Dream 2018-04-22 17:28:49 |
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(吹き荒ぶ如き風がゆるり凪いで行くのを、最高潮に達した周囲の歓声と共にぼんやりと感じる最中で、ふと視線が奪われた。隣を陣取った彼が一寸の乱れも感じさせぬ動作で立ち上がると、その双眸を此方へと向けて、何かを言う前に周りの歓喜へと意識を向ける。酷く愛想の良い笑みが何と無く絵画の様で、立ち上がる事も等閑に見詰めていると、彼は再び此方へ漆黒の瞳を向けて__、彼の指先が柔く、然し確かに肩口へ触れた。確かに其処に存在して居るのだと突き付けられた気がして、瞳を丸く変化させる。彼の瞳と同じ色のローブが翻り、狡猾さを象徴する色がちらりと覗くその奥に、先程まで隣に居た友人が此方をじいと見て居る事に気付く。驚愕と困惑を綯い交ぜた様な表情の裏側を読み取れぬ侭、己の名を呼び掛ける其の声に意識を絡め取られて。するり、肩から消えた感覚にすら気付かぬ程に認識は彼だけ。__斯くして、甘美な言葉を残して去って行った彼を見送る。友人の興奮冷めやらぬといった質問に曖昧に笑い乍も、頭の中を巡るのは彼が最後に残した言葉。
然許り耳に残った言葉を消す事も出来ぬ侭夜は明ける。布団に入っても尚思案を続けた所為か、休日と雖も身体が気怠い。二度寝でもしてしまおうかと緩い誘惑を断ち切れば、逡巡の後に今後の予定を考えた。雖も、彼に斯く言われた時点で、既に決まって居たのかもしれない。緩慢な動作で支度を済ませた後、すれ違う友人に挨拶を交わしつつ図書館へと歩を進める。'居たとして、何を聞けば良いのだろう。'茫と思い巡らす間に、周りは本に囲まれて居た。適当な本を一冊手許に携えて、彼を探すべく図書館を練り歩き)
お帰りなさいませ。此方こそ御返事が遅くなってしまい申し訳御座いません。お仕事の方は如何でしょうか?時間が多大に開いた時に返す程度で大丈夫ですので、ゆっくり進めていきましょう。末長くお待ちしておりますゆえ。
一旦クディッチを締め、足早ながら図書館の方へと移らせていただきました。何とも流れに身をまかせるようで申し訳無いです…、此処から踏み込むか否か少し決めあぐねておりますが、如何いたしましょうか?
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