美月 2019-03-24 16:45:05 |
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龍桜 薺…?桜蘭!美桜は何処の時代に居る!
桜蘭 函館だ!
龍桜 了解!
(と言い自分の武器を持ち函館に向かう)
骸 ふく、ほしいです!
アゲハ丸 分かったぜ!お金取りに行くぞ!
(と言い本丸に戻る)
美月)今日一日私と一緒だったのだ。明日は皆が、私抜きで、一日甘えさせろと言うに違いない。そこでだ。夜寝る前まで、麗奈が我慢できたら、私から褒美をやろう。しかし、寝る前までに、音を上げ、私の所に来た場合は、褒美はお預けだ。麗奈は、私といても、他の刀剣の所に行きたいと思わなかった。それは、今回だけではない。今までもそうだ。それは、麗奈が一番私を大切にしているからだ。明日は、朝餉などは顔を合わせても、それ以外私は顔を合わせない。夜寝るときは一緒なのだから、それまで我慢できるのか少し、試してみたいのだ。所有者から一日離れると、どれくらい我慢できるか。それを明日はやってみたい。頑張ってみてくれないか?麗奈。
桜蘭 敵は僕が殺す!龍桜は美桜を探せ!
龍桜 分かった!
(と言い分担する)
美桜 マ…スター…デ…スカ?
(長い間メンテナンスされておらずスリープ寸前)
龍桜 あぁ!
(と言い美桜をお姫様抱っこをして桜蘭の元へ行く)
美月)いい子だ、では、今夜は麗奈も眠いようだから、寝ようか。その代わり、明日の夜は、少々付き合ってもらうぞ。
美月はそう言うと、麗奈に30秒ほど口吸いした。
美月)離れる前のえねるぎぃ補給だ。
桜蘭 龍桜!美桜は大丈夫か?
龍桜 メンテナンスすれば大丈夫
(と言い本丸に戻る)
薬研 おかえり
(と龍桜達に言う)
骸 その方は?
アゲハ丸 美桜か
(五人で部屋に帰る)
美月)おはよう、麗奈。
美月は頭だけ撫でた。
三日月)おや、起きたか。
小狐丸)おはようございます。
太鼓鐘)もうすぐ朝餉だぜ。早く用意しろよ。
鶴丸)じゃねぇと全部食われちまうぞ。
美月)それは大変だな。早く用意せねば。
美月)おはよう、麗奈。
美月は頭だけ撫でた。
三日月)おや、起きたか。
小狐丸)おはようございます。
太鼓鐘)もうすぐ朝餉だぜ。早く用意しろよ。
鶴丸)じゃねぇと全部食われちまうぞ。
美月)それは大変だな。早く用意せねば。
薬研 また、龍桜が新しい奴を連れて来たんだ
龍桜 ほら、お金だ!遊んで来い!
(とがま口財布を渡し言う)
骸 ありがとう!ママ!いこう!アゲハまる!
(と言い遊びに行く)
桜蘭 龍桜、メンテナンスを始めるぞ!
美月)ああ、夜にな。さて、着替えるから、戸は閉めるぞ。
美月は、戸を閉めて、着替え始めた。いつもの内番服に着替えると
美月)さて、行くか。
美月)石切丸、麗奈に近すぎ...っと今日は口出ししないでおこう。今日麗奈は皆の相手をするのだからな。好きにさせよう。
太鼓鐘)なんだ、美月。いつもならとやかく言うのに。今日は言わないのか
美月)昨日、独り占めさせてもらったからな。なら、皆にも好きにさせるのが筋だろう。私だけというのは理不尽だ。
三日月)ほう、今日は一切口出ししないのか。
小狐丸)これは良いことを聞きました。今日は一日、好きにさせて頂きましょう。
美月)忠告しとくとしたら、二つ。手荒な真似はしないこと。夜は私と一緒に寝ることだ。
龍桜 あぁ!
(と言い人除けの結界を張りメンテナンスを始める)
桜蘭 手伝うぞ
(と言いメンテナンスの手伝いをする)
骸 これと~これと~
(次々服を買って行く)
アゲハ丸 沢山買うんだな
美月)石切丸は話が分かるな。それに怖いものも無いのだろう?私は、たった一つだけ道志tも無理なものがあるからな。
美月は、困った笑顔で言った。
太鼓鐘)なぁ、麗奈。麗奈はかぁどげーむって知ってるか?俺花札は知ってるんだけど、他の知らねぇんだ。だから、よかったら教えてくれよ。
美月)いつも、店番ご苦労だな。京磨。
太鼓鐘)ごちそうさま、置いとくぜ。
三日月)さて、俺も食べたし出るとするか。
小狐丸)毛艶の手入れをしなくては...
