悪魔 2018-11-04 19:58:34 |
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(バタン、と無用にも固く閉ざされた扉。待って、と声を出そうにも息が切れるだけ。きっと彼はこの騒動の原因を片しに、一人で向かった。つい先刻見た彼の自分を見る辛そうな表情、そして強い眼差しと言葉を思い起こせば、彼には悪いが大人しくなどしていられなかった。すぐにあとを追おうと立ち上がろうとするが傷が痛み再び座り込んでしまう。バーの主人にも無茶をするなと止められるが、魔力のない彼を一人危険な目に合わせるわけにはいかない。それにもう守られるだけは嫌だった。「──大切なものはこの手で守ると決めたんです。だから彼の元へ向かいます。」まっすぐに扉を見据え強い意志で言うと、バーの主人が何か決心したような真剣な表情をして、《──彼は、悪魔だろう?》と。その問いかけに驚いて主人を見てしまえば、主人は店の奥から茶色い小さな布袋を持ち出し手に握らせてきた。訝しげに眉を寄せつつ恐る恐る中を確認すれば、いつか彼が見せてくれたあの闇色をした石が入っていて。《もしもの時はそれを彼に与えてやりなさい。》そう言って扉まで支えてくれる主人に石をどうしたのか問えば、昔手にしたものだと。それ以上は聞けずに小さく頭を下げれば、痛む体に鞭を打ち彼の行方を探した。)
(───、一方で、一人になったカルマを使い魔は街外れの廃墟に誘い込み対峙していた。
《いやぁ、その格好は滑稽だな。魔力も練れないだろ?哀れな人間なんかに付け入るからそうなるんだ。》ほぼ人間となったカルマなど敵ではないとでも言いたげに、カルマの目の前までくればその頬に艶かしく手を滑らせてクツクツと嘲笑し、《俺が望むのはお前の力だ。だから此処で素直にくたばってくれよ。逆らえば俺の仲間があの神父に何をするかわからないぞ?》普段力の差で手も足も出ないカルマを脅せることに嬉々と声を弾ませ《これから一介の使い魔の餌になる気分はどうだ?高貴な悪魔さま?》首をコトリとかしげ魔力をまとった大鎌を出現させると長い舌で刃先を舐め上げた。)
(/背後が失礼します。今回もモブがでしゃばっててすみません。補足になりますが使い魔の魔力を得る方法はカルマくんの肉を食らうことで成せると考えております。またバーの主人が持っていた石は今回使うか使わないかは決めていないので、使う方向でも使わない方向でも自由にして頂いて大丈夫です。そして主人が何者かも今の時点で考えていないのでこちらも自由に扱ってください/笑 展開によってしばらくモブがでしゃばるかもしれませんがよろしくおねがいします!こちら質問などなければ蹴って頂いて構いません。)
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