「 墨の残り香 」〆

「 墨の残り香 」〆

小説家  2018-11-29 01:25:00 
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稀代の小説家とお世話役の、二人暮らし。





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  • No.100 by 棗 総一郎  2018-12-13 20:45:03 



はい、分かりました。…美味しいですね。このお饅頭は、粒餡でしょうか。お茶も相まって、疲れた体に沁みますね。
(先生は自分を追い出した後も原稿に没頭していたのだろうか、尋ねたい気持ちもあるが今だけは心に留めておく。一口啜った緑茶は体の芯までを温めてくれる。それに加えて甘味が疲れた体を癒し、頬を緩め笑ってみせ。指先もだいぶ温まり、感覚を取り戻して来る。「だいぶ体も温まりました、ほら。」と適度に熱を持った手で相手の手を包み温めて、)

  • No.101 by 東雲 藤吉  2018-12-13 22:26:52 





私のはこし餡だ、…彼処の新聞社も良い手土産を持ってくるようになった。(新聞社が手土産に持ってきた饅頭は粒餡とこし餡の両方が入っている小さな饅頭の詰め合わせだったようで、ぱくりと饅頭を口に入れて茶を飲み乍そう答えて、近頃自分好みの土産を持ってくるようになった新聞社に御満悦な様子を見せ。相手の手が重ねれば普段から体温の低い自分の手よりも既に温かくなったその手を珍しく軽く握り返してやりながら、)


  • No.102 by 棗 総一郎  2018-12-14 00:14:02 



先生は、こし餡派ですか?粒餡派ですか?僕は…、……選べませんね。どちらも大好きです。
(一口かじった断面を見つめ乍、つぶあんこしあんの味を思い出し長考。しかし、どちらも選び難く、頬をかきながらへらりと笑った。相手が言うように、新聞社の記者も長い付き合いになればなるほど手土産も安定してくる、「最近は洋菓子の手土産も多いですもんね。焼き菓子もたまにはいいですが、和菓子の食べ慣れた美味しさも捨てがたい所です。」と。握り返してきた手は、冷たく感じる程に自分より低い体温の手を握り返し「先生の手が冷たく感じる、…お風呂で温めて下さいね。」もうそろそろお風呂もはれるころかと、)

  • No.103 by 東雲 藤吉  2018-12-14 07:19:26 




私はこし餡が好きだ、舌触りがなめらかで良い。それにどちらかと言うと、洋菓子よりも和菓子の方が嬉しい。取材だとか会見だとか厄介事の依頼の時は特別な和菓子を持って来て貰いたいものだけど。(相手の問いには暫し思案したのちこし餡と。舌触りが滑らかで上品な甘みのあるこし餡の方が好きだと答えつつ、同様に洋菓子よりも和菓子の方がやはり好きだと言って。自分が好きではない厄介な依頼の時にはとっておきの和菓子を土産に持ってきて貰わないと受けないと、ただの我儘を言い乍湯呑みに入った茶を飲み干し。握られた相手の手を軽く叩くと腰を上げ「私は元々の体温が低いから。…それじゃあ先に頂くよ、着替えだけ外に用意しておいておくれ。」と声を掛けつつ羽織だけその場で脱いで軽くたたみ、風呂場の方へと歩いて行き。)



  • No.104 by 棗 総一郎  2018-12-14 22:53:23 



こし餡は小豆の風味がさっぱりしていて、美味しいですよね。この先洋菓子の店が多くなり、和菓子の店が衰退していかないと良いですが。
(自分の中に描いた物語を文字として書き起こす作業は、自分には想像出来ない程頭を頭を使うのだろう、糖分が良いとはよく言ったもので。端正な顔立ちと厳格な雰囲気の相手が饅頭を美味しそうに食べる姿、本人にこそは言えないが可愛いらしくもある。微笑乍、見つめつつ自分も残りを咀嚼。立ち上がる相手と一緒に自分も立ち、「はい、分かりました。夕飯も一緒に準備しておきますね。」と返事をすると相手の服を取りに、箪笥へと足を進めた、)

背後から失礼します。明日から年末年始にかけて、以前の返信速度より遅くなる見込みです。少なくとも1日1返信、多くて1日2.3返信程になるかと思います、申し訳ありません…。(orz)
この後ですが、このまま続けるか、はたまた主様がしたい場面を消化していくか、どちらになさいますか?

  • No.105 by 東雲 藤吉  2018-12-14 23:41:28 




此方も背後から失礼致します。
承知致しました、ご報告いただきありがとうございます。忙しい時期になりますので、無理のない範囲でお付き合いいただければと思います。

また別の展開に移る方向が良いかと思いましたので、大変失礼ながら一度蹴らせて頂きました。
背後がややシリアス目な展開が好みで、少し暗め展開が多くて申し訳ない限りです…小説家の人柄的にも暗めになるのは致し方ないといえば致し方ないのですが、いつもお付き合いいただきありがとうございます。
小説家が体調を崩すネタは歳もあるので間を空けて今後も何かと使えるかとは思うのですが、現時点では二人での晩酌と言った柔ネタや、体調を崩すかとても悲しい事があって心身共に落ち込んでいる棗君をとことん甘やかしたり、珍しく小説のために行きたい所があると二人での小旅行というようなのが思い付きます。
あとは、第三者的な人物を出してのストーリーも面白いかなとも思っています!例えば小説家の世話役を志願してくる一時的なライバル的存在だったり、文芸評論家や週刊誌の記者といった二人の敵になり得る存在、など…!
色々思いつく事ばかり話してしまいましたが、背後様も是非ご希望を聞かせて下さい!



  • No.106 by 棗 総一郎  2018-12-15 00:33:07 



ありがとうございます、忙しい毎日ですが此処のストーリー展開が毎日の楽しみです、これからも宜しくお願いします。
いえいえ、当方、明るめ暗めの展開どちらも好みなので主様の提示してくださるアイデアは全て魅力的で選び難い程です。そうですね…献身的な棗君が先生に介抱されると、先生のまた違った一面も見れそうで良いですね。2人で電車に乗ってののんびりとした旅行ネタも捨てがたく…。
ライバル的な存在もとても胸熱ですね。暗めの展開でしたら、例えば遠く離れた両親から電話がきて、棗君にお見合いの話を申し出、たまたま先生がそれを聞いてしまい、一旦は保留、棗君は内緒にしてそのまま話を流れさせようと思ったが先生からお見合いの話を出され…というアイデアはどうでしょう。主様のアイデアはどれも選びがたいので、もし宜しければ順を追って1つずつストーリー展開出来たらと思います。

