その手を素直に掴めない

その手を素直に掴めない

山姥切長義  2018-11-14 21:27:41 
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偽物くん待ち

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  • No.6 by 山姥切長義  2018-11-15 01:58:46 

(/お気になさらず!こちらも長文となってしまいすみません…!それではこちらは1度どろんさせていただきますね!何かありましたら何なりと…!)


(あれは随分と昔の事だ。まだこの本丸に刀達の声が響いていた頃。いつもの様に内番や出陣、各々が割り振られている任務や仕事をこなしていた見慣れたいつもの風景。明日はどんな編成を組もうか、そんな他愛もない話を審神者としていると突如本丸内に警鐘が響く。それは敵がこの本丸に攻めてきたことを知らせるものであった。審神者に執務室から出ないよう指示すると己の本体を片手に部屋を飛び出るとそこには既に戦っている仲間達の姿。それに加勢しながら審神者の居る部屋に近付かせないように襲い来る敵を斬り伏せていくがその数は減るどころか増えていく一方であった。仲間達は激しい戦闘の末に次々と折れていき、残るは自身のみとなっていた。このままでは本丸は壊滅する、俺が例え折れようとも審神者を守ると自身に言い聞かせ部屋に残された審神者の元へと戻れば奥の間に行くように命じられ審神者と共にその場所へと向かう。奥の間の襖を開け審神者へ入るよう促そうと振り向いた時だった。思い切り背を押され部屋へと投げ込まれる。どういう事だと振り向くも既に襖は固く閉ざされ外から封印の儀を唱える声がした。『俺をここから出してくれ!』襖を開けようと何度も試みたがそこが開くことは無かった。それからはただ眠りから覚めてはまた生き長らえてしまったと溜息を吐き朽ちていくのを待ちまた眠りに落ちる繰り返しの日々。それを何度も繰り返し、既にどれだけの時が経っているのかも分からない。いつもの様に目を覚ましぼんやりとしていると不意に届いたのは誰かの声。俺以外に誰かが生き残っているはずはない、襖越しにも僅かに感じとれるその気配はこの本丸のものでは無い。それに此処にもいたあの嫌いで仕方がなかった刀であることが分かる。本体を身体の支えにして立ち上がれば襖へと近付くと)……ああ、確かにいるよ偽物くん。俺は君と会いたくないんだ、ここから立ち去ってくれるかい?

  • No.7 by 山姥切国広  2018-11-15 21:58:02 

(/わかりました、そちらでも御用があればお声かけ頂ければと思います!ではでは私の方もどろんさせて頂きますね~)


(中から聞こえた返事に安堵するよりも先に思わず表情が強張る。元々は刀なのだから『声』に覚えがあるのはおかしいのに、それでも分かってしまった。ここにいるのは己の元となった本歌…山姥切長義であることが。中にいると分かっても一切気配を感じ取る事が出来ないのは、恐らく厳重に施された封印の力なのだろう。しかし、その封印すら関係なく『声』が聞こえたのも、ここまでなんの疑問も無くその『声』を辿っていたのも、全ては写しであるがゆえなのか。一度目をきつく閉じて深呼吸をし、被っている布をさらに深く被り直して自らの顔を隠すようにしてから、再び目を開いて)…俺達は主の命でこの場所を調査しに来た。遡行軍以外で会ったのはあんたが初めてなんだ。出来れば、話を聞きたい

  • No.8 by 山姥切長義  2018-11-15 22:43:51 

(今更こんな場所に来たところで、仲間や審神者は戻ってこない。ギリ、と強く歯軋りをするとそこにはいないが壁越しに睨みつける。もう、何もかも遅いのに今更調査などとはどういった風の吹き回しなのか、様々な疑問は飛び交うが自身は朽ちることを望んでいる。助けを求めた覚えもない。それに壁越しに居る相手は嫌いなあいつ。話などする必要ないはずだと首を横に振れば卑屈気味に笑み浮かべ)…偽物くん達はわざわざこの本丸を見て嗤いに来たのかい?俺はお前と話すことなんて何も無い。さっさと帰ってくれないか。俺はここで仲間達と共に眠りにつきたいんだ。

