奏歌翔音 2020-03-03 18:33:56 ID:5762b1903 |
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>11272 - >11325 - >11333 >烏丸さん&禁忌さん&刹那さん
【ニシの組織 実験場→生物管理研究所→ 蘭花】
「いいアルよ!!!!!!!」
内容と小切手を確認するなり即答かつ今日1番の大声を蘭花は上げた。漫画なんかだったら両眼にドルの絵文字が付くであろう大きく開かれた瞳と笑顔を2人に見せるとくるっと体を翻し
「そうなればえーっと、時は急げだったかな?まぁゴーゴーアルよ!!
あっ!ワタシ研究所に採血キット取ってくるアル!生き物用アルけど確か人間に使えるやつあったネ!はっ、2人は初めてだと思うけどワタシが基本仕事してる研究所がこの先にあるヨ!それはまた今度教えるヨ!今はおかn……じゃなくて献血献血っ。」
捲し立てるように話すと「兎に角後でね!!お金も約束アルよ!」と言葉を掛けておきながら時分は2人の話等聞かず猫の様な俊敏さで本部とは違う方へと走って行った。
研究所に着くなりチラリと大きな檻をしゃがみ中を確認する。その中でクァアイが触手の毛を畝らせながら収まっている姿を見ると微笑んで「イイコ。」と呟き、その姿を撫でられない代わりに柵を撫でると立ち上がり奥の治療道具等が仕舞われている部屋に入ると人が採血をする為の道具をゴソゴソと探し始めた。
それなりに時間がかかってから漸く道具を揃えると銀のトレーにそれを並べ上からラップをかけるとそれを中華料理の様に片手で持ち研究所を又駆け足で後にする。
2人が話していたり、禁忌さんが変化していたりする時間が終わる頃には彼女は辿り着き、扉を開けばまた特徴的な悲鳴をあげるのだろう。
>11263 - >11319 >七種さん&那由多さん
「____勿論だ。だから那由多くんも笑ってくれ。」
タン、と少し固めのゴムの音と那由多さんにかけられる上着と左肩に心強く置かれる凹凸のある手はじわりと熱を持つ。白いカーディガンからは男性用香水もしくはコロンの特徴的な少し刺激のある香りが那由多さんの鼻を掠めるかもしれない。
変身もしていないその男は夜の微かな月明かりを茶色い目で反射させ輝かせ、声をかける代わりに那由多さんの肩を叩くと白いシャツと鶯色のスキニーパンツとは噛み合わない赤いスニーカーの男の姿が那由多さんの前を行く。迷いなく七種さんが向かった方向へと走りその姿は徐々に小さくなる。代わりに後ろから甲高い女性の声が少しずつ近付いてくる。
「ま……さーん。……まだ……なゆだ…ーん。……斑鳩那由多さーんっ。
!
大丈夫ですか?気持ち悪さとかありますか?」
月に照らされて僅かに煌めく金髪を纏め、薄紅色の羽織を纏って小走りで近寄ってきた天笠はその場に見えた那由多さんにたどり着くと優しく声をかける。
こういう時普通なら『七種穂乃花さんと恵人君は?』等と声を掛けそうだが天笠はあえてそれをかけなかった。否、かけられなかった。天笠は2人の関係を詳しくは知らないからだ。
『先生、俺はヒーローになりたいんです。』
七種さんと那由多さんが飛び出した後を追うように駆け出した恵人の貼り付けた笑顔に天笠は何も言えなかった事を後悔する。
後悔するから、目の前の一人一人に手を差し伸べたいと天笠は思ったのだ。
そっと那由多さんに近寄った天笠は【それ】を見て目を少し大きく開き、首を傾げた。
「斑鳩那由多さん、その光っているものは?」
ごく普通の、本当に分からないからこそ聞いたものだった。
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