助手 2018-05-23 21:25:11 |
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…悪い、せっかくの休日だったのに…
(あの掠れた声では彼に届くことはないだろうと思っていたのに、扉が開き暗い室内に光が差し込む。シーツに身を包んだ相手が、心配そうにこちらを覗き込む。まるで医者のように状態を観察する彼に、普段こうして患者の状況を目敏く観察している自分も彼と同じくらいの探偵になれるのではないか、などというくだらない事を熱に浮かされた頭で考えていて。そして思い出したのは、今日は休日だということと、彼が今日をずっとたのしみにしていたこと。額を撫でる相手の手に自分の手を重ねながら、第一声にかろうじてそう謝りつつ水、とねだるように小さく呟いて。)
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