  • No.9 by 山姥切国広  2018-11-15 23:22:53 

(拒絶されるのは分かりきっていた。自分のような写しが相手では気分を損ねるだけだということも。けれど、他者の言葉に黙って従える程従順な性格でも無い。それに、自分が聞いたあの『声』は助けを求めていた。『声』の主が本歌であると分かった以上、聞かなかった事には出来ない。なにより、自分自身がそうしたくなかった。どんな罵倒も、蔑みも、恨みも、全て受ける覚悟で顔を上げ、鯉口を切って自らの本体を鞘から抜き放って)あんたには無くとも、俺にはある。…傍にいるなら下がっていてくれ

  • No.10 by 山姥切長義  2018-11-16 01:21:47 

(はっきりと拒絶したにも関わらず、どうしても引き返すつもりは無い様子でそれどころか何故か襖から離れろなどと言い出し。どういう意味だ、偽物の言うことなど本歌である俺が聞くはずがないことはこの短い時間で分かったはずだ。それなのに、どうしてかと口を開こうとした刹那襖越しにでも分かる僅かな気配の動きを感じる。抜刀していることまではさすがに封じられたこの場所からは感じられないが、何かをしようとしていることだけは分かった。絶対に偽物の言うことなど聞くものかと思っていたものの、不意に背後から思い切り引っ張られる感覚が身体を襲い後ろへと倒れ込めばそれは誰かに引っ張られた訳ではなく身体を支えきれなくなっただけだったようで小さく舌打ち零せば眉を寄せ言葉を吐き捨て)…くそっ!なんなんだよ…こんな無様な姿を見られたら俺は…っ!

  • No.11 by 山姥切国広  2018-11-16 02:34:32 

(気配を探れないので相手がどう動いたかは分からない。もしかすると動いていないのかもしれない。けれど、ここから相手を助け出すにはこの手段しか無い…と、思う。神経を研ぎ澄ませて向こう側にいる本歌を傷付けずに鎖と札のみを斬る事に集中し、ふ、と息を短く吐いた所で刃を振るう。風を切る音と同時に鎖が一刀両断され、刃が触れた瞬間に札がゆらりと蜃気楼のように揺らめいて消えたのを見ては、傷一つない襖に手をかけて一気に開け放つ。そこにあったのは、薄暗い室内でも映える銀色の髪と海のような青色の瞳をした刀の姿。刀剣男士として顕現している姿を見るのは初めてだが、それでも彼が自分の本歌であることは確信出来た。審神者は度々自分の事を綺麗だと評価するが、やはり自分なんかよりも本歌のほうがよっぽど綺麗で美しいと率直に思う。倒れ込んではいたものの、見る限り怪我をしている様子は無い事に安堵し、本体を鞘に収めてから片手を差し出して)すまない、この方法しか俺には思いつかなかった。…立てるか?

  • No.12 by 山姥切長義  2018-11-16 06:08:36 

(外からパキン、と何かが斬れる音がしたと思えば封印が解けたことが分かった。それと同時に襖が一気に開け放たれるとそこには長年の間で変わり果てた本丸の姿とそこに立つ金色の髪と布を深く被っていても分かる程の輝きを持つ翡翠の瞳を持った、この本丸にもいたあいつと瓜二つの姿。そして澱んだ空気とはいえ外の空気を久々に吸ったことで自身が長い封印から解き放たれたことが分かる。心のどこかでこれを待ち望んでいた自身がいたのか、心の底から嫌だとは思えなかった。だが、こんなにも変わり果てた本丸の姿に初期刀だったというのに何も守れなかった事実を改めて突きつけられると枯れたと思っていた涙がじわりと瞳を覆い視界を歪ませる。しかし偽物の目の前で泣くのは癪だと我慢し差し出された手を払えば彼を睨みつけ)余計な事を!俺は助けてなど欲しくなかった、この偽物が…!

