それは絶対的寂しさの象徴【 静寂 / 死者 / 日常 】

しんしんと雪が積もる
誰かの涙が、誰かの冷気によって凍り付き、
世界を一面白に染め上げる
孤独を抱え、傷と眠り
肌寒さに目を瞑る

慈悲もなくただ白いだけの雪は
それでも体温を奪って意識を刈り取り
彼らを安寧の地へ導く位はしてくれる

そうして辿り着く場所は小さな洋館
独りぼっちに苦しんだ彼らの最後の要塞
窓から見えるのは変わらない雪景色
動くものは何も無く、館内を覆うのはひっそりと吐く溜息すらも響く静けさ

共に住まうのは同類なのだから
恐れなくてもいいんだよ
威嚇しなくてもいいんだよ

さあ死の淵の目前で
手を取り合って


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天国の階段を登る前、輪廻転生の渦に入る前。一定の条件を満たした死者だけが迷い込む異次元がある。そこは昼も夜もなく、雪だけが延々と降り続けるだだっ広い雪原で、見渡す限りの銀世界には小さな洋館だけが佇立する。そこに導かれるのは孤独に涙し死んでいった者たちだけで、そうする事が恰も正解であるように皆洋館へ足を踏み入れる。外と同じくしんとした静けさに浸った館内では、同じ苦しみに喘いだ者が寝食を共にする。同類とどう接するのかは、死者達の心のままに。そうして此処での生活で全てに満足を得たならば、天国へ、輪廻へ、一歩踏み出す事もまた自由。入ってきた扉を再度開くその時は、生まれ変わりの瞬間だ。


『お話はまだ終わらないから、お静かに』

▽館内紹介

：大ホール
玄関に入ってすぐの広い踊り場。暖炉の暖かさが伸びてこず、その広さも相まってどことなく寒々しい。突き当たりには大きな階段があり、2階への道はそちらから。また1階に隣接する4部屋の扉もある。

：談話室
大ホールの扉の一つはここへ。赤々と燃える暖炉と、ゆったりとした四人がけのソファにテーブル。それを挟んだ対面には一人がけのチェアが二脚並んでいる。穏やかな空気の流れる憩いの場。本棚や蓄音機には住民の趣味のものが置かれているだろう。奥の扉はキッチンへ繋がる模様。

：食堂
大ホールの扉の一つはここへ。明らかに人数比の合わない大人数が座れるロングテーブルが場所の大半を占めている。奥の扉はキッチンへ繋がる模様。

：遊戯室
大ホールの扉の一つはここへ。お察しの通り、多種多様な暇潰しアイテムが揃う。既に洋館から去っていった死者達の趣味も垣間見得る場所で、思い出が彷彿とする場所でもあるかもしれない。ビリヤード台、チェスボード、将棋、囲碁、パソコン、テレビゲーム、果てはトランプまで。

：温室
大ホールの扉の一つはここへ。ガラス張りの部屋はサンルームとして建てられたのではないだろうか。しかしここから見えるのは降りしきる雪のみ、如何せん室内の花々とはミスマッチ。それでも簡易キッチンとテーブルセットがそっと用意されている。

：2階＿住人の個人部屋
金色のネームプレートが掛けられた木製の扉が立ち並ぶ2階は住人達の個人部屋。誰かが変えずともネームプレートはひとりでに変わるよう。

：屋根裏部屋
さて誰が最初に発見するだろうか、埃を被った小さな小部屋。過去に何人か見つけた者がいるのか、雑誌やお菓子のゴミが生活感をほんのりと醸し出している。きっと、発見者の秘密基地だったのだろう。


▽館内利用規約

・文字数200字程度から、上限は無し。小説、心情、終止ロル使用可能。
・雪と静けさを舞台にしたなりきりです、どうか雰囲気を壊さないでロルを紡いで頂ければ幸いです。
・予約や特定のキャラ募集はありませんので、参加のご意向がありましたらプロフの提出で測らせて頂きます。また１ヶ月連絡がつかなくなった場合、そのキャラは洋館を旅立ち生まれ変わったという事に致しますことご了承ください。
・シリアス、ダーク風味な日常、メリーバッドエンド、ハッピーエンド。ここら辺をうろちょろする様ななりきりです。
・恋愛は禁止しておりませんが特別推奨もしていません。交流を楽しむ延長線上で親しくなられるのは歓迎しております。また３Ｌ可能です。
・ここまでお読み頂いた証拠に、プロフ提出の際お好きな色を教えて頂けたらと思います。