京磨:いや、その日によって違う。今日はいい香りがするお風呂セット(シャンプー、リンス、ボディソープ、パウダーなどなど)だよ
美月)そういうことか。それは麗奈に聞いてくれ。ただでさえ、今も私はお前を信用していない。そんなお前のお願いを承諾したなんて、皆が聞いたら、驚くからな。ただし、夜はこちらに返せ。それが飲めるなら、着物を買い取ろう。
美月)あまり言葉攻めも悪いと思って、金で買い取るには実物を見せた方が早いと思ってな。それに大判だ。金を見せてもダメだったら、諦めようと思っていたが、お前が話の分かるやつで助かったよ。麗奈を一日借りたいのなら、それなりの持成しをするのだろう?なら、ケーキとかいう洋菓子でも買うか、作るなら、材料でも買っておけ。確かにお代は払った。釣りはいらん。ありがとうな、京磨。今後も贔屓にさせてもらうぞ。
美月)さて、買う物買ったし、帰るとするか。
美月はそう言うと、少しだけ、後ろを見た。其処にはいないが、物陰に背の高い男たちが、美月を見ていた。美月は気配でそれを察知し、わざと、人気のない道に入り込んだ。当然、男達は後を追いかけた。
美月)どの時代にもいるんだな。物好きな輩は。ふむ、3人か。容易いな。
男1)こりゃ、上等な玉だ。
男2)自分からこんなとこ入りやがって。
男3)騒ぐんじゃねぇぞ。
美月)私に触れたいのか?なら、好きにしろ。
美月がそう言うと、男達は一斉に飛びかかった。
ザシュッ
男2)何の音だ?
すると、隣で男の頭と胴体が真っ二つにされていた。
美月)触れられるならな。
男3)てめぇ、何しやがる...
男2)このガキ...
ザシュッ
男達は皆、頭と胴体を切られ、骸になった。
美月)騒ぐなじゃなかったか?自分から騒ぐとはな。刀で遊ぶと怪我するぞ。小童どもが。もう聞こえてないか。
美月は、頭を踏むと、大通りに出て、そのまま本丸に帰った。微かに返り血を浴びていたが、気づく艇ではなかった。
美月)ただいま。
(数分後)
美桜 全プログラム、アップデート、完了。久シブリデスネ、マスター、桜蘭様
龍桜 うん、久しぶり
桜蘭 あぁ、久しぶりだな
美月)ただいま、帰ってきたし、麗奈たちに行ってもよいと伝えといてくれ。
美月はそう言うと、部屋の押し入れに、着物をしまった。
美月)筋肉痛にはならんな。まぁ、あの時は多かったからな。
堀川:わかりました
堀川、麗奈の部屋に行って
堀川:麗奈さん、美月さんが万屋から戻ってきたよ
麗奈:うん。わかった(準備できて万屋へ行く)
太鼓鐘)俺も準備できてる!行こうぜ!
美月)ふぅ、今日は、過ごしやすい気温だな。
三日月)美月、帰ったのか。
美月)ああ、ただいま。
三日月)美月、血の匂いがするぞ。
美月)え?ああ、人を斬ってきたから付いたかな?
三日月)人を?
美月)物好きな輩だ。私の後をついてくるんでな。路地裏で殺っといた。
三日月)それならいいが...
小狐丸)おや、お二人ともお話し中でしたか?
美月)小狐か?
小狐丸)美月殿?血の匂いがしますが、どこか怪我でも。
美月)いや、物好きな輩を黙らせただけだ。命ごとな。
小狐丸)そ、そうですか。
美月)ところで行かなくてよかったのか?
三日月)楽しみは後にとっておく主義なのでな。
小狐丸)私もです。
美月)しかし、石切丸は大丈夫かな?大太刀は機動力が低いだろう。打撃や、斬撃は強力でも、早さは遅い方だ。置いてかれないといいが。全員は知らんが、太鼓鐘と堀川は着いていくのだろう?脇差しも短刀も機動力は早い方だ。麗奈も意外と体力があるし、追いつくかどうか。
小狐丸)まぁ、大丈夫でしょう。
三日月)一緒に行って、帰ってくるさ。
骸 ただいま~
アゲハ丸 美桜はアップデート出来たか~
龍桜 あぁ、出来た
桜蘭 骸、此奴は夜桜美桜。アンドロイドだ。
骸 しののめむくろです!よろしくおねがいします!みお!
