シュレディンガーの剥製犬 / 非募集

＞ジャックさん



（賑やかな同居人に連れられて初めて足を踏み入れた城。店に来るメイドやアリス達の多くは此処に住んでいるのかと、興味深そうに見回しながら赤い絨毯の上を進んでいく。広い厨房へ足を踏み入れ、じゃあまた後でと一旦別れて一人になれば、壁に掛けられた時計を眺めて目的の人物をじっと待ち。城で働いているというから、真面目な感じの人だったりするのだろうか。でもハンプティの知り合いなら類友の可能性も、などとボーっと取り留めのない事を考えていると程なく扉が開く音が聞こえて。入口の方へ顔を向けて「いいや、さっき着いたばかりだ。…アンタがジャックか」挨拶を返しつつ煙草の香りを纏う彼の何処となく安心感のある笑みを見ると、思っていたより普通っぽいなと少々失礼な感想を抱き。指導してくれる人への礼儀として、一度きちんと向き直っては「今日はよろしく頼む」ぺこりと頭を下げ。）

（／そのように言っていただけて恐縮です…！そして交流文も有難うございます、お相手宜しくお願いいたします！）

(羊が迎え入れた、そしてハンプティが気に入って此処まで連れて来たと言う人物。そんなアリスとはどう言った人物なのだろうか、と浮かんでいた疑問はそこにて対峙した彼の雰囲気にいい意味合いで期待を裏切られた。何方かと言えば癖の強い二人に気に入られているアリスなのだからきっと癖の強いアリスなのだろうと偏った目線で見てしまっていた。実際には余りにも確りとした、礼儀正しい、彼の雰囲気に充てられて自らもしゃんと背筋が伸びるようなそんな雰囲気に一拍を＿＿次いで"くっ、"と肩を揺らしながら吹き出してしまえば「そう気負わなくて良いよ、俺は所詮メイドの一人なんだ」失礼にも笑いを噛み殺しながら彼の礼儀の良さを親しみに変えると彼の隣に並び、周囲に置かれる食器を一瞥した後に「今日は何を作りたいって？」頭を少しだけ傾けて彼へと視線を合わせると先ずはと言った様子で尋ねかけると「美味いモン作れるように頑張ろうな」ブイ、とピースサインを向ければともに楽しむと言った雰囲気での激励を添えて、そのまま引き出しを一つ開けば中に入る羽織るようなコック服を差し出して「折角の服、汚さないように着ときな」口角を持ち上げに、と笑みを浮かべつつアドバイスを)

＞ジャックさん



(一瞬の間をおいて吹き出した相手にぱちぱちと数度瞬いて、その気さくな雰囲気に僅かな緊張も直ぐに解ければ「男のメイドは初めて見た」てっきり女性だけの職業だと思っていた、としげしげ相手を見つめ。「良い筋肉だ。力仕事が多いのか？」一応はアスリートの端くれであるからか、露出の多い服装が映える筋肉質な体つきに興味が向けて。何を作るのか問われると、「チーズインハンバーグだ。ハンプティには楽しくて美味しい食事が必要だからな」食欲をそそる見た目と中からとろりと流れ出てくるチーズのサプライズ感は己が一等に気に入っているもの。現状食事に魅力を見出していない彼でもきっと気に入る筈だ、と底の浅い考えをしたり顔で説明するが勿論作り方は全く分かっていない訳で、自信の無さを表すように少しだけ眉を下げ「…えっと、初心者でも作れそうか？あまり器用な方ではないんだが」頭を傾けては相手の意見を求め。相手の心遣いが垣間見える言葉には頬を緩めて頷き「ああ、ありがとう」コック服を受け取ると袖を通して、見た目がそれらしくなるだけでも何となく気分が盛り上がると密かにワクワクしており。)

確かに女のメイドばっかだな。でもよ、身体使う仕事には男が一人居た方が何かと都合が良いモンなんだぜ(自慢の筋肉を褒められれば満更じゃない雰囲気で自らの腕をパシンと叩いて見せて「アリスも中々鍛えてるんだな。力仕事が得意ならいつでも仕事を割り振るから小遣い稼ぎする予定が有る時は俺に声かけな」そうは言えども人の事を言えない彼の確りとした体つきを見ればほうほうと感心するように頷いてちゃっかりと持ち掛けて。愈々登場したリクエストを耳にすれば思い掛けない可愛らしいそのメニューにOKを示すサインを向けては「それ位なら誰だって簡単に出来るよ。少し多めに作って羊にも持ってってやったら良いぜ、じゃないといじけちまうだろ」メニューが決まれば必要な材料を、玉ねぎに人参にピーマンに、栄養不足が際立つハンプティのメニューだからこそここぞとばかりに野菜を選んでは「似合ってる。準備は万端だな小さい料理人、――先ずは皮を剥いてからこれを粉々に切ってくぜ」と指示を出すには大雑把すぎるそれを伝え、手本を見せるようにまず一つを己がやって見せて)