  • No.107 by 東雲 藤吉  2018-12-15 00:53:57 




嬉し過ぎるお言葉です!ありがとうございます。
お見合いネタもとても素敵ですね、小説家も棗君を側に置いておきたいけれど彼の幸せを考えての葛藤に苛まれそうですし、お互いがお互いを思い合うからこそのすれ違い的な展開が最高です…!
そうですね、いずれ全て消化するという程で進めて行きましょう。さて、となるとどれから手を付けるかと言うのが問題になって来ますが、ここは次の展開に採用するネタを背後様がひとつ選んで頂けますでしょうか?今の気分でも、何でも構いませんので!
そこから初回を回しますので、次の展開をスタートさせていきましょう。


  • No.108 by 棗 総一郎  2018-12-15 01:25:32 



お見合いネタとしましても、最終的には先生の元に帰ってくる着地点で進めたいと思っております。
此方こそ、好みが一致したようで安心しました。
そうですね、一個前が喧嘩ネタでしたのでこの流れで駅で一日いた棗くんが次の日起きてこないと思ったら熱が出て寝込んでいた看病展開で、どうでしょうか。もし宜しければ、棗君を起こしにいく場面からスタート出来ればと思います。

  • No.109 by 東雲 藤吉  2018-12-15 10:03:21 




ですね、この二人は何だかんだあったとしても結局は最後まで一緒にいると思うので、事件が起きても最終的にはまたくっつけましょう!
了解です、ではその場面からスタートしますね!不備等あればお申し付け下さい。


(朝目を覚まし、起き抜けのやや乱れた髪のまま明るい光が注ぐ廊下を通って執筆部屋へと向かうと机の前に腰を下ろし。用事が無い休みの日は軽く執筆をしてから朝食を食べ、その後に身なりを整えることが多く、普段外での小説家を知る人にしてみればその姿は随分と気の抜けたものかもしれない。お決まりの煙草を片手に、あまり考えすぎないようにしてそっと筆に墨を染み込ませつつ、久し振りに原稿へと文字を書き始めた。まだ本調子とは行かないが昨日までの酷いスランプは落ち着いたようで、ゆっくりと筆を進めていき。いつもなら彼が毎日ほとんど同じ時刻に朝食だと呼びに来るはずなのに、今日に限って屋敷の中は静まり返ったままで、その違和感に気付いたのは少ししてからで。何かあったのだろうかと、時計を見上げ乍立ち上がり寝間着の上に羽織だけ掛けて彼の部屋の扉を軽く叩き、部屋へと入り。)…総一郎、入るよ。



  • No.110 by 棗 総一郎  2018-12-15 22:29:34 


はい、ありがとうございます。不備はありません、進めやすいロルの提示ありがとうございます。(蹴推奨)




(昨晩お風呂を終え、その後は晩御飯に後片付け、朝ご飯の仕込みなどいつもの流れで就寝。次に目を覚ましたのは、聞き慣れた声で不思議と目覚めは良くて、意識が緩く鮮明になっては目の前に相手の姿。状況を認知すると、目を丸く、「─んん、…え…あ、すみません!今すぐ、用意しますね、…っ」と混乱を現していて。うまく体を起こそうとするも、重りを付けたように重く、体も熱っぽい。思い出すと昨晩は少しばかり咳き込む事もあり、体も熱を帯びていた。しかし当の本人は咳き込むのは1日清掃をしなかった為だと思ったし、熱に至っては風呂上がりが故だと特段きにすることもなかった。明日の掃除に力を入れよう、と意気込んでいた迄で、昨晩よりも鈍く重く感じる体をぐいっと無理に起こせば頭が痛む。眉を潜め、指先でとんとん、と側頭部を軽くつついて、)

  • No.111 by 東雲 藤吉  2018-12-15 23:02:32 




(部屋に入るとまだ眠っている相手の姿、疲れているならそのまま寝かせておけば良かったと思ったものの部屋に入る時に声を掛けてしまったため相手は直ぐに目を覚ましてしまったようだった。慌てて身体を起こそうとする相手の動きが緩慢で、少し違和感を感じ布団へと近づくと普段よりも赤い頬。まさかと相手の布団の脇に腰を下ろすと、そのままこめかみ辺りを抑えている相手の額に手を当てて。いくら自分の体温が低いとはいえ相手の体温が普段より高いのは明確で、僅かに不安げに眉が下がる。この熱では身体も辛かっただろうと立ち上がろうとする相手を制止し肩を押して再び横にさせると布団をかけ直して。言い聞かせるように言うと火照っている相手の頬に手を添えて少しでも冷やしてやろうと。)──起きなくて良い。…熱がある、これじゃあ辛かったろう。今冷やした手拭いを持ってくるから。



  • No.112 by 棗 総一郎  2018-12-17 21:09:45 



…も、申し訳ありません。
(肩を優しく押されると再び布団に身を預ける。仕込みはしておいた物の、もう一手間が必要な朝食も昨日のうちにある程度完成させておけば良かったと後悔。少しだけでも準備のお手伝いをとも思うが風邪菌を屋敷に撒き散らし、先生に移す訳にはいかない。指先が頬に触れ、いつもより冷たく感じる其れは今だけは不思議と気持ちよく、「…こうなるなら、近くの喫茶店に入るべきでしたね。何本も見送って、情けないです。」と眉下げ、罪悪感を感じ、)



当方の勘違いで文章を打ちっぱなしで投稿ボタンを押し忘れておりました…遅くなり申し訳ありません(orz泣)


  • No.113 by 東雲 藤吉  2018-12-17 23:17:53 





…ちょっと待ってな、(しばらく己の掌で相手の額を冷やしていたもののそう言うと立ち上がり部屋を出て行き。薬缶を火にかけて湯を沸かしている間に桶に水を張り氷と手拭いをその中に浸しつつ、戸棚へと向かい中を探ったものの生憎風邪薬は切らしてしまっているようで。一先ず沸騰したお湯を少し冷まして湯呑みに注ぎ、桶と一緒に持ちつ相手の部屋へと戻ると静かに襖を閉めて。普段家の事は相手に任せっきりではあるが相手が来るまでは長く一人で暮らしていた訳で、家事は嫌いでこそあれ苦手という訳ではないらしい。相手の身体を一度起こして白湯の入った湯呑みをを渡し、相手がそれに口を付けている間に冷たい水へと指先を浸して濡れた手拭いを軽く絞りつつ相手に視線を向けて。)──ほら。飲んで少し喉が潤ったら大人しく寝ておいで、薬と食事は後で持ってきてやるから。


いえいえ、お忙しい中お相手いただき嬉しい限りです。お気になさらず!