美桜 ヨロシクオ願イシマス
太鼓鐘)あ、この櫛買おう!美月にはこの色が似合うし。小狐丸はこれかな~?
太鼓鐘はドライヤーの時に使う櫛の買い出しを頼まれていた為、あれこれ、相手に合うものを探している。
太鼓鐘)実は、櫛の買い出し頼まれててさ。美月は一緒にいるからよくわかるんだけど。小狐丸がな~。和柄にするか、無地の黄色にするか、迷ってるんだ。
美月)さて、私は部屋に戻るか。
美月は、部屋に戻ると、箪笥から、着物を取り出した。可愛らしいピンクに、更に薄いピンクのレースが袖と襟に付いている。
美月)後は帯だな。帯の色は赤で無地にしよう。麗奈は派手じゃないしレースは透けたピンク。下駄と髪飾りは、既に出来ているから、夜までには出来るな。
美月は、笑って帯に取り掛かった。
京磨:麗奈、来てくれたの?
麗奈:京磨、あなたここで働いてるの?
京磨:人間の商売なんかどうでもいいんだけどね、家に居続けるのも暇だし売れ残りの商品貰えるし
麗奈:そっかそっか。最近来れなくてごめん
京磨:大丈夫だよ。僕には時間というものが既にないからね
麗奈:平安ぐらいからいるもんね……
京磨:麗奈、なんか雰囲気変わった?
麗奈:うん。ちょっと…ね
美月)後は、端にレースをつければ、出来た!
美月は、完成した着物一式を見た。
美月)本当は今日もらった着物を着てもらおうかと思ったけど、やっぱり、自分で作った方がいいよな。これは、麗奈が京磨の所へ行くときの渡せばいいだろう。しかし、あいつが悪い奴じゃないことは分かったな。傍から見れば人と同じに見える。
太鼓鐘)よかった~、麗奈。この櫛、麗奈のだ。
太鼓鐘はピンク色にラメの入った櫛を麗奈に渡した。
美月)とりあえず、これらは着物箪笥にしまっておかないと。
美月は、作った着物を畳んで箪笥にしまった。
太鼓鐘)じゃあ、買えるか。皆が帰って来るのを今か今かと待ってるぞ。帰った途端、抱き着かれるかもな。美月は何も言わないみたいだし。
太鼓鐘は美月が、朝から晩まで顔を合わせないことを知らない。美月が麗奈の我慢を試しているからだ。
三日月)おや、麗奈帰ってきたのだな。
小狐丸)お帰りなさいませ。
太鼓鐘)言われたとおり、買ってきたぜ。麗奈が選んでくれたんだ。和柄の櫛だぜ。
小狐丸)これはこれは、持ちやすくて良い櫛ですね。助かりました。選んでくれて有難うございます。
小狐丸は麗奈を抱き上げて、抱きしめた。
太鼓鐘)そういや、美月は?
三日月)部屋にいるらしいぞ。
太鼓鐘)じゃあ、渡して来る。
美月は夢を見ていた。
美月)(夜空?ここは...なんだ?体も動かないし、口も...)
美月はあおむけの状態で動けずにいた。すると、見上げた先に何者かがいた。しかし、黒いフードを被っていて、誰かは分からない。そして、何かを言っているが聞き取れない。すると、男は何かを投げ入れた。それは、頭蓋骨だ。そう、美月がいるのは深い穴の中だ。頭蓋骨は美月のすぐ隣に転がる。
美月).....
美月は恐怖で震えそうになったが、体が動かない今、震えることは無い。男はすると、再び、何かを入れた来た。土だ。
美月)(まさか、埋める気!)
男は、次々とシャベルで土を入れていく。美月の顔にかかり、少しずつ視界が奪われていく。
美月)(やめろ...やめてくれ...嫌だ...頼むから...)
美月はそこで目が覚めた。
美月)やめろぉぉぉぉ。
太鼓鐘)美月、どうした!
太鼓鐘は美月の部屋の戸を開けた。美月は荒い息を吐いて汗はびっしょり、顔は青ざめていた。
美月)はぁ...はぁ...