＞ジャックさん



丁度、バイトを探そうと思ってたところだ。手伝いに行ける日を作っておく
（先日結んだ約束を果たすにあたって、未だ何を贈るかも決まっていないが取り敢えず先立つものが必要だと考えていた所。出店の方の手伝いも有る為明日明後日とはいかないが、近日中に仕事がしたいという意思は伝えておき。誰でも出来ると聞けば一安心、いじけてしまうだろうとの言葉で持って行かなかった場合の不機嫌なリアクションが脳内再生されると首を縦に振って「…確かに。そうさせて貰う」相手が言ってくれなければ帰ってから大いに悔いることになっていたと内心自省。料理慣れしているのが見て取れる鮮やかな手さばきを見れば、「やってみる」一先ず真似してみるが吉と人参を手に取って。最後にきちんと調理をしたのは家庭科の授業の時だったろうか、力加減が分からず多少の危なっかしさはあったが無事に皮むきを完遂し。それだけでも小さな達成感を覚えつつ、続いて包丁を握ると見本に倣って細かく細かく野菜を刻んでいきゆっくりしたペースながら着実に作業を進めていって。）

(/連絡もなくお返事が遅くなってしまい申し訳ございません…！ただいま私生活がばたばたとしており、引き続きお返事にお時間を頂戴してしまうかもしれない為、先に背後からのご連絡を失礼致します！！必ずお返事を行いますのでもう暫くお待ち頂ければと…！！それでは、取り急ぎのご連絡を失礼いたします！)

＞主様



(／お忙しい中ご連絡下さりありがとうございます！お返事の頻度についてはお互い様ですのでお気になさらず…！のんびりと待っておりますので、是非主様のご負担にならないペースでお返事頂ければと思います！！)

(覚束ない手つきで行われる包丁さばき、それを横目に見ると彼が今まで料理に携わって来なかったと言う事が伺えた。見た目から推測する彼の年齢を踏まえても、それは年相応に思えて確実に進められる作業に微笑ましさを抱き。そうして細かくなった野菜やパン粉ひき肉と必要なものを銀のボールの中に一纏めにすると「ハンバーグと言えば粘土みたいに捏ねて捏ねてしっかり空気を抜く。そうして今回はチーズを入れて焼けば完成。―――な？作るのは簡単なんだ」ここまで出来てしまえば後はもう焼くだけと言っても過言ではない。不慣れではあるが言ったことは確りと行える、それは簡単ではない。見守るように彼の様子をしっかりと視界に収めつつ「しっかし、―――住む場所は沢山有るのに羊ンところを選んだのは何か理由が有るのか」頭を傾けるように肩口へと寄せつつ、深い意味はのぞかせずに世間話のようなトーンにて問いかける。深い意味はないが、含まれているのは恐らく何もそんな厄介な場所を選ばなくても、と言う意味合いで)

(/お返事にお時間をいただいてしまい申し訳ございませんでした！！！加えて、久しぶりの文章綴りになってしまったので何時にも増して読みづらいことかと思います…！重ねてお詫び申し上げます。今後もお返事にお時間をいただいてしまうかもしれないのですが、トピを捨てることは絶対にありませんのでご容赦いただけると幸いです！台風が来ていたり、急に寒くなったりとしておりますのでお体を第一にご自愛くださいませ！)

＞ジャックさん



思ってたよりは。でも作れるのはジャックのおかげだな
(緩く頷いて同意を示しつつも、教えてもらわなければその簡単な作り方だって知らないままだったからと付け加えて言われた通りによくよく材料を捏ね。タネにチーズを入れて成形するうちに、作り手の食い意地を表すかのような通常より大きめのものになってしまい「欲張りすぎた」特に悪びれる様子もなく相手に見せ報告を。最初の一個以降は意識して大きさを揃え、フライパンに油をひいては「同じところに住んでれば、メリーと沢山一緒に居られるだろ」他にも真っ白姫邸が自身の好みにドンピシャであったから、美味しい菓子を作る愉快な同居人がいるからと幾つも挙げられるが結局はこれに尽きる、質問に含まれた意味に気が付く事も無くごく自然な調子で答えて。今の環境を変えるつもりは毛頭ないが、多くのアリス達が居住する城での生活はほんの少し気になったのか「ジャックは城に住んでるのか？」と問いを投げかけるあいだもジュウジュウと音を立てて焼ける肉から目は離さず。）

