Dream 2018-04-22 17:28:49 |
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1941年の11月と言えば丁度ハルノートが突き付けられる時期ですね。良いと思います…!
とても読みやすいロルを有難うございます、私も基本的にむらがあるため長さに前後します。ロル内での表現など、何か気になる箇所がありましたらお声掛けください。どうぞこれから宜しくお願い致します。
(本を捲る音が少しばかり遠い場所から聞こえてくるようだ。__ぼんやりと、本の上の羅列を視線でなぞり乍ら、祖国へと思いを馳せていた。以前送られて来た手紙の中に並んだ堅苦しい文字列は、あまり喜ばしい内容ではなかった。遠い海を越えた極東の国は今まさに苦しんでいると言うのに、ぬるま湯に浸かった侭の今の自分が歯痒くて仕方ない。溜息を飲み込んで中身も理解出来ない侭の頁を一枚捲る。指先で頁を弄ぶ最中で意識を奪われたのは、友人では無い誰かから呼ばれた己の名前。聞き慣れぬ声は一枚壁を隔てた様な意識の狭間にもするりと入り込む、
緩慢とは言えぬ動作で声のする方へと顔を向ければ、其処には一人の男性が佇んでいた。一瞬で目を奪われる程に全てが整っている。見た事はない、見た事はないが、聞いた事はある。頭を巡るのは友人間で交わされる他愛もない恋愛話。'一個上の先輩に、凄い人がいるらしい。'__なんて曖昧な形容だと苦笑いをした覚えもあったが、成る程。確かに'凄い人'で間違いはなさそうだ。そんな事を思案しつつ、片手で弄んでいた本を音を立てぬ様に閉じれば、頭の中の引き出しから彼の名前を思い出しおずおずと。)
__リドル先輩…?
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