美月 2019-03-24 16:45:05 |
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美月)さっそく酒を飲もう。
太鼓鐘)それなら、麗奈と小狐丸が作ってるぜ。
美月)麗奈が?
太鼓鐘の言葉に美月は固まった。
美月)(顔を合わせないと言ったのに。小狐丸め、最悪な真似をしやがったな。まぁ、一回くらいならいいか。それ以上合わせなきゃいいし。)
小狐丸)もうすぐですね。
小狐丸)簡単ですよ、お酒と、美月殿が夏にいつも作る、苺とはちみつのジュース。分量はどちらも半分ほど。後は、冷やしたサクランボを入れれば完成です。キルシュとは、ぶらんでーと言う果汁から作るお酒のようでして。しかし、美月殿は、顕現した時から、甘党で。甘い酒以外、一人の時口にしないのです。甘い酒は一人で楽しみたいとかなんとか。
小狐丸)....(味見する)甘くておいしいです。ばっちりですよ。持って行きましょう。
小狐丸はお盆に、キルシュを乗せて、持って行った。
小狐丸)美月殿~、お酒です。
美月は日向ぼっこしながら、髪を梳いていた。
美月)ありがとう、麗奈も手伝ってくれたのか?
小狐丸)いえ、麗奈殿が作りました。
美月)麗奈が作ったの?
小狐丸)私は、作り方を教えただけです。なんです、もしや、昨日麗奈殿と一緒だったから、今日は、顔を合わせないようにしようと。
美月)(お主は覚りか!!!)...違う違う。酒の作り方など教えてないから、驚いただけだ。(半分、正解だけど)
美月)あれ、麗奈は?お礼言おうと思ったのに。
美月は、先ほどまでいたのに、忽然と消えてしまって、きょろきょろ見渡した。
美月)(まぁ、今夜言えばいいか。)おいしい、苺とはちみつが合っててサクランボの果汁も十分ついてる!初めて作ったとは思えん。
美月)美味しくて、飲みやすい。おかわりしよう。
美月はキルシュを再びグラスに注いだ。
美月)酒は杯で飲むのがいいが、キルシュはわいんと言うらしいからな。グラスで飲む方が風がある。
美月)構わんぞ、ほら。
美月は、キルシュをグラスに注ぎ、サクランボを入れると、
美月)一分待って飲んだ方がうまいぞ。
そうアドバイスして飲んだ。少々顔が赤い。酔っているようだ。
美月)それは、よかった。たまには、甘い酒もよかろう。
美月は笑った。
美月)(...にしても、麗奈どこ行ったんだろう?なんか、さっき誰かに引きずり込まれているように見えたが...気のせいか?)
美月)(和泉守?いや、堀川と一緒にいたら、止められるだろう。となると...残るは石切丸しかおらぬ。先ほどから、岩融もいないということは同行しているな。)
美月は険しい顔をしながら、悶々とそんなことを考えて、キルシュを飲んでいた。結構意識ははっきりしている。
美月)いや、麗奈がいないから、誰の相手してんだろうなぁっと思ってな。まぁ、今日私は夜になるまで触らないと決めておるからな。昨日朝から、晩まで一緒にいたのだ。今日は麗奈は皆に触れさせないと私だけとは、非常に理不尽じゃろ?
美月は呂律が回らないのと、酔ってしまい、口調が年寄りっぽくなってしまっている。
美月)すまないな。大丈夫だ。いったん止めよう。
美月はグラスをお盆におき、柱にもたれた。
美月)(確かに、麗奈は今日皆に触れさすが、出過ぎた真似をする奴がいたら、しばらく、謹慎させよう。今夜、どんなことをされたか聞くのが楽しみだ。謹慎の地獄を受ける刀は誰だろうな?)
美月は心の中でくすくす笑った。
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