  • No.114 by 棗 総一郎  2018-12-18 23:34:37 



あ、はい…
(相手が部屋から出て行くと、再び溜息と共に改めて肩を落とす。暫くして戻って来た相手、渡された白湯は飲み込むには丁度良い温度でしっとりと体を中から温めてくれる。冬の乾いた空気で痛めた喉も潤い、気も和らいだ。半分程を飲み終え、「先生は朝ごはんまだ取っていませんよね、そちらを優先して下さい。お言葉に甘えて、僕は暫くは横になっていますので。」と一言。朝ごはんの準備さえ出来上がっていない状況で、普段の朝食の時間はとっくに過ぎている。相手は空腹に違いがないだろう、まゆ下げ静かに笑って、)


そう言って頂き有難う御座います。返信速度は落ちますがか気長にお待ち下さると幸いです。これからもよろしくお願いします…!

  • No.115 by 東雲 藤吉  2018-12-19 00:14:24 




…そんなに、腹は減ってない。(相手に促されたにも関わらず、少しの間を空けてそう答えただけ。全く腹が減っていないという訳ではなく、心配で側を離れられないというのが本音だったが不器用な小説家は相手にそれを伝える術も知らない。そう言ったきり絞った手拭いを相手の額に起き、布団の脇に座ったまま普段滅多に寝込むことのない相手を僅かに心配気な色を浮かべた瞳で見下ろしつつその髪を撫で。自分が昨日、苛立ちを相手に八つ当たりして追い出すような酷い事をしなければ風邪を引かせるような事にはならなかったかもしれないという思いは少なからずあるようで、子どもを寝かし付けるように相手の髪を優しく撫でたまま一言だけ相手に尋ね。)──…辛いかい、


此方はあと1週間ほどはペース変わらずお返事できるかと思いますが、年末年始は同じく少しペースが落ちるかと思いますので、お願いいたします。ゆっくりでも末永くお付き合い頂けると幸いです!(蹴り可)



  • No.116 by 棗 総一郎  2018-12-20 18:29:52 



…嗚呼、確かに昨晩はいつもより一食の食事量も多かったですもんね。お腹が空いたら、すぐにでも食べに行って下さい。僕は、何より先生のお身体が最優先だと思っていますので。
(昨晩お互い日中はほぼ何も口にしていなかった。そんな中で食べた夕飯は空腹も何時もより相まり自然と量も増える。思い返せば、相手もまた僅かながら多かった気がした、元より少食な為、と思うと相手の心情を汲み取る事は出来ずに納得。されど、執筆活動もある手前いつまでもこの部屋に留まらせる訳にはいかず、自分の体を案じてくれる優しさに僅かな罪悪感を感じながら貴方が優先だと改めてはっきりと告げた。触れる手は相変わらず優しい物で、普段の口調や素振りからは予想もつかない程、熱で落ちる思考回路と重い体に抗う事なくそっと目を閉じ、小さく呟いた、)…はい、ほんの少しだけ。

  • No.117 by 東雲 藤吉  2018-12-20 21:27:11 





…少し目を閉じて待って居るんだよ、直ぐに薬を持ってくる。(直ぐに熱くなってしまう手拭いを再び冷水に浸し、絞ってから相手の額に乗せるとその頬を優しく撫で、待っているように言うと立ち上がり。生憎家には薬が無かったため、近所の薬屋に貰いに行くのが一番手っ取り早いだろう。相手の性格を思えば、自分が一人で外へ出たとなれば恐らく罪悪感を感じてしまう筈で、羽織に袖を通すと玄関の戸に手を掛け、静かに閉めて。外は小雨が降っていて、傘を広げると近くの薬屋へと歩いて行く。一人で歩いて門を潜ることなどいつぶりだろうか、いつも相手が側に居たし自分の用事以外で外に出る事など滅多に無いため酷く久し振りな気がして。傘で視界を遮れるため雨が降っていて都合が良かったなどと思い乍薬屋へと着くと傘を畳み、小説家の先生が、と珍しいその姿に驚かれつつ軽く会釈をすると要件を伝えて。)──突然すみませんね、ちょいと風邪薬と熱冷ましを頂きに来たんですが。



  • No.118 by 棗 総一郎  2018-12-21 00:30:41 




はい、
(冷やりとしたタオルが額に乗ると体温との温度差で一瞬だけ僅かに広がるキン、とした感覚に眉をひそめる。暫しすると体の熱を吸い取ってくれるような感覚に、心地良さを覚え、頬に伝う指もまた優しさは相変わらず。静かに立ち上がりその場を出る相手を見送り、静寂が部屋を包むと自然と目も重くなってきた。外から聞こえてくる小さな雨音も今だけはオルゴールのように、入眠導入剤と化す。意識が薄まり、抗う事なくそのまま眠ってしまい、)

  • No.119 by 東雲 藤吉  2018-12-21 04:11:21 





…どうも、お世話様です。(薬を詰めてもらっている間店の主人と会話を交わし乍少しして風邪薬と熱冷ましをそれぞれ1週間分ほど用意して貰うとおまけにと喉飴も袋に入れて貰い助かりましたと腰を上げて。頭を下げて店を出るとまた傘を差して薬の入った袋を手に家へと戻って行き。雨が少し強まってきた頃傘をたたみ静かに戸を閉めるとそのまま台所へと向かい、ちょうど冷めて温くなった水を湯呑みに注ぎ薬と一緒に盆に乗せて相手の元へと運んで。襖を開けると相手は眠っているようで、起こさないようにそっと側に腰掛けると脇に盆を置き心配そうな視線を向けつつ少し汗ばんでいる相手の髪を優しく撫ぜて。昨日の事を後悔するばかりで、誰にともなく呟くようにそう謝罪の言葉を。)…悪かったね、お前さんをこんなに苦しめる事になっちまうなんて…



  • No.120 by 棗 総一郎  2018-12-22 21:06:03 



─…、あ、すみません。寝てしまっていました、…いえ、元はと言えば僕の失言の所為なので、先生は気負う必要はありませんよ。
(髪の神経に這う指先の感覚にぼんやりと目を開けると相手の姿を捉えた。そういえば先程部屋を出て行ったのを見送ったばかりで、ハッと一気に目を覚まし急いで時計を見る。時間にして30分程は経過しており、早まった鼓動を抑えた。相手の発言に、昨日を思い出すと頬をぽりと掻き、ブランクに陥っていた先生を責め立てるような言葉を吐いてしまった自業自得だと自嘲的な笑顔を。ふと手を取り握ると先程より冷え切った指先。ふと、「…先生、お外に出られたんですか?」と尋ねてみる。しかし、相手が一人で外出することなどあるだろうか、視界の端に捉えた薬ではっと気が付いた。お世話係の為、どこに何があるかなど分かりきったこと。ちょうど風邪薬は切らしていた、さてはと相手を見つめると「…先生の執筆時間を削ってしまい、申し訳ありません」と謝罪の言葉を、)