美月)だ、大丈夫だ。ちょっと湯あみしてくる。
美月は、湯あみ道具を持って湯あみに向かった。
三日月)美月、大丈夫だったか?
美月)大丈夫だ、気にするな。
美月は、足早に去った。脱衣所に着くと、座り込んだ。
美月)はぁ、びっくりした。簗夢見た後は、風呂に入って一杯やるか。
美月は服を脱ぐと、風呂に向かった。
小狐丸)美月殿のために酒でも用意しましょう。確かキルシュが好きだったはずです。
小狐丸は厨へ向かった。
小狐丸)麗奈殿?ちょっとお願いがあるのですが...(にっこり)
小狐丸は一旦厨から出て、麗奈を呼んだ。
美月)ふぅ、だいぶ楽になったな。
美月は湯に浸かり落ち着いたのか気持ちよさそうにしていた。
小狐丸)では、行きましょうか。
美月)さっぱりした~。
美月は着替え、脱衣所を出ると、太鼓鐘がいた。
太鼓鐘)大丈夫か?
美月)心配かけてすまなかったな。
太鼓鐘)大丈夫なら、いいんだ。これ、土産の櫛。紺色で星と月の柄が入ってるんだ。
美月)綺麗だな。ありがとう。
美月)さっそく酒を飲もう。
太鼓鐘)それなら、麗奈と小狐丸が作ってるぜ。
美月)麗奈が?
太鼓鐘の言葉に美月は固まった。
美月)(顔を合わせないと言ったのに。小狐丸め、最悪な真似をしやがったな。まぁ、一回くらいならいいか。それ以上合わせなきゃいいし。)
小狐丸)もうすぐですね。
小狐丸)簡単ですよ、お酒と、美月殿が夏にいつも作る、苺とはちみつのジュース。分量はどちらも半分ほど。後は、冷やしたサクランボを入れれば完成です。キルシュとは、ぶらんでーと言う果汁から作るお酒のようでして。しかし、美月殿は、顕現した時から、甘党で。甘い酒以外、一人の時口にしないのです。甘い酒は一人で楽しみたいとかなんとか。
小狐丸)....(味見する)甘くておいしいです。ばっちりですよ。持って行きましょう。
小狐丸はお盆に、キルシュを乗せて、持って行った。
小狐丸)美月殿~、お酒です。
美月は日向ぼっこしながら、髪を梳いていた。
美月)ありがとう、麗奈も手伝ってくれたのか?
小狐丸)いえ、麗奈殿が作りました。
美月)麗奈が作ったの?
小狐丸)私は、作り方を教えただけです。なんです、もしや、昨日麗奈殿と一緒だったから、今日は、顔を合わせないようにしようと。
美月)(お主は覚りか!!!)...違う違う。酒の作り方など教えてないから、驚いただけだ。(半分、正解だけど)
美月)あれ、麗奈は?お礼言おうと思ったのに。
美月は、先ほどまでいたのに、忽然と消えてしまって、きょろきょろ見渡した。
美月)(まぁ、今夜言えばいいか。)おいしい、苺とはちみつが合っててサクランボの果汁も十分ついてる!初めて作ったとは思えん。
美月)美味しくて、飲みやすい。おかわりしよう。
美月はキルシュを再びグラスに注いだ。
美月)酒は杯で飲むのがいいが、キルシュはわいんと言うらしいからな。グラスで飲む方が風がある。
美月)構わんぞ、ほら。
美月は、キルシュをグラスに注ぎ、サクランボを入れると、
美月)一分待って飲んだ方がうまいぞ。
そうアドバイスして飲んだ。少々顔が赤い。酔っているようだ。
美月)それは、よかった。たまには、甘い酒もよかろう。
美月は笑った。
美月)(...にしても、麗奈どこ行ったんだろう?なんか、さっき誰かに引きずり込まれているように見えたが...気のせいか?)
美月)(和泉守?いや、堀川と一緒にいたら、止められるだろう。となると...残るは石切丸しかおらぬ。先ほどから、岩融もいないということは同行しているな。)
美月は険しい顔をしながら、悶々とそんなことを考えて、キルシュを飲んでいた。結構意識ははっきりしている。
美月)いや、麗奈がいないから、誰の相手してんだろうなぁっと思ってな。まぁ、今日私は夜になるまで触らないと決めておるからな。昨日朝から、晩まで一緒にいたのだ。今日は麗奈は皆に触れさせないと私だけとは、非常に理不尽じゃろ?
