美月 2019-03-24 16:45:05 |
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麗奈:親のことはやっぱり忘れられないのね。特に母親のこと。1年も行方不明の娘をまだ待っているのかなって。もう死んだことになってるのに、それでも待ち続けているのかなって
美月は、麗奈を抱きしめた。
美月)其方の気持ちはよくわかる。だが、あの衰退した時代に未だ人間が生きているとも到底思えん。絢奈も生き残りだったらしいからな。まぁ、でも思い出を懐かしむのも一興なものだ。どんなに痛い思い出も、どれほど良い思い出も其方の持ち物だ。背負ったり、たまに引きずっても構わん。やめろとは言わない。それでも一緒に連れていくしかない。麗奈だけでなく、私もここの刀は皆そうだ。でも、皆昔を懐かしんでは、前に進んでいる。麗奈もそうだろう?
美月)誰かを思う気持ちは大切だ。たとえ、どれだけ憎いやつだったとしてもな。その気持ちを忘れるなよ。せっかくだ、面白い手品でも披露して出かけよう。
美月は、そう言うと細い棒を出した。
美月)麗奈、この細い棒の先に息を吹きかけてごらん。
麗奈が息を吹きかけると、綺麗な風車が表れた。持ち手の柄の部分も可愛らしいカラフルなラインストーンで装飾されている。
美月)風車だ。知っているか?
美月は、頭を撫でた。
美月)笑ってくれたな。麗奈、其方の帰る場所はここだ。其方の家族はここにいる。思い出を懐かしむのはよいが、今ここにいる家族も大切にしてくれぬか?
麗奈:……!?/// い、いってらっしゃい……
和泉守:よう、麗奈
麗奈:和泉守、どうかしたの?
和泉守:今日お前の誕生日を祝うって聞いてな、俺にも甘えさせてくれよ(お姫様抱っこして連行)
麗奈:きゃー!?
三日月と、小狐丸は手作り小物が作れるお店に行った。
三日月)でざいんがうまかったおかげで、ほれ、上手くできたぞ。
小狐丸)私もです。
三日月)これで、麗奈も喜ぶな。
小狐丸)そうですね。
和泉守と堀川の部屋
和泉守:ほらよ(おろす)
麗奈:もう、びっくりしたよ
和泉守:わりぃわりぃ。ただ、ここなら明石たちに邪魔されないと思って連れてきた。早速だが、癒してもらうぜ(後ろから抱き締める)
麗奈:うっ…///
鶴丸)万屋にこんなものが売ってるとはな。
太鼓鐘)この先、暑くなるし、涼しい物でも買っていこうぜ。
鶴丸と太鼓鐘は万屋で麗奈のために、気に入りそうな服や、夏に必要なものを買っていた。
美月)ようやく、着いた。すみません!
店の人)いらっしゃいませ、何かお探しですか?
美月)あの琴が欲しいのだが。
店の人)お目が高い。今日入ったばかりなんですよ。あの琴ですね。
店の人は琴を取り、美月に見せた。
店の人)こちらでお間違えないですか?
美月)(じっと同じものかを見る)間違いない。この琴を買う。
店の人)ありがとうございます。では...
美月)あ、綺麗に包んでもらえるか。大切な人への贈り物なんだ。
店の人)わかりました。では先に、会計の方を。
美月は会計をすまし、琴が綺麗な包装紙で包まれるのを見ていた。
店の人)お待たせしました。どうぞ。
美月)包んでくれて助かった。礼を言う。それじゃあ。
美月は琴を担ぐと店を出ていった。
美月)(どっかで荷車を借りるか?持ってくればよかったな。)
と、軽く後悔していた。
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