（／いえいえ、こちらこそお返事に気付くのが遅れてしまい申し訳ございません！此処の所色々と立て込んでしまい覗く頻度が落ちてしまっていました。もし、期間が空きすぎて続け辛い等ありましたら遠慮なくご相談くださいませ。また、お気遣いの言葉心より感謝いたします。主様もどうぞお体には気を付けてお過ごしください…！）

(出来上がった余りにも大きなサイズのハンバーグを瞳に映せばまだであって短いとは言え察する事の出来た彼の持つ年相応の雰囲気をより感じられたようでつい″くくっ″と息を漏らすように笑い声を上げてしまう。次ぐ発言には彼の持つ年齢に沿った豪快さを感じるのと同世に察していた部分、彼がこのへんてこな国の中でもよりへんてこな一人だろう羊に対して親密であるという部分で。己からすれば何がどうしてあの偏屈で気分屋で自分勝手な男と一緒に居たがるのかが到底理解出来ることではなく、頭をわずかに傾けるばかりで。じゅうじゅう、と肉の焼ける音をBGM代わりに間を置いてから己へと投げられた質問に耳を傾けて「俺以外にも何人も此処にいるよ。城はいくらでも部屋があるし、殆どのアリスは此処に住むんじゃ無いかな。飯は美味いし、どこに行くにも行きやすいし。たまにさ、よっぽどお気に入りを見つけたアリスが住まいを変えるけど」蒸し焼きにするための水を少しばかりフライパンの中に落としてからふたを置いて弱火に変える。城での暮らしぶりお教えるように言葉を続ければ「城も気になるならたまに遊びに来いよ。その分手伝って貰うけどな」からり、と笑い飛ばしながら冗句を交えて誘い込みつつウインクを一つ。暫くして焼きあがったのを確認すれば「そら!お待たせ。これで完成だ」出来上がったハンバーグのうちの一つを皿へ乗せれば「出来立てが食えるのは作った奴の特典だぜ」お疲れさん、と言葉を添えつつ彼の前へ置いて)


(/毎度遅くなってしまい申し訳ございません…！私生活が第一ですので期間が開くことは全然問題ありませんので何卒お気になさらずに！それでは背後は一度下がらせて頂きます…！)

＞ジャックさん



(相手の話を聞きつつ、最初に見つけてくれたのがメリーでなかったなら、自分も城で暮らしていたのだろうかとそんな風にもしもを想像してみては、直ぐに今ほど楽しく過ごせてはいなかっただろうなと結論を出す。ジョーク交じりの誘いには「今度飯だけ食いに行こうか」と半分本気の軽口で返して。蓋をあけると厨房に広がってゆく、出来立ての香りに味への期待値を上げつついただきますと手を合わせ。一口分と呼ぶには大きく切り取ったハンバーグを、チーズが垂れてしまわないように一気に頬張り「…、美味い！」目を輝かせながらもぐもぐとよく噛んで飲み込み、やっと口を開いて出た感想はシンプルなもの。幸せそうに顔をほころばせ相手に視線を向けると「これならハンプティも食べてくれる、よな？」自信ありげに狙い通りに行くか問いかけ、自分があれこれ言葉を重ねるより食べて貰った方がはやいと皿を差し出して。)

(美味い、と言うのが味を見ずとも伝わるのは彼が見せてくれるそのリアクションゆえか。余りにも素直なその反応に抑えることも堪えることもなくくくっとのどを鳴らす笑い声を上げて。素直なその反応は彼が首に着けていたレースが首輪のように思わせるのに十分で「羊邸には番犬がいるから悪さはするなって、双子と猫に教えてやんないとな」ふと思いあげるのはこの国きってのトラブルメイカーか。少しだけ眉尻を下げて呟くように続ければ「そんな風に美味いって食ってくれるんなら飯食うだけでも来いよ。待ってる」とうなずきを添えて。上がった名前に自信満々といった雰囲気でにいと笑みを浮かべれば彼の分のハンバーグを皿へ乗せて「それはハンプティに聞いて来いよ。」とハンバーグの外にレタスやトマトを彩りよく並べるとフォークを添えて「大きなステンドグラスのある部屋、ここからだと＿＿＿右に進んでから二個左。そこにいるぜ」行ってこい、と背中を押すように居場所を教えればウインクを一つ。ひらりと片手を揺らして見送り)