美月は呂律が回らないのと、酔ってしまい、口調が年寄りっぽくなってしまっている。
美月)すまないな。大丈夫だ。いったん止めよう。
美月はグラスをお盆におき、柱にもたれた。
美月)(確かに、麗奈は今日皆に触れさすが、出過ぎた真似をする奴がいたら、しばらく、謹慎させよう。今夜、どんなことをされたか聞くのが楽しみだ。謹慎の地獄を受ける刀は誰だろうな?)
美月は心の中でくすくす笑った。
美月)さて、私はちょっと用があるから行くぞ。
太鼓鐘)酒は俺が戻しとくからな。
美月)ああ、ありがとう。
美月はそう言って、手に吐息を吹きかけた。
美月)こっちからだな。
美月は自分の神気を辿っている。
美月)やはり、石切丸、岩融。障子越しで構わんから聞いて欲しいことがある。
美月)(やはり、石切丸達と一緒だったか)可愛がるのはいいが、出過ぎた真似はするなよ。もし、した場合は、そうさなぁ、三日間麗奈に接近禁止令として、三日間の謹慎処分を与えるからな。只でさえ、二人はでかいんだから、気を付けろよ。
美月は目を開けた。涼しい風が吹き、紅葉とイチョウの葉が揺れる。
美月)相変わらず、美しいな。我が神域は。まぁ、自分の好みに合わせて作ったから、どの刀剣も自分の神域は美しいのだろうな。
美月は、そう言うと、敷地内に歩いて行った。
美月)敷地内は手入れはしなくてもよさそうね。中はどうかな?
美月は屋内へと入る。すると、美月の横を何かが横切った。
美月)あ、式神の座敷童が定期的に掃除してくれてるんだっけ?
美月の式神である座敷童は同じ座敷童と話したり、一人笑いながら、丁度掃除をしているところだった。
美月)とんだ杞憂だったな。戻るか。
美月は再び、現実へと戻るため意識を集中させ、現実への扉を開いた。
美月)また、くるよ。直ぐにね。
太鼓鐘は自分の部屋で自分の櫛を眺めていた。
鶴丸)随分と気に入ってるな。
太鼓鐘)だってさー、なんかお気に入りが見つかると嬉しいじゃん。
三日月)さっそく使っているのか。
小狐丸)ええ、とても使いやすいですし。手に馴染みます。
美月)麗奈も結構頑張るのだな。所有物になったというのに。
美月は、部屋で絵を書いていた。しかし、やはり何も思いつかない。描けば描くほど、いろんな色を重ねよく分からない色になってしまう。
美月)やっぱり、分からないな。目で見れば綺麗かどうかは分かるのに、絵を書くのではこんなに違う。
美月は紙をくしゃくしゃにすると、くずかごに入れた。
三日月)美月、どうしたのだ?寝転がって。昼寝か。
美月)いや、私絵がうまく書けないんだ。浮かんでくるのは炎ばかり。紙に何か書くと色と色を重ね合わせて、よく分からない色になっていく。三日月はどうだ?絵はうまいか?
三日月)俺は、そうでもないな。しかし、色から連想されるものを書くのが一番の近道だと思うぞ。例えば、青なら、空。橙なら夕焼け。そうやって書いていったらどうだ?
美月)色から連想されるものか。分かった。ありがとう。
美月は、ピンクから連想されるものを考えた。ふと麗奈のロリータを思い出した。美月は、少しずつ麗奈のロリータを書いていった。
美月)た、確かこんな感じ。
美月は次に薄橙を取って麗奈を書いていった。最後にロリータの帽子を被せ
美月)出来た。
麗奈は1年ほど前から新たにTwitterを始めていた。
従来の自分のアカウントとは別に新たなユーザー名で新規登録し、ロリータ系の服を着た自分(もちろん顔は写さない)や日常の様子を投稿していた。
従来のアカウントは非公開設定にしているため、外部から見ることはできないが、新規は後悔しているため、フォロワーが増え続けていた。
美月)うまく、出来すぎたな。麗奈に見られたら恥ずかしいし、隠しておこう。
美月がそう言って、紙を隠そうとしたとき、誰かに取られた。
美月)あ!
鶴丸)うまいじゃねぇか。隠すなんて、もったいない。見せてやるよ。
美月)鶴!まて、返せ。
太鼓鐘)おっと、悪いが追い付かせねぇぞ。
太鼓鐘は美月の後ろから抱き着き、動きを封じた。
美月)放せー!
