＿俺の呪い〈マジナイ〉を邪魔した罪は重いぞ、小娘
「そんな…っ、私たち貴女の邪魔をするつもりはなかったの。本当にごめんなさい、どうか許して」
＿ならぬ。本来ならば供物となった筈の娘、アレの代わりをお前にしよう。魂を奪われ、傀儡となったお前を見て…、国王はなんというかな
『姫っ！なりません！…魔女！身代わりならばここに！供物は必ずしも女性でなくても構わないのだろう？！』
＿ほう、主人の為に命を張ると？…成程、従者として見上げた志しじゃないか。ならば其の願い聞き届けぬこともない。騎士、お前の魂、俺が頂こう
「…！？やめて、その男は関係ないわ！私が悪いの！だから、その男には手を出さないでぇ！！」
＿五月蝿い小娘め。分かっているではないか、お前の罪によりお前の従者が罰を食らう。王族として当たり前であろう。よく見て、よく覚えておけ。己の失態が愛する者を失う瞬間を
『いやあぁぁぁぁぁぁああ！！！！』
魔女によって裂かれた愛し合う姫と騎士
主人公がお姫さまであれば、
ここから勧善懲悪の
ハッピーエンドを迎えるだろう
なんてありきたりなストーリー
＿3年、3年だよ騎士。お前が姫への気持ちを忘れず、そして俺に心落とされなければ。さすればその身体、その魂、愛しい者のところへ返してやろう
だが安易な恋物語など魔女には不要
幕を開けるのは命を掛けた巧妙な駆け引き
落とすのは、
落とされるのは、
さぁ＿＿＿どっち？
▼to be continuous