  • No.121 by 東雲 藤吉  2018-12-22 22:42:58 





…お前さんが眠っている間、私はずっと此処に居たよ。夢でも見たのかい、(目を覚ましていたとは思わなかったため、返事が返ってきたことに驚きつつも、不意に手を取られると相手を見つめて。外に出た事も見破られると相変わらず自分の変化には敏いと感心つつも暫しの沈黙の後、そう答えて。大方風邪薬などの備品の個数も把握していたのだろうが、今は余計な気を遣わせ無いように本当の事は伏せておこう。熱で朦朧としている今なら言いくるめられるだろうと「一週間分の薬が入って居たよ、切れたからってお前さんが貰いに行ったんだろう。」と言いつつ、余計な事は考えずに休むようにと伝えて。薬と湯呑みを手にすると相手を起き上がらせ、それを差し出しつつ。)──ほら、薬を飲めばだいぶ楽になる。



  • No.122 by 棗 総一郎  2018-12-27 21:41:37 





そ、そうですか…それは失礼しました。(何の間もなく、あまりにもさらりとした言葉を掛けられ、夢でも見ていのかとか錯覚さえ起こす。それに今のぼけた思考回路での相手からの言葉は、説得力を増しそういえばこの間に貰った気がする、と記憶さえ無意識にねつ造。体をゆっくりと起こすと、より鮮明になる意識で差し出された薬を白湯で流し込む。特有の苦味に少しばかり眉をひそめ、「ありがとうございます、こんな事までしてもらって…。何だか、子供の頃に戻ったようだ。」と。幼い頃は、こうして家族から看病をしてもらったものだ。懐かしげに、静かに笑いつつ「先生、ご飯食べましたか…?朝ごはんの時間を大幅に過ぎていますし、お腹が空いたらいつでも食べに行って構いませんからね。」と首を傾けつ、時計を一瞥した、)


失礼します、インフルエンザにかかってしまった為に、お返事がとても遅くなり申し訳御座いません。体は回復しましたので、今日からまたお返事が出来ると思います。(orz)

  • No.123 by 東雲 藤吉  2018-12-28 01:17:15 





…お前さんが具合の悪い時くらい、私が甘やかしてやらねぇと。(相手が薬を飲んだのを見届けると湯呑みを受け取り、横になった相手の肩まで布団を掛けてやり。幼い頃に戻ったようだと言う相手に少し笑いつつその髪を優しく撫ぜて。こういう時でも自分の食事の心配をする相手は所謂職業病とでも言うのだろうか、自分の世話が染み付いてしまっているようで今はそんなことは気にしなくて良いと。とは言えあまりずっと側にいたのでは相手も落ち着いて休めないだろうと、もう休むようなら自分は席を外すと伝えつつ。)腹が減ったら自分で食べるから、そんなに心配しなくて良い。それより、何かして欲しい事は無いかい。休むんだったら、席を外すよ。


なんと、棗くんと同じく背後様も体調を崩されて居たのですね…もう回復なさったとの事で安心致しました。お返事頂けて嬉しい限りです。年末年始お忙しい時期かと思いますので、くれぐれも無理はなさらないでくださいね!


  • No.124 by 棗 総一郎  2018-12-29 15:31:09 



…お気遣い頂き、ありがとうございます。子供のようにえんやえんやと泣いて甘えたら、先生はびっくりするでしょうね。(世話役が世話を掛けられるという意味では今までそうそう無かった事でも、相手の優しさはたとえ自分がミスをしても声を荒げる事もない。そこに思わず甘えてしまいそうになる自分は常日頃居る訳で、先生は気付いていないけど毎日甘やかされていると言っても過言ではないのだろうと内心。今相手に頼みたい事は特段無く、お互いマスクもしていない為長い時間いては相手に移してしまう事を恐れて、再度お礼を一言。静かに笑って、)薬も飲みましたし、1時間程はこのまま横になってようと思います。同じ室内に居て移してしまってはいけませんので、執筆活動に戻られて下さい。本当に、ありがとうございます。


まさか物語の流れと連動するとは、思わず笑ってしまいそうになりました。予防接種は済ませていたので長引く事はありませんでしたが、主様も流行病にはお気を付け下さい…。はい、ありがとうございます。ぼちぼち返していけると思いますので、これからもよろしくお願いします。

  • No.125 by 東雲 藤吉  2018-12-30 21:28:11 




…ん、何かあったら呼ぶんだよ、直ぐに来るから。
(相手の言葉に頷きそう声を掛けると一度手拭いを冷たいものに変えて立ち上がり、相手に促されるまま部屋を出ると静かに襖を閉めて。少し話を書き進めたら粥でも作ろうかと思いつつ執筆部屋に戻ると、朝筆を止めたままの原稿を眺め再び筆に墨を染み込ませつつ原稿に文字を連ねていき。やがて手が止まりうとうとと微睡んでしまったのは、珍しく普段やり慣れない事をしたせいだろうか。粥を作ろうと思っていたにも関わらず目を伏せたままコクリと首が揺れ。)


良かったです、ご無理はなさらないで下さいね!
いえいえ、こちらこそこれからも宜しくお願い致します。

  • No.126 by 東雲 藤吉  2019-01-06 01:04:42 




少し新年の挨拶が遅れてしまって悪かったね。
1週間経ったから、お前さんが見つけやすいように一度上げておくよ。
まだ本調子じゃあないだろうし、無理はしないように。


  • No.127 by 棗 総一郎  2019-01-06 03:33:17 



ありがとうございます。先生も、体を温めながら執筆して下さいね。底冷えが厳しくなって来ました、半纏はいつもの棚に入れていますし灯油も補充しておいたので、今日1日は余裕で持つでしょう。お体に気を付けて。
(少々眠気を催して来ていたが、相手が立ち上がると、目をパッと開き思い出したように矢継ぎ早と言葉を紡いでいく。半纏はいつもの棚にある、ここ最近気温が低くなって来たので底冷えもするだろう、灯油は補充しておいたのでストーブもつくはずだと脳内で確認事項をちらほら。戸が閉まり、見送るとそこから夢の世界へと意識が沈んで行くのにそう時間はかからなかった。薬と濡れタオルのおかげか、幾分か体の心地よさを取り戻しつ、窓からの木漏れ日がまた一層気持ちよく。久しく、お昼寝をしようか。)




