助手 2018-05-23 21:25:11 |
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──シャーロック、怪我をしてる…痛くないか、?
やっぱり君は、来てくれた──…僕の、世界一の探偵だ。
(水から上がった身体は2人ともびしょ濡れで、濡れ鼠のように震えていた。それでも自分の身体を抱きしめてくれる彼の身体はほのかなぬくもりを自分に移してくれる。スピーカー越しではない、耳元で聞こえる彼の声にひどく安心した。やはり彼は、どんな難題でも解決し、どんな絶望からも自分を救ってくれるのだ。彼に身体を預けたまま、相手の首に腕を回した。彼の体温を全身に感じられることが嬉しくて、未だに身体は震えていたがもう大丈夫だと思った、怖いことはもう何もない。彼のブラウスに血が滲んでいるのを見て、そして彼の身体が震えているのを見て、彼の背を軽く撫でた。彼は責任を感じているのだ、自分を救ってくれたというのに。気に病むことなんて何もないと言い聞かせるように、大丈夫だと優しく彼の背をさすりながら、少しだけ眠ってしまおうと思った。彼の肩に顎を乗せてその体温を感じたまま、目を伏せて。それが彼の言う意識を飛ばす事だとは思わずに、少しだけ彼の肩に掛かる重みが増した。)
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