(/お返事が遅くなり申し訳ございません…！！キリが良さそうでしたので一度回収をさせて頂きます！切り替えてハンプティとの回収でも、場面転換して少し遅れたハロウィンでの交流でも大丈夫です…！)

＞主様



(／回収有難うございます！ハロウィンの響きに心惹かれるものが有り…！宜しければ遊園地等まだ行ったことの無い場所にて)

＞主様



(／回収有難うございます！交流についてですが、ハロウィンの響きに心惹かれるものが有り…！宜しければ遊園地等まだ行ったことの無い場所にて交流させて頂きたく思います！また、住人様に関しては主様にお任せしても大丈夫でしょうか？)

(／か、書き途中の文章が投稿されてしまっておりました、大変申し訳ございません…！連投失礼致しました。)

悪魔：(華美過ぎるまでに四六時中ライトアップされるカジノだが、このシーズンばかりは普段よりも少しだけライトの数が少なくより色めいた印象を与えている。ところどころにかぼちゃのランタンがロウソクの仄かな灯りを灯している。そんなこの場所を我が城と言わんばかりの堂々さで歩くこの男は、鋭い角を拵えて先のとがった尻尾を尾?骨の辺りから生やしている。背中には大きく爬虫類やドラゴンのような黒い羽根を拵えたその姿は正に名の通り悪魔のようで。きぃ、と開いた扉の先にいるのは彼だろうか。営業スマイルを表情いっぱいに拵えれば「ようこそ、悪魔のカジノへ。」と出迎えを)

成功アリス：お菓子を貰ったらイタズラはしちゃダメ、お菓子を貰ったらイタズラはしちゃダメ、お菓子を貰ったら、貰ったら、貰えなかったら？貰えなかったら壊してもいい？イイ！(普段の真っ黒なローブはそのままに、ちょこんとした中華帽を頭に乗せて、首周りには大きな玉の連なるネックレスを、そして何よりも額に貼られた御札が本日の仮装がキョンシーであることを示していて。夜中の遊園地には不釣り合いな、独り言と言うには余りにも大きな声でぶつくさぶつくさと止まらない音を壊れたラジオのように鳴らし、ズルズルと引き摺るのは普段通りのクマのぬいぐるみで。「＿＿＿ねぇ、アナタはありすにお菓子をくれる？」華やかなアトラクションの前で見つけた貴方に声を掛けようか)

フラミンゴ：くぁ。(多くのイベントに全力で乗りかかるこの場所だからか、ハロウィンを迎える頃にはクリスマスの準備が迫っていた。連日の徹夜は目の下に浮かぶ隈が示していて、固まる体を解すために部屋から出てきた。お節介焼きの同居人に外に出るならしなければ駄目だと簡単なマントを羽織らされると元の血色の悪さが加わり簡易的な吸血鬼と変化して。手首にはジャック・オー・ランタンのお菓子入れを持ち、その中には声をかけられた時用の小分けのお菓子が入っていた。サーカス小屋から足を踏み出せば早速と小さなアリスに捕まっていて)

(/それでは早速ですがハロウィン当日と言った時系列にて、ハロウィンらしさが一番出せる遊園地を舞台に悪魔、成功アリス、フラミンゴの3人を出しておきましたので絡みやすいのを拾って頂けると幸いです…！！もし他の住人が良ければ出し直しますのでどうぞご遠慮なくお伝え下さいませ！)

＞成功アリスさん



(獣耳のカチューシャに狼の前足を模したフサフサの手袋、尻尾も付けて立派な狼男に…となる筈が、組み合わせを間違えたのか頭に乗っているのはどう見ても猫耳で。鏡で確認してから外へ出る、という習慣が無かった事も災いして意図せぬキメラ状態でたどり着いたのは遊園地。行く先々で仮装についてツッコミを受けつつ菓子を渡して回り。ハンプティのお菓子、しかも期間限定の味というのもあってそう時間がかかる事もなくカゴの中がすっかり空になると、黄色と紫の電飾でハロウィンカラーに輝く観覧車を見上げ一息ついて。一通り見て回ってから帰ろうかと思案していた時声を掛けられ、其方へ振り返ると「えっと、すまないが、もう全部あげてしまっ…。ちょっと待て」楽しげな声の主は可愛らしいキョンシー、その言動から察するに遊びに来たアリスだろうか。申し訳なさそうに眉尻を下げたとき、ふと自分用に残していた分が有ったと思い出せばもそもそと服の中を探り。「最後の一個、大事に食べてくれ」と取り出したのは、個包装されたパンプキン風味のマシュマロ。名残惜しさは隠しきれないもののがっかりさせてしまうよりは良いと、作り物の爪の先で摘んだそれを手渡そうとして。)