度々返事が遅れてしまい申し訳ありません。背後の方曰く、体調を崩し長期の休みを頂いていた分の皺寄せでバタバタしておりました…との事で。体は僕も背後の方も含めてぴんぴんですので、ご安心下さい。年末年始は忙しくなるだろうと思って予告はさせて頂きましたが思った以上にお返事が返せてない現状をとても申し訳なく思います。いつも優しい言葉で待っていて下さり、心から感謝致します。…改めまして、あけましておめでとうございます。今年度も先生にとって実りのある1年になりますように。まだまだインフルエンザは猛威を奮っています、お体にはどうか気をつけて下さい。今年一年も、何卒宜しくお願い致します。

  • No.128 by 東雲 藤吉  2019-01-06 10:47:31 




(体調が優れない時であっても自分を気遣う的確な相手の忠告に少々感心したものの、その忠告を何も守らないまま執筆の合間に浅い眠りに落ちてから一時間。寒さで目を冷ますと、書きながら微睡んでしまったのだと早々に立ち上がり相手に言われた通り半纏を羽織って。少し身体が冷えてしまったためお茶でも淹れようと思ったところで、そう言えば自分は粥を作るつもりで居たのだと思い出し呆れたように溜息をひとつ。普段相手に任せきりの為、なかなかスムーズには事が運ばないようだ。微睡んでしまっても身体を冷やす事が無かったのは相手がそっと半纏を掛けてくれていたお陰、原稿に染みを作ってしまわなかったのも気が付いた相手がそっと筆を硯の上に戻してくれていたお陰なのだと改めて感じつつ向かった先の台所で薬缶を火にかけ、やがてお湯の沸騰する音に薬缶から急須に湯を注ぎ。)



私の方こそ、忙しい状況なのに急かすような事を言ってしまって悪かったね。待っていると言いながら先走ってしまって…しょうがない背後だよ。事前に報告は貰って居たのだから、気にする事はない。年末年始と忙しいのは当然の事だ、お前さんのペースで返してくれればそれで良いよ。
今度こそきちんと待っているように背後にも伝えておくから。
私の方こそ、今年も一年宜しくお願いしますよ。


  • No.129 by 棗 総一郎  2019-01-07 21:23:50 



(ふと目を覚ますし時計を見ると、1時間程時間が経過していた。此処に来て始めての体調不良による休みに、疲れていた体も一気に癒す。自分の好きな時間に起きて、眠たくなったらまた寝る。食べ物も、相手が持って来てくれるので起きる事もしなくて良い。現状を字面だけで見ると何とも幸せで楽な時間は良いようにも思えるが、実際はそうはいかない。相手の優しさあってこそであるも、やはり自分には何だかむず痒くもある。今日の晩御飯は、予定では昨日購入した赤魚で煮付けでも作ろうとしていた所であり、仕込みは勿論出来ていない。脂の乗った良い物を手に入れた為、ぜひとも相手に食べさせてあげたかった、相手が良いと言えば今すぐにでも仕込みに入るのだけれど、と肩を落とす。幸いにも特段酷い症状も無く、体温も落ち着き始めたので明日にでも復帰は出来るだろうと早々に意気込みながら、窓からの木漏れ日を辿るように外の快晴により映える青空を眺めて、)



いえいえ、お気になさらず。僕が言うのも何ですが、返事のペースも遅くなり愛想尽かされてもおかしくない状況でも、優しく言葉を投げかけ待って下さって、凄く嬉しかったです。先生は良い正月を過ごせましたでしょうか、お互いのペースで、これからも支え合っていけたらと思います。

  • No.130 by 東雲 藤吉  2019-01-08 09:25:23 





(台所に立ち、鍋に水と米を入れて火にかける。台所に立つのには似つかわしくない身綺麗さ、普段筆ばかりを持つ手に箸やらを持ち、原稿に落としている真剣な視線を鍋の中に注いでいる小説家など、誰がいくら願っても到底見られないだろう。一人で暮らしていた頃も外に食べに行くことが多く自炊などほとんどしてこなかったため、家事の中でも唯一料理だけは苦手としていて。煮立って来たものの挑戦した粥はどうやら水の量が多かったようで、想定よりも緩く流動食にも近い。見た目はお世辞にも美味しそうとは言えないが今は其れを食べて貰うしかなく、茶碗によそり梅干しを1つ乗せるとお盆の上へ。自分が飲もうと思って淹れたお茶を湯飲みに注いで盆に乗せると、相手の部屋へと向かい。目を覚ましていた相手と視線が合うと、珍しく少し気まずそうに視線を泳がせつつそうひと言。盆を相手に差し出して。)…料理は昔から、からきし駄目なんだ。



愛想なんて尽かさないよ、背後はお前さんとのやりとりを随分楽しみにしているようだから。
気候も穏やかで、のんびりとした良い正月だった。
そうだね、くれぐれも無理はせず楽しんでいければ良い。


  • No.131 by 棗 総一郎  2019-01-09 00:56:25 



(台所から何やらお米の良い匂いが漂ってくる。食器のぶつかる音と忙しい足音に、思わず手を貸しに身を起こしたくなる衝動さえ。然し乍ら、相手も一人暮らしの歴もある為に大丈夫だろう、昼ご飯を食べようという気を起こしたようで一安心。ふと、襖が開く音にそちらに視線を向けると何処かばつが悪そうに視線を泳がせる相手の姿。差し出されたお盆の上には茶碗の上に小さく花を咲かせる赤い梅干しが愛らしくて、元より自分の為に台所の立って居たという事実に対して申し訳なさと嬉しさが競り合う。結果嬉しさが上回り、「…僕の、ですよね?」と失礼ながら再確認。相手の手料理を食べるのは初めてで、そっと茶碗を受け取り一口。お世辞にもお粥にしては緩い仕上がりも、喉への負担もなくするりと食道を通る喉越しが心地よく、温かさが体の内側から身に沁みた、)…凄く、美味しいです。ありがとうございます。



はは、奇遇ですね。新年早々、忙しい毎日が続いてますが僕にとっても、僕の背後にとっても此処は安らぎを与えてくれる場所なんです。はい、無理はせず、これからもよろしくお願いします。