鶴丸)麗奈ー、いいもん見せてやるぜ。
美月)鶴、頼むからやめろ。太鼓鐘、放せ!
太鼓鐘)鶴さんの用が終わったらな。
美月)くっ!
鶴丸)お、堀川。見てくれ、美月が描いた麗奈の絵だ。上手にかけてると思わないか?そろそろ、相手してもらうついでに見せようと思ってな。
鶴丸は麗奈の部屋に着いた。
鶴丸)おーい、麗奈。今開けていいか?
そのころ、美月は
美月)太鼓鐘、頼むから放してくれ。
太鼓鐘を引きずりながら、必死に歩を前に進めていた。しかし、太鼓鐘の力が強く、あまり自室から離れていない。
太鼓鐘)美月、あんまり暴れると、こうするぜ。
太鼓鐘は美月の背中に手を入れると擽った。
美月)ひゃっ!おい、やめろ!それ、無理。
太鼓鐘)やめろと言われたら、したくなる。そうだよね。
美月)ちょっ!やめ...ははは!
鶴丸)美月が書いた麗奈の絵だ。上手だと思わないか?
鶴丸は麗奈に絵を見せた。そのころ、美月は
美月)はははっ!きゃははっはhっ!ちょっ本当にやめっ!足の裏は無理!無理だって!
太鼓鐘に擽られていた。
美月)はー、はー。もう遅い、見られた。
美月はうつ伏せで、ポツリとそう言った。
太鼓鐘)うまく出来たんなら、見せればいいじゃないか。何で恥ずかしがるんだ。
美月)褒められるのに、私はあまり慣れておらぬゆえ、弱いのだ。あまりにも恥ずかしい気持ちになる。
美月は、顔を真っ赤にして言う。
美月)うまく出来すぎると、どうしても隠してしまうんだ。
太鼓鐘)そのこと、鶴さんには?
美月)話してない。ネタにされると思って。
太鼓鐘)そ、そうか。
美月)はぁ~、見られてしまったかぁ。
鶴丸)おう。じゃあ、これは麗奈にやろう。
鶴丸は麗奈に、美月が描いた絵を渡した。
鶴丸)美月~、麗奈喜んでた...ってどうした!
鶴丸が見た姿は、美月が床に突っ伏している姿だった。
鶴丸)そ、そんなに、嫌だったか?それは悪いこといたな。美月、謝るから機嫌直してくれ...
美月)ぐー
鶴丸)寝てたのかよ!
鶴丸)しょうがねぇ、部屋で寝かしておこう。
太鼓鐘)もうすぐ、夕餉だな。
鶴丸)よし、今日も巻いて楽しい...
太鼓鐘)同じのは飽きられるぞ。
鶴丸)でもな~材料が残ってるんだ。
太鼓鐘)なら、海鮮丼にして、小さいうどんでも出せば、いいんじゃねぇか?
鶴丸)流石は貞坊だ。和泉守たちに手伝ってもらおう。
鶴丸は和泉守に夕餉の話をした。
鶴丸)そういうわけだ。また手伝ってくれ。
鶴丸)残念だなぁ。今度こそ驚きの仕込みをしようと思っていたんだが。
三日月)麗奈よ、そろそろ俺たちにも構ってくれんか。夜は美月と一緒にいるのだろう。
鶴丸)まぁ、じゃあ今日はどっちも和風な。
鶴丸は、昼間に出されていた美月と日本号のグラスを洗いながら言った。
鶴丸)さぁて、取り掛かるか。
太鼓鐘)麺の玉、出しとくぜ。
鶴丸)昨日はでかくて良かったけど、今日は小さく切った方がいいよな。
三日月)ようやく、構ってもらえるな。待っていたぞ。
小狐丸)好きなだけ、相手してあげます。
三日月)緊張せずとも、ほれ。
三日月は自分の膝に乗せ抱きしめた。
三日月)麗奈の髪はサラサラで触り心地が良い。小狐とまた別の心地よさがある。
小狐丸)確かに三日月は、私の髪をモフモフだと言いますが、麗奈殿の髪は私からしてもサラサラです。
三日月)よいよい、今は俺たちに身を任せよ。
小狐丸)ええ、ゆっくりしていてください。
それを遠くで見ていた、美月。もうとうに起きていたのだ。
美月)身を任せるのは、私だけだったはずなんだがな。
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