(／三人分も交流文を出して頂き有難うございます！皆さん魅力的でかなり迷ってしまいましたが、今回は成功アリスさんとお話したく思います…！お相手宜しくお願いいたします！)

なぁんだ、お菓子くれないの？(赤い眼が獲物を見つけたとでも言うように電飾の灯りを受けて光る。ギラギラと尖る眼差しで綿の飛び出る頭部がちぎれてしまいそうな縫いぐるみを持ち上げては抱き締める。クマの首口は本物の怪我のように赤く染まり生臭かった。そこに指先を突っ込んだその時に取り出されたマシュマロに眼球をより捲るべく大きく開いて、クマのぬいぐるみを放り投げるのと同時に掴み。遠慮のない動きは傍から見れば強奪のようでもあり、手にしたそれを指先に摘むと柔らかな弾力のある触感をぶにぶにと楽しんで。転がるクマの首口から飛び出るナイフの持ち手部分を靴先で蹴るとカツンとした軽い音が鳴り。「ありすはありす。成功作のありす。猫ちゃんはなんて言うの？ありす猫ちゃんスキだよッ、チェシャ猫はありすに優しいから」きゃらきゃらと癖のある笑い声を共に彼の名前を尋ねれば貰ったマシュマロの包装を開いて自身の口へと放り込む。蕩けるような甘さにはかぼちゃの味が感じられて「美味しー」とご機嫌な呟きを落として)

＞成功アリスさん



(自分がお菓子を渡すまでの一瞬、異様に輝いた真っ赤な瞳に不穏なものを感じないでもなかったが、きっとこのハロウィンの雰囲気のせいで怪しく見えてしまっただけなのだろう。どこか幼い笑い声にふっと表情を緩めては、ちょんちょんと猫耳を弄り「本当は狼のつもりだったんだけどな。俺は…犬っころ、とかワンコとか、呼ばれてて…そうそう、名前は大って言うんだ」久しぶりに名前を尋ねられた戸惑いからか僅かに視線を彷徨わせ、歯切れ悪く答えながら記憶を探れば幾らかの間をおいてやっと本名を名乗って。いくら使われる機会が無くなったとて、自分の名前を忘れかけるのは明らかに可笑しい。流石にそこまで馬鹿では無かった筈だが、と妙な引っ掛かりを覚えつつ話を続けて。「アリスに成功とか、失敗とかあるのか」確かに相手はアリスという呼び名が良く似合う可憐な容姿をしているが、アリスという存在に成功失敗の概念があるとは初耳だと首を傾げ。何とも無惨な状態になったぬいぐるみに視線を落とし、ひょいと拾い上げると「中に何か入ってるのか？」首が取れてしまわないように中身を覗いて。)

ダイ。＿＿＿(答えられたのは”俺もアリス”の返事ではなく、聞いたことのない響き。その単語を教えられるままに一度繰り返すと口角を釣り上げてにいんまりと愉しそうな笑顔を表情に「ダイはどこに住んでるの？此処じゃ見たことないね。ありすは夜しか外に出れないけど、ダイは昼しか出れないの？？今夜はハロウィンだから特別？それとも遊園地じゃないところに住んでるの？」ズイと距離を詰めれば懐に入り込み次から次へと質問を重ねる。きゃらきゃらと金切るような笑い声はハロウィンの愉快な空気をもってしても不安を煽るような薄気味悪さがあり。拾い上げたテディベア、覗き込む底からは生臭い鉄の匂いが風に乗り鼻をつく。「ありすの大事なやつ。ありすは成功作だから、”本物”のアリスはいらないんだ」中に何が入っているか、それの使用例なんかは伏せたまま、しかし探らずともそれの推測に至るだろう返事を行えばにいと口角を釣り上げて「ダイはダイだから。ありすは本物以外には意地悪しないよぅ」お菓子を貰ったことで彼に対する意識は好意的らしい、まっすぐに伸ばした指先の手のひらを彼の頭部へ伸ばしてトントンと叩くように二度だけ撫でて)