匣の中の猫(1:1)

(よろしくお願いします！)

…あ、深さん…起きてますよ。

(顔を覗き込まれて読んでいた本をパタリと
閉ざし、深に微笑み)

ん、読書の邪魔した？だったら悪い…。
（　相手の様子に申し訳なさそうに分かりやすく眉下げてしまえば傍へそっと腰を下ろし。相手の方へ視線やりながら'ゼリー買ってきたんだけど、食べるか？'と机へ置いたビニール袋を徐に指さして相手の意思確認するようにじっと其の瞳を見つめて。　）

ええ。ありがとうございます。

(こくんと頷き、また微笑むが急に咳をし)

、大丈夫か…？しんどいなら無理せず横になってろよ？
（　咳き込む相手に一瞬目を見開けば慣れた手つきで其の背中に優しく手を遣り上下に何度も擦ってやりながら、良くあることではあるものの矢張り心配そうな視線を相手へ送り。　）

………ありがとう、ございます…大丈夫です。


(咳き込みながらも微笑んでみせ)

大丈夫なら良いけど…唯無理はするなよ？いい？
（　背中擦る手止めない儘相手の言葉に少々安心感を覚えそっと小さく吐息を零し。然し尚も心配そうな顔は崩さず念を押す様に上記告げ乍ら首傾げて。　）

………………はい。

(しばらく咳き込んでいたが、
漸く止まったようで)

ん、…よし、俺がゼリー食べさせてあげるね？
（　咳が治まった事を確認すれば背中にある手を離し立ち上がって机へ置かれたビニール手に取り。亦相手の許へと近寄ればゼリー手に取り中身零さぬよう慎重に蓋を剥がせばスプーン手に取り悪戯交じりに目を細めてみせ。　）

ああ…ありがとうございます。

(弱々しく微笑み、身体を少し乗り出して
相手の方へと顔を近付け)

よしよし、素直でいい子。あーーん。
（　相手の様子に満足そうに笑み零せばスプーンへ一口大にゼリーを掬い、子供にして見せる様に自身も唇開いて上記述べながら相手の口許へスプーン寄せて。　）

……ん…。

(唇を開いてゼリーを食べて)

ん、…美味いか?
(　ゼリー口へ含んだの確認すればするりとスプーンを引き抜き、此のゼリー果たして気に入って貰えるだろうか等と思案巡らせ少しばかり不安そうに眉下げつつも相手を見詰めて。まだいる？と亦一口分掬って問い掛け。　)

…はい、美味しいです。
……あ、はい…。

(こくりと頷き、また唇を開いて)

美味いなら良かった、…素直でいいこ。
(　相手の様子にクスクスと思わず小さく口許より笑みが零れてしまえば其の口へゼリーを運び。スプーン暫し置けば相手の頭優しく撫でて。　)

……ん…。

(ふわ、と柔らかい笑みを浮かべ、
ゆっくりと蒲団から体を起こし)

起きて平気?
(　相手の表情捉えれば此方も思わず目を細めてしまい、然し体起こす相手へ過保護な迄に心配そうな視線を送り乍らそっと背中へ手を添えて。　)

…はい。今日は体調が良いので、少しなら。

(心配してくれた相手に微笑み、
ゆっくりと本を向こう側へと押しやり)

そっか、でも少しでも気分悪くなった時にはちゃんと言いな？
（　相手の言葉へ納得するように頷き乍らも少し眉下げて。しかしながらも相手の体調が良い事は素直に嬉しく笑みが零れてしまいそうで複雑な気持ちを抱き、ぽんぽんと優しく頭を撫でてそっと立ち上がりベッドの端へ腰を下ろして。　）

はい、分かりました…。

(ゆったりと蒲団の中で動き、体を相手の方に
寄せ)

ん、…なあに？
（　相手の行動に移す儘其の様子眺めれば、へらり だらしない笑みを零してしまい相手の体を支えるように肩へ手を遣って。今更冷静さを繕おうと其の行動の理由問い掛け首を傾げて見せ。　）