よりその姿が手に入らないと分かってしまった事によるショックも大きかった。
魔力の採取が終わった後も上の空で刹那さんや烏丸さんが何か話しているのは分かるが明確に聞き取れていない所、今の蘭花はただの抜け殻でしかない。
されるがままベットに運ばれ寝かされるも蘭花の目は冴えてしまっていた。烏丸さんには妖艶な美しさが、刹那さんには愛嬌ある美しさが、そして禁忌さん……蘭花からすれば話す鎌は今の自分の理想の姿がある。欲しい、欲しい、欲しくてたまらないのに最も欲しい姿は手に入らない。その悲壮感に涙を零しそうになるもぐっと耐えて潔く諦める決意を抱いた。流石に人を辞めることは嫌だしそもそも魔法が発動できないから。
ヒヤリとした体温の手が自分の手を握っている。その感覚はしっかりと掴んでおりその冷たさでようやく蘭花は口を開いた。
「うぁー……。そんなに心配しなくていいよろし。ワタシこの位平気平気よー。……チョットオチコンデルダケアル。」
お得意のへらっとした仮面の笑いを見せて蘭花は握られている手をそっと握り返した。
「皆今日はお疲れ様だったネ!ハヤテにはワタシから連絡しとくから今日は皆泊まるも帰るも大丈夫ヨー。あっ、基本出勤ってフリーあるけど明日時間あったら本部に来て来て!ワタシの仕事場も見せたいアルし、会わせてあげたいアル!あっ、明日はワタシの友達に新しい子達を家族として出送る日もあるからお手伝いして欲しいアル!」
気持ちは切り替えが大事だと蘭花は常に思っている。先程の放心やらは星の彼方に消えていき代わりに何時もの調子で3人に何時もの早口で言葉を紡いで伝えた。
>11479 >11482 >11486 >七種さん&那由多さん)
【デネブ以下略 七種さんの部屋 恵人&天笠】
七種さんの表情がほんの少しでも和らいだのを見て微笑む恵人は突然の来訪者にもあまり驚かなくはなっていた。声は上げたわけだが。
「おぉぉぉっ、那由多くん!それに先生も!こっちは大丈夫だが、那由多くんの見せたいものって何なんだ?是非見せて欲しい!!」
「はいはい、恵人くんは落ち着いて下さいね。七種穂乃花さんも大丈夫ですか?暖かいものでも持ってきましょうか?」
キラキラとした少年の瞳を那由多さんに向ける恵人にもう慣れた様子で手をかるくパンパンと鳴らして手懐ける天笠はゆっくりと七種さんの方へ足を運び、それとなく距離をとって声をかける。ココアもありますし、あっ、ホットミルクも美味しいですね?と大人らしい対応をとる中恵人は元気よく「俺はココアがいいです!」と答えるのを聞いてまるで母親……と言うよりは世話焼きのお姉さんと言える雰囲気で分かりました、分かりましたから。とやりとりをしていた。
天笠は既に那由多さんの変化を目視している為できることなら今の魔法少女基魔法戦士をしている恵人の知見も後で耳にしておこうと考えながらも那由多さんに「那由多さんがおふたりにみせている間に入れてきましょうか?」とさりげなく問いかけた。
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