  • No.132 by 東雲 藤吉  2019-01-09 10:44:40 





──当然だろう、自分の為に料理をするくらいなら食事を抜いた方が楽だよ。(まさか小説家が自ら台所に立つとは思わなかったのだろう、粥を見てそう確認する相手に呆れたように答えつつも相手の為に作ったのだと認めて、自分の為に料理をするくらいなら2日くらいなら食べない方がましだと例のごとく彼らしい極端な主張を。しかし自分が作った、決して美味しそうに作れた訳ではない粥を食べる相手の表情も、心から言ってくれているであろう美味しいという言葉も嬉しくて相手の布団の脇に座ったまま思わず少し表情を緩めて。)…そうかい、其れは何よりだ。食べたら、また昼の薬を飲んで休むんだよ。


嬉しい言葉だ、此方こそ、これからも末永く相手をしてもらえると嬉しい。こっちは蹴って構わないよ。


  • No.133 by 棗 総一郎  2019-01-10 20:43:12 



僕の為に、看病をしてくださるのは嬉しいですが先生もお食事は取って下さいね。
(時間と発言を聞き解く辺り、きっと先生は昼ごはんを取っていないのであろう。自分の為に台所へ立ってくれる気遣いは嬉しいが、それにより相手の食事時間や気力を削りご飯を取れないのでは元も子もない。しかし自分が台所に立つ訳にもいかず、食事を取る手を一度止めると困ったように苦笑を。少しずつ、粥を口に運び乍、最近の忙しなさと進捗がやや気がかりで。相手が原稿を落とした事は一度もなく、大丈夫であろうが世話人としても確認を1つ、)はい、ありがとうございます。先生、執筆の進捗はどうですか?

  • No.134 by 東雲 藤吉  2019-01-10 22:13:37 





はいはい、私は何でも適当に食べるから気にしなくて良いよ。(食事を摂るようにという聞き慣れた相手の言葉には頷きつつも続く相手の問い掛けには溜息を。今回の受賞を機に仕事が急に増えたのは確かで多少の疲れは溜まっている様子。これまでにも賞を貰うことはあったが、今回が一番大きな賞でメディアに取り上げられる事も増え、執筆依頼も増加している。嫌いな取材にも臨まざるを得ず、自分のペースで話を書けないせいで珍しくスランプにも陥ったりと、慣れない仕事に振り回されている状況ではあるが原稿は今のところきちんと書き上げていると。相手の言葉を揶揄いつつも、余計な事は考えずに休むよう告げると執筆に戻るため立ち上がって。)…なんだい、お前さんまで出版社の人間みたいな事を言うんだね。ちゃんと書いていますよ、書かねえと彼方さんが煩いから。──とは言え、締め切りが近いのがまだ2つも残ってるんだ。お前さんの言う通り、大人しく執筆に戻るとするよ。



  • No.135 by 棗 総一郎  2019-01-12 00:02:40 



確か、昨晩の煮物の残りを冷蔵庫に入れておきましたのでよかったら食べて下さい。残り物で大変心苦しいのですが…。
(そういえば昨晩の残りを冷蔵庫に入れたな、とふと思い出す。そういった残り物は次の日の小鉢や新たに別献立として仕立て直す物で、申し訳無さも感じつつ相手の胃袋の容量を考えると一食分には丁度良い量だろう。きっと、お昼も取らず執筆に戻る姿が容易く想像出来る、1つ提案を。先月の大きな会見から、仕事量は増え多忙の毎日。加えて、お互い体調を崩したり行き違いを起こしたりと公私共に慌ただしくもあった。自分の看病の時間さえも惜しいはずだ、と残りの粥を食べ終えると昼の分の薬をぐっと飲み込む。明日にでも、復帰をしようと意気込みを、)お忙しい中お手を煩わせてしまい申し訳ありません。今の時期は踏ん張り所でもありますが、どうか無理はなさらずに。僕も早く体調を整えて、先生のお役に立てるよう精進致します。

  • No.136 by 東雲 藤吉  2019-01-12 12:35:18 





ん、其れは丁度良い、頂くよ。…急く必要は無い、今はゆっくり休むと良い。(食事を摂る気があるかどうかはその反応で明らかに分かる、気の無い返事の時は口では食べると言っていても結局面倒で殆どの確率で食べないのだ。普段食べている相手の料理が残っていると聞けば頷き、食事を摂ることを約束しつつ無理はするなと声を掛けると部屋を後にして。一度熱中するとなかなかブレーキの効かない体質、執筆を第一に考えそれ以外のことは全て二の次にしてしまいがちなのは昔からで相手が来る前は朝夜関係なく執筆に没頭し、食事は気が向けば取り書斎で眠ってしまう事も多々あった。しかしその無謀なやり方は、相手が来て以来無理にでもブレーキを掛けて貰う事で、今では所謂普通の生活サイクルを送るようになっていて。しかし其の相手が居なければ再三注意を受けていても結局没頭してしまうのは今に始まった事ではない。筆を執って数時間、ようやく一度筆を置いた頃にはあたりは暗く、ずっと同じ体勢でいたため肩が酷く重く強張っていて。こういう時はいつも相手に解して貰うのだがそれも明日にしようと思いつつ夕食を相手に取らせなければと台所で粥をよそい再び相手の元へ。)



  • No.137 by 棗 総一郎  2019-01-13 02:34:25 



先生が用意してくださった草やお粥のおかげで、朝方より随分と気分が軽くなったんです。ありがとうございます。
(事実、早朝の起床後の身体の重さや熱っぽさもお昼を回ると幾分か軽くなった。相手の作る食事は自分が手間隙かけて作る料理より数倍美味しく感じたのはきっと想いが込められた物でもあるからだろう。病は気から、とはよく言ったもので、落ち込んでいた気分も晴れやかになった今は若干の風邪の症状は残る物の今にも体を動かしたくなるもので。相手が部屋から出て行ったのを見送ると、1つ考え事を。本来なら買い出しに行く事さえ出来なかった為、今台所にある材料で明日朝の食事を用意しなければならない。材料を思い出し、そこから献立を考えると同時に明日は恩返しの意味も込めて、少しだけ豪勢にしてしまおうと。その後は再び眠気を催し、微睡みに身を任せ深い眠りへ。相手が食事を用意する音でふと目を起こして、)