『もう少しだけ、待っていてね』

▽自己紹介カード

名前：洋名和名どちらも可能。有り得ない名前や偽名、姓名どちらかしか名乗らないなどそこら辺はご自由に
読み：
性別：男女、不明、虚偽、その他諸々ご自由に
年齢：この場合死んだ時の年齢を指します。不詳、虚偽を使う場合は見た目年齢と一言添えてからそちらをご提出下さい
容姿：有り得ない髪色瞳色不可、生前と同じ姿をお願い致します
性格：特に縛りはありませんが、明朗快活なお子様ならばその陰も含めるなど、世界観をほんの少しでも配慮したものであると嬉しいです
過去：辿ってきた人生や死因など。明かせる所までどうぞ、なりをしていく上で開示するのも可能
備考：

名前：
読み：
性別：
年齢：
容姿：
性格：
過去：
備考：



雪がざわりとうねりを変えた。玄関の開く気配がする。さあ、新たな朋を迎える用意は出来た。これにて、募集を開始します。

名前：Afsaneh
読み：アフシャーネフ
性別：不明
年齢：29歳

容姿：肩にかかる程度の黒髪を頭の下方で一つ結びに。。切れ長の目は伏し目がちで、黒い瞳が収まる。血の気のない唇と中性的な顔立ち。肌色は黄色人種のそれ。168cmのひょろりとした痩身に紺の甚平を身に纏う。尚、その甚平は遊戯室の棚から発見した模様。足首にはイニシャルなのか気紛れなのかＮの飾りが揺れるアンクレット。

性格：丁寧な言葉遣いとは裏腹に、その行動は大胆かつ予測不可能。常識を持っていない訳ではなく、それを知った上で知らん振り。基本的に人に一定以上の興味を抱かず、かといって新人が来たらそれとなく構ってみたりも。内情に踏み込まれるのを酷く嫌う。

過去：一般家庭に生まれごく普通に学校へ通い、そのまま就職した。と、思っていたがどうやら家族の不仲は一般的でないのだと社会に出てきてから初めて気がつく程度には歪んでいた。疑問に思う事すらなかった幼少期のひやりと冷たい家族仲は、人への関わり方を歪めその癖やたらと人肌を求める難儀な性格を作り出した。付き合い方がわからず、いざ付き合うと依存性。そんな自分にすら疲れて独り寝を享受していた日々は、ふらりと歩いていたある日交通事故で呆気なく終わりを迎えた。

備考：一人称私、二人称貴方、君、名前さん。恐らく東アジア系。酒も煙草も嗜むが、煙草の方をより好み所謂ヘビースモーカー。アフシャーネフという名前はペルシア語であるらしい、と本人もここへ来て読書中に発見したのだとか。それ迄はまた別の名前を名乗っていたが"今日からアフシャーネフって呼んで下さい"と謎の宣言を繰り出し、前の名前を知る者が皆旅立ってからは最早定着したと言えよう。その意味は、お伽噺。

灰色

主のプロフになります。参加を検討される方が万が一居られましたら参考になれば幸いです。人が来ないうちは、他所の素敵トピ様が流れない程度にソロルを延々と回し続けます。

(誰の声もしない洋館はさながら棺桶のようで、住まう人間が皆死者であること思えばあながち間違いでもないのかと一人で笑う。元よりひっそりと静まり返った場所ではあったが、ここのところ痛いほどの静寂に沈んでいる。それは馴れたものであるにも関わらず、この洋館で少なからず交流関係を持った後では堪えるものがあるなぁなんて。誰もいないサンルームで、数人分出したカップの一つに手を伸ばせば注がれた冷えきった紅茶を一口飲んだ。)