  • No.13 by 山姥切国広  2018-11-17 21:28:17 

(/お返事遅れてすみません!今後も度々同じことがあるかもしれませんが、なにとぞよろしくお願いします…)

(払われた手に大した痛みは無かった。けれど手加減したとは思えない。それはつまり、本歌が今『それだけの力しか持っていない』ということになる。本来ならば自分よりも遥かに強い霊力と実力を持っているはずの本歌がここまで弱まる程の永い永い時間をここで過ごしていたのだろうか。もしも自分が『声』に気付かなかったら、その先もずっと、独りきりで。同情なんて出来るはずも無ければ、哀れみすらも抱かない。ただ自分が思うのは、たとえどんなに嫌われていたとしても、これからもっと嫌われることになったとしても、彼をここに置いて立ち去る事は出来ないという気持ちだけ。自分のような写しが本歌を助けようとするなどおこがましいかもしれない。現に本人ならぬ本刀には拒否をされているのだから。だが、それがどうした。恨まれようが蔑まれようが構わないと先ほど決めた覚悟は揺らがない。それで本歌が再び輝けるのならば、引き立て役でも憎まれ役でもやってやる。まるで自分に相応しくない半ばやけくそじみた考えをしながら、払われた手を再び伸ばして強引に腕を掴んで立ち上がらせて)恨み言は後で幾らでも言ってくれて構わない。…俺なんかより、あんたの方がずっと強くて美しい事はよく知ってる。だから、助ける。あんたはここで朽ちていい刀じゃない

  • No.14 by 山姥切長義  2018-11-17 22:42:02 

(/いえいえ、お気になさらず〜!こちらこそよろしくお願いします!)


(思い切り手を払ったつもりだが偽物は微動だにしていなかった。それどころか、手を払っただけだと言うのに身体が重く感じる。霊力さえ十分にあればこの憎い偽物をここで斬り殺すことなど容易いはずなのにそれさえも叶わない事が腹立たしい。ぐっと眉を寄せ俯いていると不意に強引と捉えられる引っ張り方で腕を引かれたと思えばそのまま立たされて。しかし身体がそれについて行かずに足元が覚束無い様子でふらりとバランスを崩せばそのまま彼の肩にぶつかり小さくまた舌打ちを零して。視界に入った彼の手が自身の腕をまだ掴まえたままだったことが分かれば思い切りそれを振り払い睨みつけてもそれに臆する事の様子もない彼は自身の事を『強くて美しい』などと評価するもそんな言葉を素直に受け取るはずも無く不機嫌そうな表情になり。俺の何を知っているんだ、何も知らないくせに知ったような口振りで話すな。そういう所も嫌いだ。否、その全てが嫌いなんだ。ぐっと足に力を込め負けじと彼の目を見詰めては)ははっ、お前なんかにそんなことを言われたところで喜ぶと思うのか?知ったような事を。何も知らないだろう?

  • No.15 by 山姥切国広  2018-11-17 23:28:17 

…喜ぶなんて思っていない、何も知らないことも承知してる。俺が勝手にあんたを生かしたいだけだ。…俺が気に入らないなら、力を取り戻した後にでも斬って捨てればいい。本歌のあんたなら、写しの俺如きを折るぐらい容易いだろうから(自己卑下に塗れた言葉を紡ぎながらも、それは決して自殺願望等では無く、薄汚れた布越しに見つめ返す視線は揺るぎなく本歌に向けられる。何を言われようとここから連れ出して見せると言わんばかりに強い光を宿した瞳で一瞥した後、遠くから仲間の呼び声と足音が聞こえてそちらへ顔を向ける。偵察値が高い極の短刀は本歌の姿をいち早く捉えたのか、驚いて目を見開いているのが見えた。ああ、これで性能差や美しさの違いがはっきりと分かってしまうな、といつもの劣等感を感じながら、顔を隠すように布を再び深く被り直して)