  • No.138 by 東雲 藤吉  2019-01-13 03:43:21 





…よく眠れたみたいだね、昼間よりも顔がすっきりしてる。(昼間の時点で既に緩かった粥を温め直すことで、一層緩くなってしまう。それに頭を悩ませつつも、同じ味付けでは飽きてしまうだろうかと珍しく彼なりの配慮から冷蔵庫の中身と睨み合った末溶き卵を絡ませて、相手の元に運ばれたのは緩い事を除けばそれなりの卵粥。ちょうど目を覚ました相手を見ると幾らか昼間よりも顔色もよくさっぱりした様子にそう言い乍額に手を当てて。「よく冷まして食べるんだよ、」と言いつつ器を渡すと自分は布団の横に座り一息吐いて、盆の上に二つ並んだ湯呑みに急須で茶を注ぎ一口啜り。相手の具合が良くなってきたことで安心したのか甘やかすのはやめにしたらしい。普段通りの様子で、もう料理はしないと宣言して。)──…料理なんて慣れない物に手ぇ出した所為で、今日はやけにくたびれた。…もう作らないからね、



  • No.139 by 棗 総一郎  2019-01-13 14:19:23 



はい、充分過ぎる程に休養も取れましたので。ここまで動かない日も珍しいです。
(ここまで動かずに1日を過ごした日があったであろうか、楽と言えば楽だがやはり物足りなさは感じておりつつも、額に這うひんやりとした指先が心地よく、頬緩め笑ってみせて。頂きます、と手を合わせ口に運んだ。昼間の粥とはまた違う味付けは何とも優しく控えめで。ふわっと綴じられた粥を食べ進め、見た目の量とは裏腹に水分を吸っている為あっという間に腹にたまる。緑茶を啜り、「先生、お昼は食べましたか?一晩経っているので少々味も濃くなっていたかと思います、お口に合いましたでしょうか」と視線ちらり送り問うて。相手の作る料理を食べる機会が今後無いのは少々残念な気もするが、やはり自分は作る側が性に合っている。先程脳内で立てた献立を明日振るおうと、内心意気込んだ、)それは残念。では、明日からのお食事は僕が担当させて頂きますね。

  • No.140 by 東雲 藤吉  2019-01-13 16:09:30 




良くなってきたとは云え、暫くは余り無理はしないようにするんだよ。またぶり返したんじゃあ困るから、(早速明日から普段通りに働き出しそうな相手の口振りに、牽制の意味も込めて敢えて自分が困る、という言い方をして注意を促し。「食べたよ、味が染みてたから飯も進んだ。その所為でまだ腹も空かないから、夕飯は要らないよ。」と相手の問い掛けには答えつつ、彼にしては珍しく昼からよく食べたらしい。茶を飲み干すと相手の食べ終えた器を盆に乗せ、薬を渡して。もう少し執筆を進めようかと考えつつ盆を持って立ち上がって、朝から一日中寝ているため何か本や文芸誌など暇潰しになりそうなものを持ってこようかと尋ね。)ん、お願いしますよ。今日はもう休みな、…寝付けないようなら何か持って来てやろうか。



  • No.141 by 棗 総一郎  2019-01-13 23:07:34 



…確かに、それもそうですね。明日から復帰しようと考えていたのですが、やはり休んだ方がよろしいでしょうか。
(体が幾ら回復したとは言え、迷惑をかけては元も子もない。当たり前のように語っていた事も、今一度確認を1つ。相手の言葉に、「本当ですか、それは良かった。」と一安心。後者の言葉に少しばかり引っかかる部分はあれど、今日は自分の為に食事を用意してくれた為、昼ご飯の時間は遅れた上に、普段の相手の食事量を考えると仕方無しかと。渡された薬を服薬して、立ち上がった相手に視線合わせつ、少しばかり考え事を。相手の作品は全て完読しているが、読むたびに深みが増すのも魅力の1つで飽きることがない。毎日、少しずつ読み進めている本もあるがせっかくゆっくりとした時間があるのだから、久しく1冊読み終えようと提案を、)可能であれば、先生の小説を読みたいです。書斎にあるもので、選択はお任せします。

  • No.142 by 東雲 藤吉  2019-01-14 00:27:51 





一日中寝ていろとは言わないけど、余り動き回らない方が良い。一先ず料理くらいにしておいた方が良いんじゃないかい。(少しずつ時間を掛けて通常に戻っていけば良いのだから、明日は料理くらいに留めておいた方が良いのでは無いかと提案を。いつも新刊が出ると真っ先に書店に向かう相手のこと、繰り返し読んで飽きないものかと思うが相手に限ってはそんな事も無いようで。少し待っているように言って一度書斎へ戻ると、本棚に並ぶ文庫本に視線を走らせさて、どれにしようかと。背表紙を眺めつつ手に取ったのは、6年程前に出版された一冊。毎日のようにやって来る青年に世話役にして欲しいと懇願されては家に帰れと追い返し、試しに淹れさせた緩い茶を飲んでは不味いと突っぱねていた頃にちょうど執筆していたのが、此の話だった筈だ。頁を軽く捲りつつ、原稿の上に茶を零され一日口を利かなかった日もあったと思い出し、思わず一人笑ってしまいながらもその本を手に再び相手の元へと戻ると其れを差し出して。)──…ほら、此れでも読んでいな。あんまり夜更かしするんじゃあないよ。



  • No.143 by 棗 総一郎  2019-01-14 01:31:59 



分かりました、…それと、先生がよろしければ肩くらいは揉ませて下さい。今日お休みしてしまったので、サービスしますよ。なんて。
(毎日解しても解しきれない相手の体は多忙を現しており、相手が良ければ明日にでも、いつもの時間より気持ち多めにしようかと提案を。渡された本はこの家に来てお世話役となって始めて刊行された小説で。自分が働き出してからは、ほぼ完成していた作品であるも寒い夜は微睡む先生に半纏を掛け乍、執筆途中だった其の作品に目を通しては憧れていた小説家の原稿は輝いて見え、発売されるのを心待ちにしていた記憶が蘇る。後者に至っては今も発売日を手帳に記し全て自分のお金で購入している。今も昔も、然るべき対価を支払う事にも意味があり、時に編集から渡される事もあったが断って来たのはその為で。新鮮な気持ちを胸に、本の題名を見るだけで、胸は静かに踊る。お礼を一言、)これは…あはは、懐かしいですね。ありがとうございます。では、今日はこれを読んでから就寝しようと思います。

  • No.144 by 東雲 藤吉  2019-01-14 10:21:08 




ん、頼むよ…此の所肩凝りが酷くて困る。(相手の提案は此方としても有難いもの、元々相手に頼もうと思っていた為頷いて、自分で片方の肩を解しつつぼやいて。渡した本を見て、相手も自分と同じように懐かしさに浸ったようでその反応に少し表情を緩めて。この6年は余りにあっという間で、家事から担当者の対応まで任せている今となっては既に相手の居なかった生活が想像出来ない程で。そう考えると相手もだいぶ成長したようだと思いつつ、本を見る相手の瞳が子供のように輝いているのを見て軽くその髪を撫でてやり。おやすみ、と声を掛けると部屋を出て再び筆を執り乍煙草を一本。その後執筆に没頭している間に丑三つ時を回り、やがて机に向かい頬杖を突いていた体勢が崩れ本格的に眠ってしまい。相手が来る前は幾度となく繰り返していた事だったがもう若くはない、明日にはまた身体が痛いとぼやく事になりそうだが、その体勢のまま小さく寝息を立てて深い眠りに落ちていき。)