  • No.16 by 山姥切長義  2018-11-17 23:55:03 

くそっ!何を勝手なことを…!お前なんていなくなってしまえばいい!(ここまで拒絶や罵声を浴びているというのに、そこまでしてどうして自身を救おうとするのか。その行動の意味も全く理解が出来ずにいたが本丸内に彼と自身以外の声が響き思わずそちらへと視線を送れば彼と共にここへ来ていた仲間達のようで自身のことを見た事がない故に仕方がないが僅かな警戒心を持たれていることが分かれば眉を寄せて。遠くからでも隊長に対する罵声は聞こえていたのだろうか、隊員の一振りが怒りを滲ませた様子でこちらへと突き進んでくるといきなり胸ぐらを掴まれ『今の言葉を取り消せ。』と凄まれてはどうして偽物がこんなにも信頼され慕われているのかが分からない様子でありながらも、それは無理だと首を横に振り。他の仲間達が慌ててそれを止めるとこちらを見ながら『回収するか否か』などの話をしているのが分かれば思わず口を開き)こんな奴がいる場所に俺が行くと思うのか!俺の事はもう放って置いてくれ…!早くここから立ち去れ!

  • No.17 by 山姥切国広  2018-11-18 01:00:20 

(本歌の訴えをどう捉えたのか、困惑気味にこちらを見つめて眉を下げる者もいれば、こっちから願い下げだと言わんばかりに本歌を睨みつける者もいる。仲間から信頼されているのは素直に嬉しく思うが、本歌の言っている事も最もだ。あの『声』を聞いたのは自分だけで、本歌自身は話しかけた当初からずっと助けを拒んでいる。そもそも助けを求めていたように聞こえたのは自分の勘違いで、あの『声』は単なる幻聴であると言われても反論出来ないのだ。だから、自分勝手に手を差し伸べた自分を本歌がさらに嫌うのも至極当然の事で…悪いのは自分なのだから、どうか、本歌の事を嫌わないでいて欲しい。はぁ、と何の意味もない小さなため息を吐いた後、深く被った布越しに仲間達を真っ直ぐ見つめる。本歌がどんな反応をするかは分かりきっている上で、本歌の拒絶を無視する言葉を紡ぐ為に口を開いて)…この刀は重要な情報源だと思う。主もきっと同じ判断を下すはずだ。どうか怒りを抑えて、連れ帰るのに協力してくれないか

  • No.18 by 山姥切長義  2018-11-18 03:09:36 

……っ!嫌だ!離してくれ!俺からもう何も奪わないでくれ……っ!(耳に届いた『連れ帰る』という言葉に一瞬酷く悲しげな表情を見せる。こんなに拒絶していても自身の願いなど誰にも届かないのだ。既に今の主との契約は審神者が死んだことで失われ今はただの野良刀と言われても間違いではない。それ故に他本丸が普通に持ち帰ることは可能だ。ぎゅ、と本体を持つ手に思わず力が入る。ふるふると首を横に振り嫌だと駄々をこねる。例えこの場所が既に朽ちているとしても大事な本丸であることに変わりはない。封印がとかれた今、自身がすべき事は朽ちるまでこの本丸を守り続けることだ。しかしそんな事まで理解される訳もなく差し伸ばされる手を次々と払えば鯉口に手を掛け刀を抜こうと動いて。しかし霊力が僅かであるものにそうでないものが負ける訳もなくとある一振りに呆気なく本体を奪われ他の仲間に担がれる形になればじたばたと抵抗しては思わず涙が溢れて。主や仲間達との思い出が残ったこの場所さえ最後まで守ることも出来ないのか、自身の悲痛な声など聞こえない振りをしているのだろうか。黙ったままその場を離れられては遠くなっていくその風景にただ手を伸ばすことしか出来ずにいて)

  • No.19 by 山姥切国広  2018-11-18 22:50:33 

(本歌の深い青色の瞳から涙が溢れるのが見えた。後ろ向きに俵担ぎをされているせいか仲間達には顔が見えない体勢になっていて、そのせいか涙に気付いた者は誰もおらず、最後尾に位置した自分が偶然見てしまった形になる。最終決断を下して本歌を悲しませた張本人が唯一その涙を見てしまうなんて、最悪極まりない状況だ。心がギシギシと音を鳴らしているような気さえしてくる。自分が見てしまった事に気付かれないようすぐに視線を下げて布で顔を隠したお陰か、悲痛な声を出す本歌は気付かなかったようだった。そのことに安堵しつつも、その声を聞いてまた心が軋む音がした。暫く暴れていた本歌は、本丸に付く頃にはすっかり大人しくなっていた。抵抗しても無駄だと思ったのか、それとも単に体力が尽きたのか。これ以上自分が関わってしまっては本歌を追い詰めるだけだと思い、担いでいる仲間に「客室まで連れていってやってくれ」と声を掛けてから、審神者に報告すべく一振り別方向へと向かう。一度だけ僅かに振り返り、聞こえないであろう小さな声で呟いて)…すまない

  • No.20 by 山姥切長義  2018-11-18 23:14:41 

(本丸を離れる間、しばらくは暴れながら『離せ、降ろせ』と訴えていたものの誰もそれに応えようとしない。最後尾を歩く偽物に置いてはこちらを見ようともしない始末だった。抵抗する事にも疲弊し、ももう何を言っても無駄だと諦めた頃には彼らの住まう本丸へと辿り着いていて。落ち着いたものの変な行動をされたら困ると担がれたままであったが隊長である彼が客間に連れていくことを頼みこちらに背を向ける形で遠く離れていく。「くそっ…」悔しげに眉を寄せ届かぬほどの声でポツリと呟けばいつの間にか客間へと着いておりそこでやっと降ろされると座るように促され力なく部屋の隅に座り込む。自分自身でも本歌らしからぬ行動であることでは分かっているが今は何もするような気力も体力も残っていない。ただ虚空を見つめぼんやりとしていると襖が開かれお茶と菓子を載せた盆を持った短刀が入ってくる。『先程主より少しお話を伺いました。心中お察しします。今はそのような気分では無いことは分かっていますがどうかゆっくりとお過ごしください。』傍にあった机に盆をのせこちらへと視線を送られる。そこには同情やそういった感情は無く、同じ主に使えるもの同士だからこそ掛けてやれる言葉でもあるように思えた。確かに今は何かを口に入れられる程の余裕はない。それでもこの小さな短刀の気遣いを無碍に出来るほどに落ちぶれている訳でもない。しっかりと笑えているかは分からないが、口元に笑みを貼り付けて)…気遣いどうもありがとう。後で頂くよ。申し訳ないが、今はもう少しだけ一人にさせて欲しい。

  • No.21 by 山姥切国広  2018-11-19 02:03:37 

(審神者のいる部屋へ訪れ、声を掛けてから入室の許可を貰い、襖を静かに開ける。そこに審神者の姿を確認してから後ろ手に襖を閉め、審神者から少し離れた位置に正座をする。「報告を聞かせて欲しい」と促され、これまであったことを包み隠さず審神者に話した。『声』を辿ってあの空間を見つけたこと、同じ方法で朽ちた本丸を見つけたこと、そこで封印されていた己の元となった本歌がいたこと。…本歌は望んでいなかったのに、自分の判断で無理矢理連れ帰ったこと。審神者は一言も口を挟むことなく最後まで静かに耳を傾けていて、全て話し終えた時に「成る程」と呟いて一つ頷いていた。まだ情報が少ないのでなんとも言えないそうだが、審神者の見解だとあの空間は『改変された歴史のまま進んでいる世界』なのかもしれないと告げられた。正しい歴史では聚楽第はとうに滅んでおり、資料にその存在が残されるのみ。それがあの場所に在ったということは、間違いなく遡行軍の手が加えられているのだろう、と。「出来れば本歌から話を聞きたいが、すぐにそうするのは流石に酷だろう」とも言われ、頷いて同意する。あの本丸の状況や本歌から聞いた言葉の端々から察するに、敵に襲われて壊滅させられたのであろうことは想像が付くからだ。暫くは静かに休ませてやって欲しいと進言し、審神者はそれを快く聞き入れてくれた。…そこまでは良かったのだが、「山姥切長義の世話役は君に任せる」と唐突に言われ、は、と声を漏らしながら呆然としてしまった。すぐに我に返った後は言葉の限りを尽くして自分がどれほど本歌にとって害にしかならないのかを必死に訴えたが、やんわりと躱されてしまい、頑張れと言われて放り出されてしまった。重い足取りで本歌がいるだろう客室まで向かったものの、どんな顔してどんな言葉を掛ければいいのか思いつかず、客室の前で途方に暮れたまま小さく言葉を漏らして)…どう、すればいいんだ…