  • No.145 by 棗 総一郎  2019-01-14 20:49:27 





─、(昨晩、相手にお休みなさいと告げた後小説を読み終えた頃には日を跨いでいた。一度熱中してしまうと周りが見えない程にのめり込んでしまうのは昔からで、久しく物語を最初から最後まで一気に見送る事が出来た。寝不足かと問われると否定はできないが昨日一日ゆっくり休んでいた為体も軽く気分も爽快。朝食の準備を終え、居間の机に配膳を。起床しているであろう相手を呼びに、部屋へと向かいノックを1つ2つ、「お早う御座います、先生。朝食が出来ましたので、お呼びしました」と一言。たった1日お休みを頂いていただけであるも、やはり自分はこうして相手に尽くす事が性に合っており、何気ない毎日の行いも今だけは改めて幸せを身に染みて、)

  • No.146 by 東雲 藤吉  2019-01-14 21:45:51 




…おはよう、もう起き出して良いのかい。
(変な体勢で寝たものだから目が覚めるのも早く、相手の呼びに来る数時間前から執筆を再開していて。締め切りに追われるのは好きではなく、普段から締め切りの随分前に書き終えるようにはしていたが、此の所は書かなければならない本数が増えたため多少なりとも締め切りを気にしなければならなくなった。相手の呼ぶ声が聞こえたのはちょうど筆を止めていた時分で軽く返事を返し、居間へと向かいつつ眉間を解して。食事の用意された自分の席に座ると茶を運んできた相手を見上げてそう尋ね乍、いただきます、と手を合わせ。)


  • No.147 by 棗 総一郎  2019-01-14 22:37:28 



ご心配ありがとうございます。はい、お陰様で身体も軽く
、先生のお陰です。
(声を掛け、居間へと通すと中で相手の動きが硬いように感じた。早朝に寝室へ寝具を片しに行こうとするが部屋は空だった。きっと昨晩は寝室に行くこともなく机で寝落ちしたのだろう。昨日言った通り、今日は支障がない範囲で少し多めに時間を取ろうと。静かにお茶を添え、自分も前に鎮座。頂きます、と手を合わせ一口。基本的に相手が書く作品は全て把握済みであるが、執筆途中の作品はあまり多く目を掛けない事にしている。自分の一言が影響しては元も子もなく、今ばかりは体調を気にかけ。)先生、睡眠はしっかり取れていますか?僕にできる事があるなら、なんだって言って下さいね。

  • No.148 by 東雲 藤吉  2019-01-14 23:27:36 





そうかい、…油断はしないで、一週間は毎日の薬を欠かさないようにしなさいよ。(相手の言葉と元気な様子に安堵するも、今後一週間は薬を欠かさず無理をしないようにと注意しておき。相手が己の体調を案じてくれるのはいつもの事だったが、今日はきちんと休めているかという問いが加わる辺り、自分が寝室に戻らなかった事も気付いていたのだろう。軽く首を回しつつ、自業自得としか言いようがないが節々が軋むようで深々と溜息を。しかし元はと言えば急に執筆依頼が倍増したせいで、少しは年齢も考えて欲しいものだと文句を。)──…昨晩は書き物をしながらいつの間にか眠っちまってね…其処ら中痛くて敵わない。…だいたい、もう歳だってのに在れをやれ此れをやれって要求が多すぎるんだ。…後で、肩さすっておくれよ、



  • No.149 by 棗 総一郎  2019-01-15 23:39:55 



はい、ありがとうございます。体調が万全になるまでは外出も極力控えますね。
(相手と食べる食事は美味しく、朝ごはんに何度も手をつけつつ今までの事をふと振り返ってみよう。先生の賞歴や知名度から今でも様々な出版社から声はかかる。自分がここに来てからもメディア嫌いは変わっていなが毎年一定数は粘り強くテレビ出演などの依頼もあり、今までも可能な限り対応し時に取捨選択を行ってきたつもりだが体力にも上限はある。相手が体力を理由に妥協をするとは思えない。スケジュール管理も今一度見直すべきかと、思案。)それはそれは、ほぐし甲斐がありますね。先生の作品が多くの人に知れ渡るのは嬉しい事ですが、掛けるべきセーブは掛けないといけない時期に入ったのでしょう。食べ終えたら、致しますね。

  • No.150 by 東雲 藤吉  2019-01-16 00:46:59 





ん、其れが良い。昔から顔見知りの商店なんかは、品物を持って家まで来てくれるから呼んでも構わないよ。
(相手の作る料理なら食べる気になるようで、特段食が細いという事もなく朝食に箸をつけつつそう提案して。お得意様とでも言うのだろうか、昔から顔見知りの商店は連絡さえすれば品物を持って来てくれる。昔は主に、家まで来てもらっては文具ばかりを購入していたが必要であれば食材などを持って来て貰えば良いと。仕事に関しては通常の執筆から、依頼される連載作品の執筆、はたまた文芸誌などに載るインタビューや講演、何やらの審査員。最近では普段の生活を追わせて欲しいというテレビ局の依頼まで、到底“小説家”というだけの肩書きでは追いつかないような仕事が増えてきているのは確かで。テレビ局の件は一度断りはしたものの根強く頼み込まれなあなあになっている。自分は特にその依頼があったことについて相手に報告はして居ないが、そろそろ相手の元にも正式に連絡が行った頃かもしれないと思い出しては小さく溜息を。相手が管理をしてくれているため本当に嫌がるような仕事は自然と外れているし余りに詰め込まれていることもない。世間に望まれるのであればなるべく応えたいとは思うが、何せ静かに好きな事をしているのが好きなたち、若くは無いことを改めて実感はさせられるが相手の言う事には納得できる。お茶を啜りつつもその辺りの管理に関してはいつもの如く相手に丸投げしつつ何処ぞの老人めいた言葉を。)…その辺はお前さんに任せておけば、上手くやってくれるだろうからね。…最初はお茶汲みだけでも精一杯だったのに、6年もあればお前さんみたいな子でも一端の世話役になるんだから、そりゃあ歳も取るさ、



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