  • No.22 by 山姥切長義  2018-11-19 02:22:25 

(一人にさせて欲しいという願いはすぐに聞き入れられて、短刀は部屋をあとにするとそれを見送り再び壁にもたれ掛かり溜め息をつく。これから自身はどうなるのか、そういった不安も僅かにあるがそれよりも自身の心の内を多く支配していたのは朽ちた本丸に帰れない絶望、主や仲間達への申し訳ない想い、そして何よりあの偽物への怒りであった。それらがぐちゃぐちゃに掻き混ぜられまたじわりと涙で視界が歪む。止めたくても止まらないそれは、ぱたぱたと畳へと落ちていき音を立てる。小さく嗚咽を漏らしながら「…っう、すまない、主…皆……っ」と呟けば自身の手で顔を覆う。敵が襲撃してきたあの時、ただ守られ守るべきはずの主達に何も出来なかった自身が情けなくて、1番嫌いだ。自己嫌悪に陥りそうになったその時、廊下の板が軋む音が耳に届いた。ピク、とそれに反応にそちらへと顔を上げ視線をやる。それは今1番会いたくない彼の気配で涙を拭えば思わず声を上げる。)…一体俺にまだ何の用があるんだ、偽物くん。お前と話すことは何もないと言ったはずだ。

  • No.23 by 山姥切国広  2018-11-19 20:55:31 

(自分なんかより世話役に適任な刀は沢山いるはずなのに、どうして一番相応しくない刀を世話役に選んだのだろうか。初期刀でありながら審神者の意図が測れない事を少し悔しく思うも、任命されたからには役目をこなさなくてはならない。よし、となんとか勇気をを出して顔を上げたその瞬間に本歌から声が掛けられ、あまりのタイミングの良さに思わずびくりと肩を震わせてしまった。襖越しなので見られなくて良かったと思う反面、姿が見えずとも怒りに満ちた表情をしているのが手に取るように分かって、先程の勇気が崩れてしまいそうになる。恨まれても憎まれても構わないと覚悟を決めたはずだろう、せめてそれだけは崩さないようにしろ、と自分に何度も言い聞かせながらなんとか声を振り絞って)その…主から、あんたの世話役を命じられたんだ。他の刀の方が良いと意見はしたんだが、上手く躱されてしまって…だが、主は決してあんたの事を軽視してないし、対等に話をしたいと言っていた。だから、こうなったのも意味があるはずで…だから、主のことを信じて欲しい

  • No.24 by 山姥切長義  2018-11-19 23:11:26 

(要件としては自身の世話係を彼が任されたようで、それを聞けばふざけるなと拳を固く握りしめる。俺をあの場所から引き離した当の本人が何故。どんな理由があろうともそれを受け入れられる程に余裕はない。ガタリと立ち上がれば思い切り襖を開ける。「ふざけるな!お前の主がどうと言おうと俺は偽物くんに世話されふのはごめんだね!」と声を荒らげてはその場から走り去って。とは言っても勝手を知らぬ他所の本丸。走り疲れた頃には書庫の前へとやってきていて身を隠すためにそこへと入り込み)

  • No.25 by 山姥切長義  2018-11-25 10:18:14 

(/お久しぶりです。1度上げさせていただきますね!)

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